7月8日

司会 :

佐藤紀子アナウンサー
武内絵美アナウンサー


ゲスト: 尾木直樹(放送と青少年に関する委員会副委員長 教育評論家)

【放送内容】

今回は、番組審議会の報告と「子供とテレビについて」と題して
お送りいたします。

番組審議会報告:対象番組ワイド!スクランブル

 「子供とテレビについて」


ティーンズモニター(13歳〜18歳の男女)による意見

対象番組:木曜ドラマ「R−17

私の周りには「セクハラ」などが身近な問題ではなかった。 考えさせられる問題が多かったので、見てためになるような感じがした。 学校が怖くなった。 現実離れした題材が多く、かつ見終わった後にスッキリした気持ちがしない。 ・・・他

街頭アンケート
中学生・高校生各50人(計100人)にテレビについて聞いてみました。

(場所:都内4カ所) 

Q. 一日、何時間ぐらいテレビを見ますか。
A. 「3〜4時間」38%
 以下
 「2〜3時間」 
 「4時間以上」
 「1〜2時間」
 「1時間未満」
 の順


Q. 誰とテレビを見ますか。
A.

「ひとり」46%
 以下
 「親と」
 「兄弟姉妹」
 「友人」 
 の順


Q. テレビを見ているときに親に何かを言われますか。
A.

「何も言われない」46%
 以下 
  少数意見に分かれる

〜これらの結果について〜

ひとりに一台のテレビという時代になっているのだなと実感した。
(佐藤アナウンサー)

昔は、チャンネル争いなどがあったが、今では、一軒に3台が、平均といわれている。
中学2年生が、自分のテレビを持っているのが39%という調査結果もある。
(尾木氏)

〜親が何も言われないという意見が多かった事について〜

親に同じ問いをすると7〜8割近くが「意見している」という回答になる。
これは、彼らがテレビを見ている大半の時間が独りでいるため、親と一緒にいる時間が少ない。
その少ない時間の中で「何かを言われても」言われたようには思っていない。
ここで親と子供の認識に大きな落差が出てくる。
(尾木氏)

〜親のリーダーシップの取り方について〜

モラルについて教える上で、父親の存在が重要になると思う。
しかし、日本は父親がその時間を持つのが難しい。
(尾木氏)

 

街頭インタビュー

バラエティー番組の「暴力・いじめ」シーンについて

面白くない。気分が悪くなる。
まねる人もいるかもしれないが、普通はしない。
テレビはテレビだから、別にいい。
みんなが笑うための演出でギャラが発生していることを理解している。


ドラマの「暴力・いじめ」シーンについて

血が出るのは、良くない
人を傷つける事は良くない。
小さい子供には刺激が強すぎる。
勉強になることもあるので、必要だと思う。


バラエティー番組の「性的」シーンについて

グラビアの女の子の水着なんか面白くない。
時間帯を考えて欲しい。
演出だから。


ドラマの「性的」シーンについて

親と一緒に見ていると気まずい。
時間帯を考えて欲しい。
何を伝えたいかによると思う。


ニュース・報道番組について

事件時の取材は、相手の心を考えて欲しい。
事件の内容等は、自分自身で知ることができないので、報道の内容を信じる。
インターネットなどの情報よりは信じている。


バラエティー番組について

素人を使うのが、面白い。
やらせ過ぎるのは、つまらない。
親が止める番組がある。
告白モノは信じていない。

〜これらをうけて〜

法制化について議論をしている専門家達に参考にしてもらいたい意見。
彼らは、思っている以上にテレビを冷静に捕らえている。
(尾木氏)

バラエティー・ドラマなどについて議論され、話題は多くある。
しかし、実は、生活に一番影響を与えているのは、ニュース報道。
これらは事実であり、視聴者も事実であると報道を信じている。
事実の映像が与えている影響は大きい。
この事をきちんと意識した報道・情報内容をもっと考えるべき。
バランスのとれた内容の構成など。
(尾木氏)

バラエティー番組については、
親のワースト5が子供のベスト5になっている。
しかし、子供はかなり冷静に見ている。
親は、これらの番組を見ることが、
彼らのリラックス法だという認識を持つべき。
くだらない番組を一緒にみてみたら良いのでは・・・。
親達のメディアリテラシーの収得が必要。
子供達は考える以上にメディアリテラシーが出来ている。
(尾木氏)

メディアリテラシー:
マスメディアに含まれる様々な情報を理解し、読み解く力を養うこと。

制作者側と視聴者側が共に成熟していくことが必要。
(尾木氏)


 「放送と青少年に関する委員会」主催 フォーラム開催のお知らせ

「青少年のための新テレビ論」

 〜テレビはこのままでいいのか
     中学生とともに考える〜