みどころ

一発逆転!「欲しいのは、退職金より家族愛」
浅田次郎原作『ハッピー・リタイアメント』初のドラマ化!
佐藤浩市が人生をやり直すべく一世一代の賭けに出る!?

 「給料は払うから、明日から一切、仕事しなくていいよ」。 ある日突然、そう言われたら、あなたはどうしますか…? 浅田次郎の小説『ハッピー・リタイアメント』が待望の初ドラマ化! 自らの尊厳と大切な家族を取り戻すため“とんでもない行動”を起こす、 天下り官僚を佐藤浩市が熱演。 “ハッピーな老後が待っているはずだった人生”を奪われた男たちのリベンジ物語が、 諦めずに頑張り続ける日本中の人々をスカッとさせます!

笑いながら胸が熱くなる“大人のリベンジ物語”――浅田次郎の実体験に基づいた人気小説を初映像化!

 『蒼穹の昴』、『鉄道員』、『天国までの百マイル』など、次々とベストセラー小説を世に送り出してきた浅田次郎。そんな日本が誇る大作家が自らの体験に着想を得て、上梓した長編エンターテインメント小説『ハッピー・リタイアメント』(幻冬舎文庫)が2015年、満を持して初映像化されます!
 同作の主人公は元ノンキャリア官僚・樋口慎太郎。30年以上も勤めた金融庁で、不意に上司から収賄の罪を擦り付けられ、愛する家族にも逃げられてしまいます。そんな彼に用意されていたのは、何も仕事をせずとも高給が得られる、一見“天国のような天下り先”でした。再就職先であるJAMS(=全国中小企業支援機構)の業務は、中小企業や個人事業主が銀行から融資を受ける際の保証人となり、最悪の場合には国庫から捻出した金で返済を肩代わりすること。ですが、慎太郎には何も仕事が与えられません。やがて彼は働かない日々に耐えられなくなり、似た境遇の仲間とともに、自らの仕事を見つけて動き出します。その仕事とは…すでに時効となった借金を回収すること!
 しかも、“経理上存在してはいけない”その金をこっそり山分けしようという、とんでもない計画を立ててしまいます。ただし、真の目的は私腹を肥やすことではありません。そう、これはほかでもない“自分たちを陥れた汚い権力者へのリベンジ”だったのです!
 果たして、慎太郎は自らの尊厳を、そして大切な家族を取り戻せるのか!? 思わず笑ってしまうコミカルな描写と、あっと驚くどんでん返しの連続で、観る者の胸をワクワクさせる“大人のリベンジ物語”。背水の陣で人生をやり直そうとする大人たちの物語が、諦めずに頑張り続ける世の人々をスカッとさせます!

佐藤浩市が“天下り官僚”に! 浅野温子演じる妻と子の愛を取り戻そうとする不器用な男をコミカルに演じる

 主人公の樋口慎太郎を演じるのは、50代を代表する名優・佐藤浩市。どうにもこうにも要領が悪くて、やることなすこと裏目に出る…。人の言うことばかり聞いて、自分では何も決断できない…。そんな不器用な男の悲哀もどこか笑いに変えるコミカルな演技で、愛すべきダメ男の奮闘ぶりを立体化していきます。しかもこの慎太郎、家族のことを誰よりも愛しているのに、その愛もちっとも伝わらず、遂には浅野温子演じる妻・佳子、そして2人の子どもにも逃げられる始末…。そんな彼が家族の愛を取り戻そうともがく姿もまた、時に滑稽で、時に胸を打つ要素となっています。佐藤のコメディーセンスは主演映画『ザ・マジックアワー』('08)などでも証明済み! 類まれなるバランス感覚を持つ彼が体現する“パッとしない人生を送ってきた天下り官僚”は、思わず応援したくなるキャラクターとして、必ずや人々の心をガッチリと掴むことでしょう。

石黒賢&石田ゆり子が新境地を開拓! 佐藤とともに八嶋智人演じる憎き敵との戦いを熱演

 慎太郎とともに一世一代の賭けに出るJAMSの仲間に扮するのは石黒賢と石田ゆり子。石黒は元ノンキャリア自衛官・大友勉を、石田は元銀行員・立花葵を熱演します。大友は言動の一つ一つが暑苦しくてスマートさとは縁遠い男、一方の葵は頭脳明晰で美人だが物言いは冷たいクールビューティー。石黒も石田も各々、自身のイメージとはかけ離れた役どころで新境地を拓きます。そんな2人と主演・佐藤の抜群のコンビネーションも必見! 3人は息ぴったりの軽妙な掛け合いを展開しながら、慎太郎と葵をJAMSに天下りさせた張本人である、ずる賢いキャリア官僚・矢島純彦(八嶋智人)に立ち向かっていきます。個性的な出演者たちの芝居合戦、息もつかせぬ痛快エンターテインメントのあっと驚く結末に、ぜひご期待ください!

あらすじ

 金融庁銀行課の課長補佐・樋口慎太郎(佐藤浩市)は33年もの間、身を粉にして働いてきた。だが、定年退職を5年後に控えたある日のこと。局長の矢島純彦(八嶋智人)から見下され、家族からは邪険に扱われながらも、家族と過ごすハッピーな老後を夢見ながら地道に生きる慎太郎に、思わぬ出来事が降りかかる。矢島から収賄容疑を擦り付けられた挙句に退職を余儀なくされ、天下り先を用意されたのだ! それを機に家族は完全崩壊。妻・佳子(浅野温子)からは三行半を突きつけられ、2人の子どもも家を出てしまう。それまで愚直に積み上げてきた人生が、無残にも崩れていく…。だが、慎太郎には為す術もなかった。

 矢島が用意した再就職先「JAMS(=全国中小企業支援機構)」は、中小企業や個人事業主が銀行から融資を受ける際の保証人となり、最悪の場合には国庫から捻出した金で返済を肩代わりする組織。年収1千万円と、給料も申し分ない。だが、配属となった神田分室で、慎太郎は理事秘書兼庶務の立花葵(石田ゆり子)の言葉に耳を疑う。神田分室での仕事は、JAMSへの返済期限5年を過ぎ、時効となった不良債権の書類を管理するのみ。つまり、仕事がないというのだ! どうにも釈然としない慎太郎だが、同じ日に天下りしてきた元自衛官・大友勉(石黒賢)とともに、この“一見天国のような職場”で日々を過ごしていく。

 そんなある日、大好きな作家・筑波卓也の本名が「金尾為太郎(竹中直人)」だと知った慎太郎は、あることに気づく。金尾はその昔、JAMSに500万円の借金を肩代わりしてもらっており、その書類が神田分室に残っていたのだ。慎太郎は著書にサインをもらいたいがために、返済不要の旨を記した書類に判を押してもらうという口実を作り、金尾の自宅へ。ところが、金尾からなんと利子も含めて3000万円もの現金を手渡されてしまう!しかも、その事実を知った葵がとんでもない計画を思いついた。過去にJAMSからの借金を踏み倒した高額納税者たちを洗い出して金を回収し、慎太郎と大友と3人で山分けしようというのだ!

 上司が起こした不祥事を隠ぺいするために自衛隊から切り捨てられ、嫁もいない人生に人知れず鬱屈していた大友は、この話に乗り気。一方、根が真面目な慎太郎は、横領に値する計画に難色を示す。だがその矢先、慎太郎は葵の過去について知ることに…。実は、かつて銀行員だった葵もまた、矢島に陥れられてJAMSに天下りし、彼の愛人になることを強要されていたのだ。大友も葵も自分と同じように不遇を強いられ、仕事もない味気ない日々の中で、人生をやり直したがっている――。胸にこみ上げるものを感じた慎太郎は意を決し、この一か八かの計画に乗るのだが…!?

登場人物

樋口慎太郎(ひぐち・しんたろう)………佐藤浩市

 JAMS(=全国中小企業支援機構)の神田分室に天下りしてきた元ノンキャリア官僚。55歳。金融庁に33年間勤務し、課長補佐として表舞台には立たず、地味な仕事を淡々とこなしながら懸命に働いてきた。だがその甲斐もなく、年下のキャリア上司・矢島純彦から収賄の罪をなすりつけられた挙句に肩たたきに遭い、妻や子どもにも逃げられてしまう。要領が悪くて鈍臭く、人の言うことばかり聞いてしまう男。また、人のためによかれと思ってしたことが、よく裏目に出てしまう。今までに一度も、自分で決断して行動したことがない。

大友勉(おおとも・つとむ)………石黒賢

 慎太郎と同じ日にJAMS神田分室に再就職した元ノンキャリア自衛官。54歳。叩き上げで、陸上自衛隊の二等陸佐まで昇格した。二等陸佐の定年は55歳なので、今の階級のままであれば、まもなく転職しなければならない。だがその矢先、背広組上官・永田が起こした訓練中の“事故”を隠ぺいするため、JAMSに天下りさせられる。常に軍隊方式で行動する、常在戦場がモットーの暑苦しい男。趣味はギャンブル。目下、いちばん欲しいものは「嫁」。慎太郎と次第に心を通わせ、仲間になっていく。

立花葵(たちばな・あおい)………石田ゆり子

 JAMS神田分室の理事秘書兼庶務。40歳。5年前までは銀行員だったが、経営破たんの危機に陥った銀行を救うため、内部告発を決意。だがその際、金融庁の担当だった矢島に陥れられ、逆に犯罪者として告発されそうになった。“その事実をもみ消すこと”、および“JAMSへの就職を斡旋する代わりに、矢島の愛人になること”を強要され、現在に至る。頭がよく、容姿端麗だが、物言いは冷たい“クールビューティー”。

矢島純彦(やじま・すみひこ)………八嶋智人

 金融庁のキャリア官僚で、慎太郎の元上司。45歳。自らの収賄容疑の尻拭いを慎太郎に押し付け、JAMSに天下りさせた。JAMSを管轄する立場にあり、元自衛隊の永田に天下り後の慎太郎を監視させる。金の亡者であり、愚民思想で他者を見下す不遜な男。葵を自分の愛人にしている。

樋口タイキ(ひぐち・たいき)………大東駿介

 慎太郎の息子。30歳。まともに就職もせず、家に引きこもり、ネットで日銭を稼いでいる。家族と顔を合わせても、めったに口を利かない。慎太郎が天下ったのを機に家を出て、一人暮らしを始める。

樋口マナミ(ひぐち・まなみ)………真野恵里菜

 慎太郎の娘。大学生。22歳。中年の彼氏を取っ替え引っ替えしている。母・佳子とは仲がいいが、慎太郎とは距離を置いている。慎太郎が天下ったのを機に家を出て、一人暮らしを始める。

筑波卓也(つくば・たくや)………竹中直人

 慎太郎がかねてより大ファンの売れっ子作家。60歳。30年前に銀行から借りた金をJAMSが肩代わりするも、自身はJAMSへの借金を踏み倒した過去を持つ。

ニック・オノ………梅沢富美男

 本名は「小野寺光一」。55歳。焼肉チェーン『ニクニクニック』の創業者。今では事業に成功して大富豪となっているが、かつてはJAMSへの借金を踏み倒したことがある。

永田(ながた)………神保悟志

 陸上自衛隊の陸将。キャリア組。59歳。訓練中に発砲事故を起こし、その責任を大友に擦り付けた後、自らも大友の監視のためにJAMS神田分室に天下る。矢島の手先。

安井清子(やすい・きよこ)………菊池桃子

 両親を亡くし、質素な生活の中で、孤独な日々をおくっている女性。45歳。約30年前に父親の借金をJAMSが肩代わり。だがまもなく父親が他界し、結果的にJAMSへの返済が滞ったまま時効を迎えた。彼女の清楚でいじらしい姿に心を動かされ、大友は恋に落ちるが…。

樋口佳子(ひぐち・よしこ)………浅野温子

 慎太郎の妻。55歳。家族の気持ちがバラバラになってしまったのは、家庭を顧みない夫のせいだと考えている。そんな慎太郎に嫌気がさしていた矢先、慎太郎に収賄の嫌疑がかけられ、離婚を決意。スポーツジムの若いインストラクターと、プラトニック不倫中。だが心の底では、夫を信じる気持ちを失っていない。

コメント

佐藤浩市(樋口慎太郎・役) コメント

 原作を手掛けられた浅田次郎先生は作品ごとに作風や文体を変えられるので、非常に面白い! 「御本人は一体どんな方なんだろう!?」と、想像をかきたてられる作家さんです。今回の『ハッピー・リタイアメント』も、これまた異色の作品。この“ある種奇想天外な物語”を変な理屈は抜きにして、打ち上げ花火みたいにドカンと突き通して見せることを念頭に演じよう、と思いました。と同時に、根底にある「天下り」というネガティブな要素を非常にアイロニカルに捉えて笑い飛ばせる作品だということを、我々も意識して演じるべきなのではないか、とも感じましたね。老若男女問わず、見終わった後に自分たちのこと、未来のこと、家族のことについて少し話ができるドラマになると思います。

 実は今回、慎太郎を演じるにあたり、制作サイドにお願いしてセリフを少し変えさせていただきました。例えば、慎太郎の「(組織の)駒じゃない」というセリフも、「駒に過ぎない」に変えていただいたんです。というのも、口にしないまでも、そう思って生きてらっしゃる方が大勢いらっしゃる中、「駒という生き方もありなんだな。自分たちが駒じゃないと、世の中は結局回っていかないんだ」と思っている人物であった方が、この物語においてはいいと思ったからです。また、家族とのシーンでも、セリフのニュアンスを変えさせていただきました。慎太郎自身が「家族のために働いてきた」というのがあくまで言い訳であって、妻や子に邪険にされる要因は“お父さんという幹”の中にも幾つかあったのだと気づかないと、説得力がないと思ったからです。そんな慎太郎を、今回は軽くコミカルに演じています。物事はすべて表裏一体。視聴者の方々はきっとその裏側を感じてくれるのではないか、と期待しています。

 石黒さんはデビュー当時から知っていて、たまに食事やゴルフにも行くなど、32年にわたる旧知の間柄。そういう関係性は徐々に親しくなっていく間柄を演じる上で、演技以前のコンビネーションとして滲み出ると思いますし、楽しみで仕方ありません。また、ゆりちゃんとは映画『誰も守ってくれない』('09)以来の共演となりますが、彼女にはいわゆる“和物”的なものとはちょっと違う、不思議な佇まいがある。そんなお2人との掛け合いを通し、何が生まれてくるかも楽しみですね。実を言うと僕は今回、事前に芝居のことはあまり考えず、ライブ感覚で演じているんです。こんなことは久しぶりです! というのも、ここ2年はヘビーな作品が続いたので、事前に細かい部分まできっちりと準備するようにしていたんです。でも、今回はちょうど「久々にテレビドラマというフィールドでやりたい」と思っていたライトな作品。だからこそライブ感を大切にして、そこからどんな遊びが生まれてくるかを楽しみながら、演じてみたいと思ったんです。また、'11年にドラマ『最後の晩餐 刑事・遠野一行と七人の容疑者』や『陽はまた昇る』でもご一緒した秋山監督は、以前と同様に1カット・長回しにこだわる方。僕としてもそのスタイルは非常にやりやすいですし、昨今のドラマであまり見ることのない“1カットの中で生まれる面白さ”は、視聴者の方々にも楽しんでいただけると信じています。

 ちなみに、僕自身はすぐにでもこの仕事をリタイアしたい(笑)! 俳優の仕事しかできない人間が、それを辞めてしまったらどうなるんだろうな、という興味があるんです。そんなこともあり、今回は『ハッピー・リタイアメント』というタイトルに惹かれてオファーをお受けした部分も、実はあるんですよね(笑)。

石黒賢(大友勉・役) コメント

 原作は今回のオファーを頂く前に拝読していましたが、大友役が決まった時点で、再度読み返しました。この作品は、いい歳をした大人3人が巻き起こす痛快な物語。台本共々、とても面白く読ませていただきました。退職に伴う人々の心情も、とても新鮮でしたね。僕ら俳優には定年もないし、呼ばれてナンボの仕事なので、僕自身は退職について考えたことがないんですよ。そんなこともあり、新しい発見の連続だったんです。

 僕が今回演じる「ベンさん」こと大友は無骨で不器用な男。そんな意外な役を頂けた上に、僕の大好きなコメディー作品! 非常にありがたく思っております。器用に世の中を渡っていく人が多い中、どうにもこうにも不器用な“愛すべきベンさん”を、きっちりと表現していきたいです。実は、僕は、俳優としての専門的な訓練も一切受けないままデビューしたので、先輩俳優の方々や父から「とにかくいろんなものを見て、いろんな人と話をして吸収していきなさい」と言われて育ったんですよ。その教えに従って見聞きしてきた市井の人々の面白味をミックスしながら、今回の役に投影していきたいです。

 浩市さんも石田さんも、昔からよく知っているので、非常にやりやすいです。浩市さんは僕のデビュー作であるドラマ『青が散る』('83~'84)でご一緒して以来、プライベートでもとても親しくさせていただいている間柄。久々に仕事でご一緒するのはちょっと気恥ずかしいですが(笑)、思い切って胸を借りられる先輩なので、とても安心しています。一方、石田さんは女優、女優していない、新鮮さを感じる方。そんな彼女と約20年ぶりに共演できることに幸せを感じています。実は今回、お2人とは事前にお芝居の相談をすることもなく、ある程度のフレキシビリティーを残しながら、現場に臨んでいます。というのも、お芝居は生もの!時に意外なお芝居も飛び出す“現場のライブ感”を、思う存分楽しんでいます。
 
 人は歳を重ねるにつれ「大人にならなきゃ!」と感じ、そんな大人を演じて生きなければならない部分があります。そんな中で、ガキのようにもがくオヤジ2人の姿を、イノセントな気持ちで見ていただければと思います。

石田ゆり子(立花葵・役)コメント

 台本を読みながら「この作品は絶対にやろう!」と思いました。私が演じる立花葵さんは聡明で、社会の悪に対する復讐心がある女性ですが、どこかに女としての可愛らしさもある役どころ。このような役を頂く機会はなかなかないので、女優・石田ゆり子としても魅力を感じました。実はオファーを頂いた時、イメージは『ルパン三世』の峰不二子だと言われたんです! 「そこに私をキャスティングするなんて、違うでしょ!」と思いつつも(笑)、それはそれで新しいオファーだと感じ、うれしくなりました。これを機に、今までにない私を見せたいと思っています。

 女優業は需要さえあれば、リタイアする必要のない仕事。できるだけ長く続けたいなと思う一方で、いつまで続けられるかな…とも思っています。というのも、どなたかがおっしゃっていて「なるほど!」と膝を打ったのですが、女優業は八百屋さんのようなもの。常に新鮮なものを提供できなければ、意味がないんです。そういった面でも、今回はうれしい役を頂けました。例えば、クラブで踊るシーンでも、私自身の人生にはない激しい動きをさせていただいたんですよ(笑)。役が“自分でも知らない私”に会わせてくれるので、気恥ずかしさを感じる一方で、とても楽しいです! 監督がテストからカメラを回されるので緊張感もありますが、それこそ新鮮なうちにお芝居を摘み取っていただけるので、楽しいうちに撮影が終わる毎日です。

 軽妙で面白いやりとりが続く浩市さんや石黒さんとのシーンも、初日からワクワクするグルーヴ感を味わえました。浩市さんは今回、ご自身のお茶目な感じを散りばめたお芝居をしてらっしゃるので、そばで見ているだけでとても心が躍ります。石黒さんとも約20年ぶりの共演になりますが、こうやって時を経てまたご一緒できる喜びを感じています。

 そんな3人が中心となって繰り広げる『ハッピー・リタイアメント』は、浅田次郎さんのストーリーテラーとしての素晴らしさが際立つ“とても社会的な大人の物語”であると同時に、“上質なコメディー”。見終わった後に「社会で働くということは、辛いこともあるけど、とても幸せなことだな」と感じ、元気をもらえる作品ですので、ぜひ多くの方にご覧いただきたいです。

浅田次郎(原作者) コメント

 原作の「プロローグ」にも登場する『壬生義士伝』の映画化('03)にあたり、佐藤浩市さんには斎藤一役を演じていただきました。その佐藤さんが今回主演を務めてくださるとは、まさに奇縁です。

 世の中にはお金で買えないものがたくさんあります。小説のテーマはまさにそれです。視聴者の皆さんには、ドラマ化された本作を見て大笑いしていただきたいと思います。心の底から。どんな苦労も不幸も忘れてしまうくらい。たまらなくおかしいドラマを作ってください。

杉山登(テレビ朝日プロデューサー) コメント

 勤続三十数年、定年まであとわずか…リタイア後の穏やかな生活を夢見てこれまで組織に愚直に尽くしてきた男にある日突然訪れた悲劇! 上司に裏切られ、家族からも見放された冴えないオヤジが、仲間たちと奮闘しなんとか立ち上がる――。このドラマは笑えて泣けるそんな大人のリベンジ物語です。

 原作を読んだときに、真っ先に佐藤浩市さんの顔が浮かびました。なぜならば、僕は彼のコミカルな芝居が大好きだからです。かっこいい浩市さんもいいけれど、上司にも家族にも見限られた情けない男、健気で、可愛くて…そんな浩市さんも最高です。石黒賢、石田ゆり子、八嶋智人、竹中直人、梅沢富美男、菊池桃子、浅野温子をはじめとする、個性豊かな出演者たちとの芝居のぶつかり合いも必見!役者同士が化学反応を起こし、台本を超える作品に仕上がっています。思わずくすっと笑ってしまうシーンが盛りだくさん!だけど、ラストにはホロリと感動が待っている。大人が楽しめる、家族で楽しめる痛快エンターテインメント、是非是非ご期待ください。

スタッフ

原作

浅田 次郎
『ハッピー・リタイアメント』(幻冬舎文庫)

脚本

岡本 貴也

音楽

仲西 匡

ゼネラルプロデューサー

黒田 徹也(テレビ朝日)

プロデューサー

杉山 登(テレビ朝日)
秋山 純(テレビ朝日)
木村 元子(MMJ)
神通 勉(MMJ)

演出

秋山 純(テレビ朝日)

制作

テレビ朝日
MMJ