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2021-01-16「キャベツ」

『スマート農業でつくる広島キャベツ』

  • 【ロケ地】広島県庄原市
  • 【出演者】片山義邦(『薬研堀 八昌』店主)
         桜井玲香(俳優)

広島県の北東部、中国山地の山間に位置する庄原市に未来の農業に取り組む、キャベツ農家がいる。“未来の農業”とは、IOTを活用したハイテク農業のこと。広島といえばお好み焼きが有名だが、広島風に欠かせない山盛りのキャベツの中でも地元産は7%ほどだとか。そんな状況の打開しようとしている庄原市のキャベツ農家を地元広島のお好み焼きの匠、片山義邦シェフと俳優の桜井玲香が訪ねる。

キャベツ農家・谷口浩一さんは5年前に農業法人を設立。未来を見据えた、キャベツ作りの匠だ。谷口さんのキャベツ畑はとにかく広い!広島県内に5カ所、全部で東京ドーム20個分ある。広島県は“お好み県”だと語る谷口さん。お好み焼きに必要なキャベツを1年中地元で作るべく、生産を始めたという。谷口さんの農業の特徴のひとつがドローンを駆使していること。谷口さんは器用にドローンを操縦。空から見下せば、畑の様子は一目瞭然だ。しかしすごいのはその後。ドローンで収穫間近の畑を撮影すると、その映像を離れた場所にいる専門のスタッフが解析!畑にどれくらいのキャベツがあるのか、さらにサイズまでわかるという。それにより、お客さんが希望するサイズのキャベツを希望する日時に届けることが可能なのだ。

中国山地の山間に位置する庄原市は、西日本で最も寒い地域の一つ。冬は大事な畑も雪に覆われてしまう。耕作を放棄する農地が増える中、スマート農業に活路を見出した谷口さん。そこで目をつけたのが、まだ有名になる前のドローン技術だった。この技術は農業に生かせるはずと免許を取得し、講師としての試験にも合格。今ではその技術を学ぼうと、全国各地から、農家が訪れている。

キャベツで一番大変なのが、収穫作業。今まではひとつひとつ刈り取っていたため時間も人手もかかっていたが、谷口さんはキャベツの収穫機を導入。先端には歯車のような部品が付き、ゆっくり動き始めたかと思うと、キャベツをどんどん切り取っていく。1か所の畑にキャベツは、およそ6000個。手作業なら5人がかりで半日はかかるが、このマシンならたったの2時間!広島風お好み焼きの匠がその味をチェックすると、採れたてのキャベツはみずみずしくて甘味もたっぷり。片山シェフは「広島でもこんなにおいしいキャベツ、とれるんですね」とうれしそうに語る。

谷口さんのキャベツを使って、片山シェフが腕を振うことに。キャベツの切る位置ごとに向きを変えるというこだわりを見せる片山シェフ。ゆるめに溶いた生地を、薄~くのばすのが広島風だという。ここでキャベツをどっさりと。何と4分の1個分乗せる。さらにいろいろな具材を乗せ、見事な返しを披露!そのままの状態にしておくと15分から20分ほどで、お好み焼きが沈んでいく。これもまた片山流だとか。片山シェフは生地の焼き具合を見つつ、広島風に欠かせない焼きそばも用意しておく。そしてついに仕上げ。生地の上に焼きそばを乗せ、最後に卵をポンッと!

  • 谷口浩一さん

    谷口浩一さん

  • 「そば肉玉」

    「そば肉玉」