前回は「劇場版」を中心に熱く語ってくれたヒビキこと細川茂樹さん。
ロングインタビューの第2弾では、テレビでの「響鬼」を半年終えての想いを中心に語ってもらいました。
にしても、細川さんのインタビューは「雑談感覚で」というお言葉につい甘えてしまい、あれやこれやと話が長くなってしまう。
「そこがデメリットですね」と恐縮すると「いやいや、それがいいんですよ」と笑ってくれました。
本当にヒビキのように懐が深い人だぁ…。
「劇場版」の製作発表のときに「半年かかってようやく認知してもらえた」とおっしゃいましたよね。あの言葉がHPを担当している者としても非常に印象に残ったんですよ。
細川 そうですか。実はあの場で言ったことも実際は、もうひとつ自信がない部分ではあるんですが(苦笑)。確信を得ている、というところまではいっていないんですよ。ただ、「ライダー」に来て半年、今までは「ライダー」を作ってらっしゃったスタッフの中に入って“今年1年お願いします”という形だったんです。僕がお願いされる、という気持ちがなんかあったんでしょうね。そうではなく、やっと“オレももう残り半年なのか、付き合ってもらおうかな”という気持ちになってきた。イニシアチブを持ったというか。あのときの言葉は、そういう気持ちの現れだったのかもしれないですね。
こちらとしても「響鬼」をHPでどう表現するか、考えるようになりましたからね。
細川 他のドラマだとキャストの立場ですが、「響鬼」ではスタッフ的な意識がすごくあるのかもしれないですね。それはやっぱりセリフ一つにしても、あのシーンは、このシーンは、それこそこのカットは、とか、そういうことを逐一話しますよね。やっぱりどこか今までは出ている人という感覚があったんですが、そういう意味では作る人的なニュアンスが芽生えてきたかもしれないですね。
他キャストと話をしてもそんな感じです。
細川 そうですね、上から見ているわけじゃないですけど、若い人たちが一生懸命やっているのを見ていると、ものすごく必死感が伝わってきます。だけど、どうやったら抜け出るか、今年は大変だと思いますね。栩原にしても川口にしても神戸にしても、みんなキャリアがある。若手というだけでノンキャリアではないですよね。だから、そういう意味ではお芝居始めて、まだ何年、何回目という子たちは、どうしてももっとやらなきゃいけない的な感覚になるのかもしれないですね。今まではそれで通用したかもしれない。でも、そうじゃなくて共演者が場数を踏んだことがある人間が多いという状況で、僕も下條さんの場数にはかなわないわけで。僕も見ていますからね、どういう立ち居振舞いするのかな、とか。そういう中で切磋琢磨、毎回できるか、というのがテーマにあるんです。自分が、自分がというのではなく、どっかでこれは(相手に)預けた方がいいとか、ここはちょっと下がってようとか、そういうポジションどりというのは、やっぱり場数踏んだ奴はうまいですよね。
最近の細川さんの劇中の小ネタは好評ですよ(笑)。
細川 ドラマの中で「劇場版」の宣伝もしましたからね(笑)。そのあたりも楽しんでいただければな、と思いますけどね。
「間違いない」とか、物まねも多い(笑)。
細川 フフフフ。そうですね、あれは監督によっては使わない人もいるんですよ。これまで長井(秀和)さん、青木さやかさんもやったし、波田陽区さんもやりました。時事的なものを残したいという意味でね。わかりやすいと思うんですよね、子供たちもね。自分の姪っ子たちに聞いたら、お笑い系の番組が好きで見ているんだ、と。パクリじゃないところでうまくのっけていけたらいいな、という感じです。完全に子供をつかみたいという気持ちですよ。いろいろ考えるんですけどね。
下條さんのナレーションの物まねもあった(笑)。
細川 全部テストのときからやって、監督にも言いますけどね。ただ、最近はだんだん小ずるくなってきて、カットできないところでやったりしているんです。切れるものなら切ってみろ、と(笑)。そこを見つけるのが結構大変でね(笑)。他のドラマではできないけど、これだったら出来るんじゃないの、と。2005年の「ライダー」を通しで見たときに、そうそうこういう人いたよね、とか、こういう言葉が流行ったよね、というのが、どこか懐かしむ、というかね。残したい言葉とか、流行りものを入れたいな、とか、よくプロデューサーと相談しましたよね。でも、けっしてふざけてやっているわけではない、真剣にやっているんですよ。例えば下條さんのところは語尾の部分をああやって読んだだけなんだけど、わかる人は下條さんを浮かべるわけじゃないですか。主役の特権かもしれないけど、僕なりに下條さんを愛しているところを表現したわけです。
深夜番組でヒビキとして登場したときは、なりきっていたのでびっくりしました。
細川 ハハハハ、グダグダですよ(笑)。迷ったところも何ヶ所かはあると思うんですけどね。そこはバラエティだから。(なりきるのは)今年の特権ですよね。「仮面ライダー響鬼」を見てみようかな、という気持ちにさせないといけないと思っているので。いろいろな目に付くところに出て行くというのは大切だと思いますね。
あんな面白いヒーローいないと思われるかもしれないけど、いるんだといいたいですね。
細川 結果的にね、場数踏んだ人たち、俳優が“オレもライダーやってみたいな”と言ってくれることが今年の答えかなと思うんですよね。残り半分はテレビの最終回に向けて、というところと、いろいろなところの目に触れていかなきゃいけないのかな、という思いはありますね。
この半年はあっという間という感じですか?
細川 映画終わったら早いんだよ、なんてみんな言っていますけどね。
改めて「ライダー」の大変さを認識した半年でもあったですか?
細川 企画はどうあれ自分が半年やってわかりましたが、アクションもやらなきゃいけないわ、ちゃんと芝居もできなきゃいけないわ、主役だからいろいろな人と絡まなきゃいけないわ…。付随するイベントもあるし…。それを考えると、僕のこの位置にいたのが新人さんや若手俳優さんが気の毒に思いましたからね。いや、自分がエライと言っているのではなく、技量としてキャパシティとして大変だろうと。僕でもいっぱいいっぱいなんですから。それを考えたときに本当に気の毒になりましたからね。「ライダー」が終わったら違うもの、新しいドラマにいったりするんでしょうけど、はたしてそれがいいことなのか自分としてはわかりませんが、1年間ちゃんと務め上げるということにおいてはいろいろなことを要求されるもんなんだな、と僕自身は思いましたね。
この夏の忙しさとともに忘れられない年になりそうですね。
細川 でも、どこかものすごく冷静です、やっぱりこんなに忙しいのは当然当たり前じゃないと思っているんです。暇で仕事したかった時期もあったし。僕の話をいろいろ聞いてくれたり、写真を撮ってくれたりするのは、ある意味“僕”じゃないんですよね。それはヒビキなんですよ。そこはものすごく冷静に受け止めています。だからこそ、そのワンシーンとかワンカットをおろそかにしたくない気になるんです。
いや、お世辞でなく、役者さんの力だって大いにあると思いますよ。
細川 いやいや、そうおっしゃっていただけるのはうれしいですけど、若い奴にもいいましたから。俺たちが「ライダー」に乗っからせてもらっているんだから、それを忘れないようにすることが大事な一年だよ、と。舞い上がったら降りてくるの大変ですからね。そういう意味ではある程度場数を踏ませていただいて、ここに来させていただいたというのは良かったなと思いますね。場数踏んでなかったら羽根布団のように舞い上がりますよね(笑)。おーい、いつ降りてくるんだよ、みたいに(笑)。 |
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