初めて逮捕した犯人は冤罪だった!?
警察官として夢を抱く交番の新人巡査
痴漢容疑で逮捕されたサラリーマン
国選弁護と年金で暮らす老弁護士
伊藤淳史・遠藤憲一・寺尾聰
3人の男が有罪率99.9%の壁に挑む
異色の警察小説を完全ドラマ化!!

「痴漢っていうのはね、
被害者の証言だけで有罪になるんだよ」

青天の霹靂に見舞われ塀の向こうに送られたサラリーマンと
その冤罪を晴らすために塀の外で格闘する新人巡査と老弁護士
二転三転しながら予想外の結末へと突き進む3人の男たちの熱い闘いを
徹底したリアリティーと緊迫感で描くスペシャルドラマが誕生!

■警察官・痴漢犯罪の被害者・弁護士が塀の外と中で「悪魔の証明」と言われる
 冤罪の立証に挑む! 気鋭の作家、福澤徹三の異色の警察小説をドラマ化!

――私の羽は真っ黒。もっと美しい色だったら良かったのに…鴉はこっそり、森に落ちている鳥たちの羽を拾い集め、自分の体や頭を色とりどりの羽で飾っていったのです――

イソップ寓話『おしゃれなカラス』より

 『白日の鴉』は、2015年に発表された異色の警察小説です。作者の福澤徹三氏は、2008年に『すじぼり』で第10回大藪春彦賞を受賞。2014年には『東京難民』が映画化、2016年には連続ドラマとして『侠飯』が映像化された気鋭の作家で、本作が福澤氏にとっては初のスペシャルドラマとなります。
 物語は、起訴されれば99.9%有罪となるこの国で、痴漢の罪を着せられたサラリーマンと、そんなサラリーマンを0.1%の可能性にかけ、救おうとする新米の警察官と年老いた弁護士の格闘を描きます。仕組まれた冤罪、水面下での極秘捜査、そして法廷闘争を徹底したリアリティーと緊迫感で紡ぐ福澤氏の筆力は、圧巻の一言! 一介のサラリーマンはなぜ、冤罪の罠に陥れられたのか? 謎の解明と黒幕を暴く三人の闘いはやがて、『おしゃれなカラス』のように虚飾で彩られた悪の存在を白日の下に晒していくのです…。
 本作では、この圧倒的なストーリーの醍醐味を1本のスペシャルドラマにぎゅっと凝縮。ミステリーの要素もはらんだスリリングな原作の魅力を余すところなく、上質な映像作品としてお届けします!

■新人交番巡査、犯罪にはめられたサラリーマン、そして老弁護士、三人の粒立ったキャラクターを演技派俳優の伊藤淳史、遠藤憲一、寺尾聰がリアリティーたっぷりに熱演!

 本作の魅力は、ストーリーのダイナミズムに加え、主人公たちの人物造詣の深さにあります。
 世の中の役に立つことを夢見て警察官となった新人交番巡査、新田真人。妻子を地方に残し、東京で単身勤務する製薬会社の平凡なMR、友永孝。かつては腕利きと評判を得たものの、今や年金と国選弁護で糊口をしのぐ老弁護士、五味陣介。年代も立場も違う、もともと接点のない三人が、仕組まれた痴漢事件という奇妙な縁で出会い、その罠の裏に隠された深い闇に闘いを挑んでいくのです。
 友永は留置場、拘置所で無罪を訴え続け、新田は警察組織の軋轢や圧力に抗い、また五味は荒んだ生活による病気を抱えながら法廷で闘争。組織や社会からどこかはみ出しながらも、人としての矜持を持った熱い三人が織りなす人間模様は、見る者に「自分だったらどうする?」という思いを抱かせ、物語の世界へぐんぐんと引き込んでいきます。
 本ドラマでは、新人巡査に伊藤淳史、冤罪被害者に遠藤憲一、そして老獪な弁護士に寺尾聰をキャスティング。いずれも、演技派としてその実力が高く認められている三人が、それぞれの個性をぶつけ合い、キャラクターたちを息づかせていきます。力のある役者同士だからこそ生まれる迫真の演技は、まさに必見! 三人の役者魂が光るドラマ作品にどうぞご期待ください。

登場人物

新田真人(にった・まさと)

伊藤淳史

正義の味方になることを夢見る駅前交番勤務の新人警察官。友永の逮捕が初手柄となる。刑事課志望だが、友永の事件に関わる中で警察官を続けるか否か人生の選択を迫られていく。

友永 孝(ともなが・たかし)

遠藤憲一

天栄製薬のMR(メディカル・リプレゼンタティブ)。名古屋本社から東京営業所に単身で赴任して1年。真面目な人柄で名古屋には母、妻、幼い娘がいる。痴漢冤罪の被害者。

森光理奈(もりみつ・りな)

福田沙紀

大学病院看護師。新田の恋人。

弓削将司(ゆげ・まさし)

きたろう

『玉蔵病院』事務局長。

玉蔵重成(たまくら・しげなり)

益岡 徹

友永が担当する総合病院『玉蔵病院』院長。

五味陣介(ごみ・じんすけ)

寺尾 聰

かつては腕利きと鳴らした弁護士。羽振りがいい時代もあったが、現在は独り身の団地暮らしで年金と国選弁護に頼った荒んだ生活をしている。法を盾に町のチンピラをかばっては小銭を稼ぐこともしばしばで、警察からは“ゴミジン”と呼ばれ疎まれている。

あらすじ

 製薬会社のMR・友永孝(遠藤憲一)は、ある日突然、見知らぬ男女から電車内での痴漢の疑いをかけられる。友永は大事な接待の約束があり、その場を逃げ去ろうとするが、駆け付けた交番勤務の新田真人(伊藤淳史)が抵抗する友永を逮捕。新人巡査の新田は初めての手柄をあげる。
 警察署に連行された友永は終始無実を訴える。しかし、その言葉に耳を貸す者はなく容疑否認のまま送検、起訴されることになる。
 後日、新田巡査は痴漢被害者の女子大生と目撃証言者の男がバーで一緒にいるところを目撃する。二人には半年以上前から面識があるらしく、新田は痴漢行為そのものが本当にあったのか疑念を抱く。先輩警察官には有罪か無罪かを決めるのは裁判所だと諭されるが、疑いを捨てることができない新田は、警察から目の敵にされている老獪な弁護士・五味陣介(寺尾聰)に協力を求め、事件の真相に迫っていく。
 そもそも、友永に痴漢冤罪を仕組んだのは誰なのか? そして、その目的とは?
 闇に葬られた殺人事件も絡み、舞台は留置場から拘置所、そして法廷へ。三人は、想像以上に深い事件の闇へ引きずり込まれていく――

コメント

【伊藤淳史】

 現場の雰囲気はすごくいいです。寺尾さんとは今回が初めてで最初はちょっと緊張していたんですが、役作りから共通の趣味のゴルフの話までいろいろお話ししてくださって、勉強になることが多く毎日充実しています。
 遠藤さんとはそんなに絡みがないんですが、数日でも濃密な時間を過ごせてます(笑)。
 作品は台本で初めて読ませていただきました。面白いのは当然として、本当に深いし、僕たち三人のどの目線から作ってもドラマが出来上がる点が、本当に素晴らしいと思いました。こんなに奥行きが広く、いろいろな目線でドラマが楽しめる台本はなかなかないんじゃないでしょうか。ぜひやらせてもらいたい!という気持ちになった作品です。
 真人はかなりの正義感を持った人物です。そこには警察官としての正義と、一人の男としての正義の二つが存在しています。その二つの複雑な絡み合いと葛藤があった上で、五味さんを頼り、友永さんを勝たせようという強い行動が出てくるので、演じる上でこの二つの正義の間にある微妙なズレを大切に表現したいと思いました。
 みどころは全て。本当にどこも見逃して欲しくないです。僕も最後まで気を抜かずに演じますし、いろいろな視点から違う楽しみ方ができるドラマです。皆さんの心の中にある大切なものを感じながら見ていただけたらと思います。

【遠藤憲一】

 撮影の初日に寺尾さんとの結構重い場面を撮ったのですが、僕が自由に演じたことを全て温かい空気で受け止めてくださいました。寺尾さんとの共演は10年ぶりくらい。その時に、「頑張ってきたな。これからも頑張るんだぞ」と励まされたのをすごく覚えています。今回は、会った途端にその話をしてくれて、覚えていてくださったんだとうれしかったですね。
 伊藤君とは絡むと必ず吹いちゃう(笑)。お互いがね。
 冤罪に巻き込まれる役は今回が初めて。やるからにはとことん入り込んで演じたいと思っていたところ、お相手がこのお二人だと聞いて、これは結構やるとこまでやっても大丈夫だぞと。伊藤君のユニークな温かさと、寺尾さんの硬質なやさしさがあれば、ただストーリーを追うだけじゃない奥深い空気が出るんじゃないかと思って、頑張ろうと思いました。
 役作りは、台本を読んで事前に準備していたことと違って、寺尾さんと面と向かって会話していくうちに見つかっていった部分が多かったですね。監督からも、今回はキャラクターにこだわらず、一人間としての感情を全部出してくださいと言われたので、事件に巻き込まれた時に自分の中で発想できる気持ちだったり、セリフだったりをぶつけてみるという方法で思い切り演じました。

【寺尾聰】

 僕にとってテレビドラマは主役の存在が大きい。誰が主役?あ、だったら出てもいいとか、出たくないとか(笑)。伊藤君とは今回初めて一緒になったけど、面白そうだなというのがあった。三人の男の関係もとても良く書けているし、いいドラマになるという予感があって参加しました。ただ、伊藤君とはお芝居の話よりもっぱらゴルフの話をしてる(笑)。遠藤君じゃないけど、僕も吹いちゃうから演技は極力絡みたくないな(笑)。
 遠藤君とは昔ご一緒しているんだけど、ちょうど彼がグッと世の中に出てくる頃だったのかな。「お前がんばれよ」と言ったのを覚えている。今、テレビの主役は若い人が多いでしょ。僕も50代ぐらいから映画で主役をやらせてもらうようになっていたから、その後、テレビなどで彼を見て「やってる、やってる」と思っていた。こうやって久しぶりに再会して、一緒に芝居ができるのはすごくうれしい。シーンのほとんどは接見室で、ガラスを1枚はさんで向こうとこっち側にいるという非常に限定されたシチュエーションなんだけど、それをどう工夫して撮るのか、監督の要求になんとか応えたいと二人でやっています。
 僕が演じる五味は、一見、変わった弁護士と思われるかもしれないが、それは大きな間違い。金がなく身なりも悪いが、困っている人に手を差し伸べたいと思っているまともな弁護士だ。ただし、人間的には100%完璧じゃないから、いいかげんなところもいっぱい持っている。そこを、見る人がそれをどう感じてくれるか。伊藤君演じる真人と遠藤君の友永とは、ちょっと面白そうだと思える関係を築けているので、楽しんでもらえればと思います。

スタッフ

(原 作)

福澤徹三(光文社刊)

(脚 本)

吉本昌弘

(チーフプロデューサー)

佐藤凉一(テレビ朝日)

(プロデューサー)

服部宣之(テレビ朝日)
高橋萬彦(共同テレビ)
髙丸雅隆(共同テレビ)

(演 出)

土方政人(共同テレビ)

(制 作)

テレビ朝日
共同テレビ