● ● ● ● 12月5日 ● ● ● ●

司会 吉澤 一彦アナウンサー
上宮 菜々子アナウンサー
ゲスト 高井 正憲(テレビ朝日 番組審査室長)
丸川 珠代 アナウンサー


【放送内容】
テレビ朝日系列局の番組の質向上を目指し行われている「プログレス賞」と、ANN加盟各局のアナウンサーの技術向上を目的とした「ANNアナウンサー賞」についてお伝えします。


「プログレス賞」
  2004年11月11日、熊本市でテレビ朝日系列24社の放送番組審議会委員代表者会議が開催され、今年で10回目を迎える「プログレス賞」の表彰式が行われました。この賞は、全国各地の放送局が前年度に制作し、それぞれのエリア内で放送した作品が対象です。各地の制作者たちの日頃の努力とその過程を評価し、系列全体の今後の番組作りに結び付けていくのが目的です。今回は、24作品が参加、最優秀賞1作品、優秀賞1作品、奨励賞2作品が決定しました。
※プログレス(progress)=進歩・向上


(各受賞作の紹介)
最優秀賞
「私は原爆を伝えたかった」
制作:長崎文化放送  放送日:平成15年8月5日
(番組内容)
原爆投下から58年が経ち被爆体験が風化する中、「原爆を落とした人」と「落とされた人」は、いま何を感じ、何を後世に残そうとしているのか。貴重な証言、資料映像・写真を使って58年前の長崎原爆を日米両方の視点から再現する。また、政府の命令に反し被爆後の長崎を最初に取材した外国人記者と、政府の命令で被爆地を取材した戦略爆撃調査団のカメラマンにスポットを当て、戦時下の政府VSメディアの情報戦を暴く!
(受賞理由)
貴重な映像資料や異なる立場のジャーナリスト、国内外の関係者の証言などを通して、被爆地長崎ならではのメッセージを伝えようとした熱意を感じる力作。米国軍事関係者の核使用についての無自覚、永井博士に対するコントロールなど、今もなお考えさせられる問題を提起したことの意義は大きい。これまで知られなかった事実の発掘は、歴史の空白を埋めるに足るテレビ作品と言える。より多くの人に見てもらいたい!
(受賞コメント)
大浦 秀樹 プロデューサー
「全国の人々に、戦争・原爆は避けなければならないんだということを、同じ温度で感じてほしい。そういう想いを番組に込めました」



優秀賞
「知られざる校倉の真実 〜正倉院展2003〜」
制作:朝日放送  放送日:平成15年11月3日
(番組内容)
天平時代の工芸の傑作が1250年あまりにわたり伝えられた倉、奈良の正倉院。数々の宝がどうして昔のままの状態で今日まで伝えられたのか?学校の教科書にも書かれている、校倉(あぜくら)の中は一年中同じ湿気が保たれているという話は、まったく根拠のないものだった!?教科書のウソのルーツを探り、校倉伝説を追う!
(受賞理由)
正倉院宝物の映像を織り交ぜながら、正倉院正倉の「知られざる真実」について、歴史的なルーツや建築学の立場などから幅広く取材し科学的に究明している。専門的なテーマを上手く構成し、最後まで引きつけていく巧みさを感じる。7年間にわたり正倉院をテーマにして制作してきた底力を評価したい。
(受賞コメント)
吉田 健司 ディレクター
「校倉の木が伸縮するというのは嘘だということは有名な話だったが、その嘘がどこから出回ったかについては、正倉院事務所の人も文化財の人も全く知らなかった。で、その伝説がどこから生まれ、どのように教育現場に取り込まれるようになっていったのかを扱おうとした」



奨励賞
「鶴太郎が描く 四季 平成の東海道五十三次」
制作:静岡朝日テレビ  放送日:平成16年2月22日
(番組内容)
江戸開府以来400年、日本の大動脈として栄えた東海道。江戸時代に定められた53の宿場が持つ歴史、文化が今に引き継がれている。多くの芸術家たちが愛した東海道を、今や俳優としてだけでなく、画家としても異彩を放つマルチタレント片岡鶴太郎さんが、歌川広重、棟方志功の歩いた道をたどり同じアングルから景色を眺め、土地の人々や食と触れ合いながら、独自の画風で描いていく!
(受賞理由)
東海道という地元・静岡の地理条件を生かし、かつて歌川広重や棟方志功が描いた光景を、いま鶴太郎さんが巡り、描くという発想は卓抜。また、鶴太郎さん と地元の人の会話や表情が、各地の風物の味わいを良く伝えている。色彩も印象に残り、カメラ技術も見事。
(受賞コメント)
大長 克哉 プロデューサー
「日本にも、切り取り方次第では、面白い風景・風土がたくさんあるというところを、番組を通してお見せしたかった」



奨励賞
「もう一度風に、〜車イスのレーサー・横澤高徳〜」
制作:岩手朝日テレビ  放送日:平成16年3月27日
(番組内容)
2006年イタリア・トリノで開かれるパラリンピック出場を目指すチェアスキーヤー横澤高徳さん。日本に50人しかいないモトクロスの世界A級ライセンス保持者だった彼は、練習中の事故で二度と自分の足で歩くことが出来なくなった。しかし、チェアスキーと出会ったことで、もはやバイクでは感じることが出来なくなってしまった“風”が横澤さんの心を吹きぬけた。トリノ行きの切符を手に入れるため、熱い戦いが今始まる!
(受賞理由)
横澤氏の人柄、語り口がとても魅力的で素直に引きこまれる作品。彼の明るさと、再びスピードを求める前向きな姿勢が見るものへの励ましになる、とてもさわやかな仕上がり。また、雪山の美しさ、チェアスキーの難しさ、怖さも、楽しさも上手く引き出して撮っている。
(受賞コメント)
阿部 卓司 プロデューサー
「横澤さんの生き方を見て、怪我も無く時間も自由もある人々に、何か感じてもらえればと思いながら、制作にあたりました」


番組審議室長 高井 正憲さんのコメント
「今回は秀作揃いで選考に苦労しました。年々、ディレクターや記者の取材力が向上し、事物を見る目が育ってきている証拠だと思います。これからも切磋琢磨して、視聴者の方々に良質の番組を提供し続けていきたい」



 
「ANNアナウンサー賞」
  2004年11月4日、六本木のテレビ朝日で、ANN系列加盟26社の「アナウンス責任者総会」が開かれ、「第3回ANNアナウンサー賞」各部門の優秀賞受賞者の表彰式が行われました。「ANNアナウンサー賞」は、ANNネットワーク系列加盟各社のアナウンサー及びそれに準ずる仕事をしている者を対象としたものです。この賞の最大の特徴は、「アナウンサーの、アナウンサーによる、アナウンサーのための賞」ということで、アナウンサー自身が選考します。この1年間の若手アナウンサーの努力や成長、技術の向上に対して賞が贈られます。

ANN・・・オールニッポン・ニュースネットワーク協定の略称。テレビ朝日をキー局とする、全国26局のニュースネットワーク。


(各受賞作の紹介)
「高校野球実況部門」 優秀賞
山口朝日放送 井川 弘宣ひろのぶ アナウンサー
(受賞作品)
「全国高校野球選手権 山口大会 準決勝 岩国 対 宇部商」
(熱戦にふさわしい弁舌さわやかな実況)
(受賞コメント)
「まだまだ、言葉が素直に出てこないことがあるが、高校野球は年に1回しかないので、来年に向けてがんばります」



「原稿のあるもの部門」 優秀賞
北海道テレビ 森 清佳さやか アナウンサー
(受賞作品)
「夢!花!グルメ! 最北サンロード」
(北海道の夏の自然を、語りかけるようなナレーションで)
(受賞コメント)
「未熟な点は沢山ありますが、原稿が無いかのように聞こえたと言って頂けたので、これからも語りかけるようなナレーションを目指していきたい」



「原稿のないもの部門」 優秀賞
九州朝日放送 濱田 しのぶ アナウンサー
(受賞作品)
「アサデス。九州・山口」
(地元の情報を、明るくレポート。人なつっこさが印象的)
(受賞コメント)
今は情報番組が中心ですが、これからもジャンルにこだわらず、バカで真面目なアナウンサーを目指します」



 
テレビ朝日からのお知らせ
  地上デジタル放送は、この12月に1周年を迎えました。12月1日から7日までは「地上デジタル推進週間 デジタルウイーク」になります。そこで、NHK及び在京キー局5局から、女性アナウンサーが1名ずつ「地上デジタル推進大使」に任命されました。初日となる12月1日に、地上デジタル推進大使が、各局の生放送番組に連続出演し、テレビ朝日では「ワイド!スクランブル」に出演しました。

そこで、テレビ朝日から選ばれた 丸川 珠代 大使 がスタジオにやってきました。

テレビ朝日で、地上デジタル放送への新しい取り組みあったようですね。

・丸川 珠代 大使のコメント
「11月3日に放送された“テスト・ザ・ネイション”では、民放初の試みとなる、地上デジタルならではの双方向による放送が行われました。テレビをご覧の皆さんが、リモコンでクイズに回答できるというもので、大勢の方に参加して頂き、大好評でした」


これから、地上デジタル放送の視聴エリアはどうなりますか。

・丸川 珠代 大使のコメント
「地上デジタル放送のキャッチコピーは、“あなたの街にも!地上デジタル放送”です。12月には、関東・近畿・中京で視聴エリア拡大し、富山・水戸・岐阜・神戸でも放送が始まります。2006年には、全国各局で放送開始!2011年には、完全に地上デジタル放送に切り替わる予定です。また、双方向番組もこれからどんどん増えていきます。地上デジタル放送にご期待ください。」


地上波デジタル放送推進協会のホームページはこちら

最後に一言!

・丸川 珠代 大使のコメント
「テレビ朝日の地上デジタル放送は5チャンネル!これからもよろしくお願いします」


 

次回の放送は、12月19日(日)の予定です。