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2020-11-14「新米」

『横浜・都会で守り続ける米づくり』

  • 【ロケ地】神奈川県 横浜市緑区
  • 【出演者】李 国超(京王プラザホテル 中国料理『南園』)
         松田丈志(競泳元日本代表・スポーツジャーナリスト)

神奈川県横浜市緑区十日市場町。住宅街の中で、日本の秋を代表する極上の食材・新米が作られている。ふっくらモチモチの食感と、上品な甘味、口いっぱいに広がる香り…。皇室の献上米にも選ばれたこともあるこのお米を使って、中国料理の李国超シェフが、アワビとエビを贅沢に入れた海鮮中華がゆと、さらにこの料理にぴったりな一品を作る!

十日市場町は駅から10分も歩けば、都会に残る奇跡の森と呼ばれる市民が大切に守り続けてきた新治市民の森が残る、都会と自然が共存する街。松田丈志と李シェフがこの地で400年ほど前から先祖がお米を作ってきた佐藤克德さんを訪ねる。宅地開発が進むとともに農家の数も減っている中、稲刈りで大忙しな9月の終わり頃には、近所の人たちや佐藤さんが学生の頃に大学の教授だった人まで手伝い、稲刈りを行っている。

佐藤さんが作る米の品種は全部で6種類。有名な米の産地に負けないよう、客の細かいニーズに合わせて米を用意し、中には洋食のシェフの要望で作っている米もあるとか。さらに都会で米を作るため、においの少ない稲わらで肥料を作るなど、近隣に迷惑がかからないよう工夫もしている。

佐藤さんたちの作業を手伝った松田と李シェフは、そのお礼にと土鍋で炊いたホカホカの新米を試食。2016年に神奈川県で誕生したコシヒカリとキヌヒカリを掛け合わせた新品種「はるみ」を味わうが、実はこのお米は神奈川県で初めて、「食味ランキング」で特Aに認定された品種。粘り気が少なくさっぱりした甘味があり、冷めてもおいしいと言う。

お米作りに真摯に向き合う佐藤さん。その取り組みが評価され、2011年には皇室の献上米として選ばれたことも。また佐藤さんの家では、娘さんが中心となり年間100種類の野菜を作っている。横浜の地でお米や野菜作りに情熱を注ぐ佐藤さん一家を応援すべく、李シェフが務める店に招き、とっておきのメニューを振舞うことに。一品目はこれからの寒い季節にピッタリなお店でも人気の中華がゆ!使うのはもちろん、佐藤さん自慢の「はるみ」だ。もう一品は、佐藤家で採れた食材だけで作ったピリ辛の野菜炒め。こちらはあわびを始め、高級食材をふんだんに使ったおかゆとのバランスを考え、にんにくを効かしたシンプルな塩味に。どちらも食べれば食べるほど滋味があふれてくる。その深い味わいに、佐藤さん一家も元気とパワーをもらったはず!

  • 佐藤克德さん

    佐藤克德さん

  • 「アワビとエビの中華がゆ」

    「アワビとエビの中華がゆ」

  • 「佐藤農園 ピリ辛野菜炒め」

    「佐藤農園 ピリ辛野菜炒め」