相模湾を見下ろす、横須賀市の林地区。見渡す限りの野菜畑を訪ねたのは、「機界戦隊ゼンカイジャー」に主演中の駒木根葵汰と、ミシュランも認めたイタリアンの匠・小倉知巳シェフ。2人はこの地で、色どり鮮やかな「横須賀野菜」を生み出し、農業のイメージを変えるべくチャレンジを続ける、頼もしい農家と出会う。「農業って本当はかっこよくてやりがいもあって、やり方によっては稼げるってことを伝えたい」という熱い思いを受け止めた小倉シェフが、今がまっさかりの春を味わう、極上のパスタを披露する！

今回の匠、農家・鈴木優也さんの畑は、およそ6000坪。相模湾を望む、絶好のロケーションにある。「こういう広い環境で、海風が強くていい野菜が育たないわけがない」と、小倉シェフも良質な野菜との出会いを確信したように語る。今、収穫しているのは最近スーパーでも見かけるようになった紫ニンジン。せっかくなので、駒木根が初の収穫体験と食レポに挑戦！「普通のニンジンとはちょっと違う風味がしますね。こうやって採って、洗って、パクッみたいな。めちゃくちゃ気持ちいいですね」と初々しく語る。ちなみに試食した小倉シェフは「おいしいニンジンってレモンの皮みたいな香りがする」とさすが食のプロ。わかりやすく味を表現する。

神奈川には「鎌倉野菜」や「三浦野菜」などのブランドがあるが、鈴木さんは横須賀の野菜を新たなブランドに育てるための取り組みをしている。SNSで野菜の情報を発信し、環境の良さもしっかりアピール。ネットで野菜のセット販売も行い、手軽でおいしい野菜料理のレシピを同封している。さらに地元のカフェレストランと組んでカラフルな野菜をふんだんに使ったメニューを開発。この料理を目当てに来る客もたくさんいるとか。

さらに鈴木さんは、味は問題ないが形が変わっているだけで廃棄されてしまう規格外の野菜を無駄にしない活用方法を考えたり、農業を目指す高校生を集めた実習を行ったり、その活動は多岐にわたる。鈴木さんのもとで働く秋元くんとは、彼が高校生の時に実習で出会ったという。地味な作業でも黙々とこなす姿に、鈴木さんは可能性を感じているそうだ。

魅力あふれる鈴木さんの野菜をたっぷり使って、小倉シェフが簡単コースメニューを作る！新玉ネギの簡単ポタージュから始まり、横須賀野菜の簡単バーニャカウダに本日のメインディッシュ、春キャベツのパスタと続く。キャベツをおいしく味わう技も惜しげもなく披露する小倉シェフ。パスタは仕上げに釜揚げしらすをボリュームいっぱいに乗せて、春キャベツの甘味と食感を存分に味わえる一品に。一口食べれば、すぐに春満開!!