● ● ● ● 9月18日 ● ● ● ●

司会 吉澤 一彦 (テレビ朝日アナウンサー)
矢島 悠子 (テレビ朝日アナウンサー)

ゲスト 小木哲朗( 選挙ステーション・プロデューサー)

【放送内容】
自民党の圧倒的な大勝利となった第44回衆議院選挙。
テレビ朝日では、「選挙STATION2005」でこの歴史的瞬間を7時間にわたってリアルタイムでお伝えしました。
テレビ朝日系列24局をむすんで、総力態勢で臨んだこの選挙報道の舞台裏に密着しました!

スタジオ (1)

Q,自民圧勝
(小木)
通常の選挙だと中盤から後半にかけて逆風が吹くことが多いから民主が巻き返すと思った。
予想以上の自民快勝は正直予想していなかった。

Q,出口調査
(小木)
各投票所にスタッフがお邪魔して投票を終えたばかりの方に「どの政党に入れたか、どの候補者に入れたのか」を聞いて、その情報をテレビ朝日が集めて分析する。

Q,今回の番組展開のポイント
(小木)
午後8時に開票が始まると沢山の情報が入ってきます。
開票速報の原点は「開いている票」。各選挙区でどんな勝負が繰り広げられているかを、なるべく「生の票」でお伝えするように心掛けました。

(VTR)
9月11日
テレビ朝日でも歴史的な一日を伝えるべく準備が着々と進められていました。
  ( 小木プロデューサーの話 ON )
※基本に立ち返って、小選挙区300のひとりひとりの運命の瞬間をきちんと切り取って生きたい。
※郵政民営化反対派と刺客。その対決をきちんとライブで伝えていきたい。
そして、生放送のスタジオで陣頭指揮するのが進行チーフの秦さん。
  ( 秦 進行チーフの話 ON )
※バタバタのままここまで来た。もうやるしかない。
投票がスタートしました。不在者投票者の数や有権者の関心度から高い投票率が予想されました。

日本全国から飛び込んでくる中継映像は、どのように伝えられるのでしょうか。
より新しい情報をどこよりも早く生中継で伝えたい。
中継現場と連絡をとって、そのコーディネートをするのが、第4スタジオに設けられた「中継コーディネーション班」。
ANN24局を5つのブロックに分け、各系列局からスタッフが終結。
自分たちのエリアの中継態勢を整えます。

本番5時間前。
この後の大きな波乱を予感させるような突然の雷雨!
その雷雨のなか、最後の中継車が出発していきました
自民党本部には、各局の中継車が一堂に集まり、中継の準備が着々と進められています。

東京・池袋駅前。
ここは東京10区。郵政民営化反対の小林興起さんと自民党から刺客として送り込まれた小池百合子さんが対決する激戦の地。私たちは、今回の選挙の象徴的な戦いとして日本中から注目を集めているこの小池百合子選挙事務所から政局の行方を見守っていくことにしました。

山口アナが、小池百合子事務所の中継をするためにやってきました。

技術スタッフは、中継映像が局に届いているかどうかを確認します。

中継コーディネーション班が、山口アナウンサーがスタンバイしたことを確認しました。

本番3時間前。
技術スタッフが全員集まって、番組の進行について、最終確認を行いました。

スタジオではスタッフによる入念なリハーサルが繰り返されました。

状況がどんどん変わるために、「中継コーディネーション」の会川さんは新しい対応を迫られました。
新潟5区の田中真紀子さんの対立候補の米山さんの健闘ぶりが伝わってきたために急きょ中継車を向かわせることにしました。はたして間に合うのでしょうか。

再び、小池百合子事務所前。
対立する小林興起事務所と小池百合子事務所はすぐ近く。
山口アナウンサーは、その距離感を見せるため小林興起事務所前から歩いてリポートしようと考えました。
急きょ、ケーブルを引き直すことになりました。

本番直前。
小木プロデューサーは、番組冒頭で「自民大勝」と伝えることを決断しました。

生放送がついに始まろうとしています。
事前の調査でわかった自民党の歴史的勝利。
これを7時間のリアルタイムのなかでどう伝えるかが勝負です。

スタジオ (2)

Q,中継の順番
(小木)
テレビで事前に注目を集めていた候補者、堀江さんや片山さんなど小泉総理の刺客として送り込まれた人たちと逸早く中継を繋ぎたい。しかしその一方で各政党の代表、小泉総理や岡田代表あるいは武部幹事長などは各テレビ局で予め中継時間を割当てている。その決め事の中に新しい情報を入れて番組を組み立てていく。

(VTR)
9月11日
午後7時57分。
生放送がついにスタートしました!
  ( 生放送本番スタート ON )
投票時間が終了した午後8時。
出口調査による調査結果が早速、発表されました。
午後8時2分、最初の当選者が出ました。
  ( 田原さんと福岡さんやりとり ON )
全国の中継現場から送られてくる映像を小木さんは進行チーフの秦さんと連携しながら次の展開を瞬時に考え、各スタッフに指示を出します。
  ( 片山参院幹事長とのやりとり ON )
午後8時9分。 注目の東京10区、小池百合子さんの当選が決まりました。
注目の広島6区、堀江貴文さんの事務所前にいる武内アナウンサーと中継がつながりました。

一方、その頃、小池百合子事務所前の山口アナウンサーは、中継本番に向けて神経を集中していました。
いよいよ山口アナウンサーの中継が直前に迫ってきました!

ところが・・・。
  ( 4スタ「小林興起さんと中継がつながった!」 ON )
落選が決定した小林興起さんの声を伝えることにしました!
  ( 放送本番 小林興起さん中継 ON )
( 小池事務所前 「中継なし!解除」 ON )
状況は刻々と変化。
小木プロデューサーは、他局の放送をチェックしながら次々と指示を出し続けます。

安部幹事長代理の中継がつながりました。
各政党の党首、幹事長クラスの中継は、各局に均等に中継する時間があらかじめ決められています。

午後9時5分、たくさんの報道陣が見守る中、小池百合子さんが選挙事務所に帰ってきました。

その模様を生中継するよう、中継コーディネーション班がニュースサブに伝えます。

ちょうどその頃、「選挙ステーション」は、全国の当選者情報を伝えていたため、“万歳のシーン”を生中継することは出来ませんでした。

収録室では、スタッフが万歳のシーンを収録、いつでも放送できるような体制をとりました。

小池百合子さんの会見が始まろうとしています。
  ( 「当選が確実になった小池さんです」 ON )
ところが、この時間はもともと国民新党の亀井静香さんの中継が入る予定になっていました。

そこで、小木プロデューサーが選択したのは…
  ( 小池百合子さん喜びの声 ON )
この後、小木プロデューサーは亀井静香さんの中継を入れました。

この綱渡りのような中継で、小池百合子さんの当選後初めての喜びの声をいち早く放送することができました。

小池さんの事務所は、9時30分から5分間づつ、各テレビ局に対応すると発表。
すぐに、北本記者が電話で連絡を入れます。
  ( やりとり「30分で行くね…」 ON )
この敏速な対応で、かけあいの中継が、他の局よりも一番早く行われることとなりました。
ところが、ここでまた問題発生!
9時30分は、自民党武部幹事長との中継が続いている時間です。

この状況に、小木プロデューサーは・・・
  ( 「30分から二元中継!」 ON )
なんと、二人を同時に中継で結んで、かけあいをしようと決断しました。
その二元中継は、このようになりました。
  ( 武部さん、小池さん二元中継 ON )
このあと、タイミングを見て山口アナが小池さんにインタビューすることになっていましたが、持ち時間の5分が終了インタビューはできませんでしたが、山口アナウンサーや中継現場のスタッフの苦労も報われました。
  ( 山口アナと北本記者の話 ON )
※中継の準備をしていて、中継はできなかったが重要な小池さん本人のインタビューが一番でできたので成功です。
※スタジオと小池さんのかけあいが一番でできたのでとりあえずの仕事は出来たという感じです。
新潟5区の田中真紀子さんの対抗馬 米山隆一さんの中継が入りました。
真紀子さんの圧勝と見られていたのですが、米山さんが大健闘。
急きょ中継車を出してのインタビューとなりました

番組が始まって2時間。自民の議席は200となり、公示前の212議席を一気に超えそうな勢いです。
  ( 自民党より富川アナがリポート ON )
( 小泉首相 )
午後11時25分(?)
当選を決めた北海道の鈴木宗男さんと新潟の田中真紀子さんの中継が同時につながりました。
ここは、両方とも生中継で放送したいところです。

田中真紀子さんには2分間しか中継時間がないということです。
鈴木宗男さんにはそのままスタンバイしていただくことになりました。
  ( 田中真紀子さんの中継 ON )
鈴木宗男さんにも他局への出演時間が迫ってきているようです。
  ( スタッフやりとり ON )
そして…
  ( 鈴木宗男さんの中継 ON )
連携プレーのおかげで、みごと鈴木宗男さんに中継につなぐことができました。
  ( 喜ぶスタッフ ON )

( 会川さんの話 ON )
※各局の協力でできました。
うまくいかなかったところは、今後の反省点。
およそ7時間にわたった生放送「選挙ステーション」が終了しました。
  (  秦さん ひとこと ON )
※何回やっても、うまくいかないですね。

( 小木プロデューサー ひとこと ON )
※もっと激戦なるかと思って準備してきた。
この歴史的な選挙に関われて、意義があった。

まとめ
Q,放送中うまくいった点
(小木)
古館キャスターと1対2、3の中継をやりたいと思っていたが、候補者の方は当選が出るまで出演してもらえない。
そんな中、山口アナやスタッフの努力によって小池百合子さんと一番早く中継できることになったので、武部幹事長との中継に絡めて二元中継を成功させた。

Q,放送中の反省点
(小木)
どの局もどうやって一番早い情報を伝えるかを苦心して、競争しています。
次の選挙には又新しいものを開発して選挙報道をしっかりお伝えしたいと思います。


次回の放送は、10月2日(日)の予定です。