● ● ● ● 4月20日 ● ● ● ●

司会 吉澤 一彦 (テレビ朝日アナウンサー)
島本 真衣 (テレビ朝日アナウンサー)
ゲスト 中村照雄(いちはらコミュニティー・ネットワーク・テレビ)

【放送内容】

「市民が再現! まちの民話をドラマに!!」

千葉県市原市の市民が故郷の民話をテーマにしたドラマを制作しています。
タイトルは「市原の民話」故郷の歴史を掘り起こし、自分たちが演じる。
市民による市民のための市民のドラマ。
今回は、市原のケーブルテレビの人気番組、その制作現場に、密着しました。


VTR−1

「市原の民話」人気作品から、第93話「橋戸の狐に化かされた」
明治のはじめごろ、頭のいい狐に化かされるという事件が連続。
この作品、狐役の可愛さと化けっぷりが人気でした。
第89話は、出演者手作りのリアルな河童の衣装が評判となった「川びたり」
「講座の蛇娘」お寺の講座に現れる謎の美女。果たして、その正体は?



スタジオ1


吉澤
皆さん楽しんでいらっしゃいますね。
小道具や衣装は自前だとか?

中村
こちらから頼まなくても台本を見て作ってきてくれます。
撮影場所も探してきてくれますし、衣裳も手作り。
参加者は、皆さん手弁当のボランティアです。

吉澤
『民話探検隊』という言葉が出てきましたが?

中村
『民話探検隊』は前身の番組からきています。

吉澤
この番組は、最初からドラマというコンセプトだったのですか?

中村
はじめは3分の史跡を楽しむ番組でした。
それが物足りなくなって、コントになっていった。
そしてドラマへと変化したのです。
ドラマなどやったことはありませんでしたが、なんとかなると思いました。




VTR−2

市原の民話は2ヶ月に一度、新作が発表されますが、このドラマを作っているのは
市民たちで構成された「市原民話探検隊」そのメンバーは様々。
藤田さんは、看板女優。にして、本業は看護師さん。
自慢ののどをきかせる三村さんはマイク持つ手が、普段は三味線。
そして、こちらは、本職「麦畑」で一斉を風靡した「およね〜ず」よの森あかねさん。
中一の天野はるかさん、そして、専門学校生、三井由香さんと若い世代も参加。
ドラマにも出演する、田中さんのもう一つの役割は、制作進行。
今日は、次回の台本を作家の酒井さんから原稿の受け取りです。
脚本担当の酒井登志生さんは、「夜のヒットスタジオ」などの人気番組を
担当した後、故郷に市原に帰って来ました。
今回の民話「薬売りの利三郎」は、明治の初期に実在した人物。
困っている人に対し、親身になって世話をする優しさが評判となって、ついには、
表彰されるというお話
ほんの数行の歴史に埋もれた記述を、調査と想像で膨らませます。その台本を、
みんなに届けるのも田中さんの役目。田中さんが届ける台本を待ち焦がれていたのは、
天野義直さん、はるかさん親子。
天野さん親子の出演歴は、もう9年。ドラマを通じて父と娘の会話が行なわれてきました。
実は天野さん、ドラマの小道具作りも担当。過去に様々な道具を手作りして来ました。
中学の英語教師で、休日は、ボランティアで英語を教えている夏海さん。
今回は、主役の利三郎。もらった台本に印がつけられ、書き込み一杯と、
早くもやる気満々です。夏海さん、実は、民話探検隊の演技派スター。
看板女優藤田さんの所にも台本が届きました。現場では、進行管理も担当しています。
今回は、居酒屋の女将ということでどんな衣装にしようか思案中。さすが、看板女優!
最後に台本を届けた三村さんは、民話探検隊隊長。今回は利三郎を表彰する役人ですが、
民話探検隊隊長、もう一つの顔は三味線のお師匠です。
三村さんと田中さん、主人公利三郎の出身地が鶴舞町の般若寺(でら)と知り、
そこでの撮影を思いつきます。早速、田中さんが友人に電話取材。
さっそくその場所の下見へ出かけました。
しかし、般若寺(でら)は残念ながら実在せず、般若寺(じ)という地名ということが、わかりました。
そして新たな事実が。それは利三郎の奉公先、薬問屋 「伊勢屋」が、今も続いているというのです。
「いせや星野薬局」店主に確認するとまちがいないとのこと。
利三郎が奉公していたころの名残り。看板と建物が、当時の様子を伝えていました。



スタジオ3

吉澤
父と娘の関係が楽しそうでしたね。

中村
天野さん親子は非常に仲が良いのですが、娘さんがたまにお父さんに演技にNGを出したり、
怒られたりしています(笑)

VTR−3

いよいよドラマ撮影の日。中村さんたちは、撮影機材を準備し、現場に。
ドラマのラストシーンには、民話探検隊隊長三村さんの庭にある、東屋が使われることになりました。

役人役の三村さんは、自分のセリフを小道具の表彰状にしたためました。
ロケ地変わって、今度は、中村さんの自宅で撮影が始まりました。
ここでは、肺病の疑いのある若い娘が叔母さんと会話するシーン。注目は、中村さん。
その場でと言いながら、次々とカメラの位置を変え、カット割りしての撮影。
ここで登場するのが、看護師の藤田さん。現場の撮影進行は、彼女にかかっているのです。
小道具制作担当の天野さん、見事な薬箱を準備。とてもダンボールとは思えない、見事なもの。
利三郎が背負う大事な道具なのです。
西山さんは県庁職員。今回は、農民役なので、くわを持参。
農民が腰を痛めたところに、通り掛った利三郎が助けるというわけで、いよいよ天野さんの薬箱が出番です。
隊長三村さんが次の撮影場所を電話で緊急交渉中。
快諾をもらったお寺に移動して、撮影開始。さすが、地元のネットワーク。
藤田さんは女将役で出演もしているので、演技しながらの撮影進行管理。
ここで撮るのは山間の道。自分の芝居が終われば、頭は「現場」の管理。
看板女優も忙しい。
さらに撮影場所を移動。知り合いのお蕎麦屋をお借りして、居酒屋シーンの撮影。
最後は主役のセリフが決まって、撮影終了です。

 

スタジオ4

吉澤
事前に段取りは決めないとおっしゃっていましたが、
皆さん本当に生き生きと楽しんでいらっしゃいましたね。

中村
藤田さんのように、誰かが進行を担当したり、誰かが声を掛けてくれたり、
僕自身は何もやっていないです。

吉澤
カット割りしていらっしゃるじゃないですか。ちゃんと考えて撮っていらっしゃる。

島本
どんな方々が、民話探検隊のメンバーになれるのですか?

中村
市原にお住まいでなくてもどなたでもなれます。
どんどんお電話や、お声をかけていただければと思います。

島本
私や吉澤さんでもなれますか?

中村
大丈夫です。


VTR−4

※「薬売りの利三郎」完成作品紹介


スタジオ5

吉澤
今後の予定や夢は?

中村
このドラマと関わることによって、いつまでもふるさとを大切にして欲しい。
民話という部分から、自分達のまちにはこんな大切なものが残っているのだと
いうことを学んで欲しいと思っています。

吉澤
まだまだ200本、300本と頑張っていただければと思います。
中村さん、今日はありがとうございました


番組では、テレビをご覧の皆さまからのお問い合わせ、ご要望をお待ちしています。
次回の放送は、5月4日(日)の予定です。