2005/09/04 三十之巻 「鍛える予感」
ある日の帰り道、自転車に乗っていた明日夢(栩原楽人)に見知らぬ少年が自転車で並走し始めた。
「よーい……ドンッ!」。
少年は明日夢に声をかけると力いっぱいペダルを漕ぎ始めた。
どうやら競争を仕掛けてきているらしい。
訳がわからないまま、つられるようにペダルを踏み込む明日夢。なにやらデッドヒートとなるが、子犬を避けようとした明日夢は転倒してしまう。
「勝った!」。
少年は明日夢に誇らしげな笑みを浮かべて去っていくが、明日夢はただ呆然と見送るだけだ。

「たちばな」ではおやっさん(下條アトム)と日菜佳(神戸みゆき)が風邪をひいてしまった。
香須実(蒲生麻由)と明日夢で店番をすることになるが、そこに一気に団体のお客さんが。急遽ヒビキ(細川茂樹)も店着に着替え、忙しくなった店を手伝うことに。

そのころ例の洋館の実験室では、和服姿の紳士(村田充)が新たな実験を始めていた。そこへ現れた和服の淑女(芦名星)から髪の毛を切り取り、器具の中に落とす紳士。
どうやら武者童子、鎧姫を超える新たな“悪の戦士”を開発しようとしているらしい。
その一方で新たな魔化魍も完成したとうそぶく紳士。
人類が新たな危機にさらされようとしていた。

明日夢たちのクラスに編入生がやってきた。
桐矢京介(中村優一)と名乗るその少年、明日夢に自転車で勝負を挑んできた少年だった。
偶然、明日夢の隣の席にすわることになった京介だが、英語教師に向かって南部なまりがあると批判したり、弁当の代わりに豪華な寿司の出前をとったり…。
他の生徒に「高校生らしくない行動は慎むこと」と注意されても「高校生らしいとからしくないとか、誰が決めるんだ?」とまるで気にする風でもない。

放課後、京介は明日夢を案内役に部活の見学を。が、将棋部では一人で全部員を負かし、まんが同好会ではプロ並みの腕前を披露。明日夢は運動部を紹介しようとするが、どうせ自分が一番だからと見に行こうともしない。
そんな自分を「むなしいよ」と持て余したかのような台詞を吐く京介。
明日夢に向かって「君ってつまらない人間だよな」と吐き捨てる。

「たちばな」ではヒビキが慣れない接客に大苦戦。お茶をこぼしてお客さんにかけてしまったり、あたふたしっ放しだ。
「つまらない人間」と言われたことを気にする明日夢は、ヒビキに相談しようとするが、大苦戦のヒビキは明日夢の声など耳に入るそぶりもない。

鬼火をあやつる火車魔化魍が出現した。
人間に襲い掛かろうとしたところを駆けつけたイブキ(渋江譲二)とあきら(秋山奈々)が救出。魔化魍も逃亡するが、童子や姫の姿もなく、魔化魍が直接人を襲うとは今までになかったパターンだ。
イブキもあきらも困惑を隠せない。

京介の豪邸に招待された明日夢。もてなしを受けながらも「つまらない人間」という言葉が引っかかる明日夢は、改めて京介に質問を。そんな明日夢に京介は「どうかな」とニヤニヤ笑うだけだ。
そのとき京介の母からテレビ電話が入った。
「京ちゃん」と猫なで声でやたら京介のことを心配している。
「ママ」と応える京介もそれまでの強気の表情が一変。困ったように電話を切ってしまう。
父を亡くした京介。母は仕事のためフランスへ行っているため、豪邸で一人暮らしをしているらしい。

その夜、明日夢と京介が街を歩いていると、火車魔化魍が現れた。
「魔化魍!」と身構える明日夢だが、京介は何がなにやらわからずあたふたするばかり。ぶざまな姿をさらしてしまい、明日夢に「運動音痴?」と痛いところを突かれてしまう。
そんな2人をかばうように現れたイブキ。威吹鬼に変身して魔化魍へと立ち向かうが、圧倒的な炎の攻撃に次第に追い詰められていく。

あきらからの連絡を受け、ヒビキも出動。
現場で合流したヒビキは響鬼に変身、魔化魍と激しい戦いを繰り広げる。
そんな姿を見つめていた京介から意外な言葉が漏れた。
「あ……あれは……父さん……!」。
脚本:井上敏樹
監督:諸田敏
アクション監督:宮崎剛
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