過去の放送

2020-10-31「江戸前しじみ」

『東京・しじみで江戸の味を!』

  • 【ロケ地】東京 羽田
  • 【出演者】田中佑樹(『伊勢 すえよし』主人)
         浅田 舞(フィギュアスケーター)

東京の玄関口、羽田空港がある大田区羽田。そのすぐそばで、江戸時代から続いているのが重いカゴで掘り起こしながら採る多摩川のしじみ漁。採れたてのしじみから出るうま味たっぷりのだしで“江戸の味”を作る!

羽田空港で世界の人々を迎える大田区羽田は、一方で多摩川沿いに位置し、入り組んだ細い道や歴史、下町情緒が楽しめる昔ながらの漁師町でもある。フィギュアスケーターの浅田舞と和食の匠・田中佑樹さんがこの地を訪問。江戸時代から続く「腰巻き漁」という漁法でしじみを採っているしじみ漁の匠、鈴木弘次さんに会いに行く。

江戸前のしじみは、芳醇なだしが出るまさに黒い宝石!鈴木さんはロシア出身の奥さんと可愛い子どもたち、さらにしじみ漁の伝統を守るため奮闘しているが、去年の台風被害で多摩川からしじみが消え、さらに新型コロナの影響で、経営する漁師料理を出す店も大ピンチだという。今回は鈴木さんの窮地を救うべく、田中さんが新メニューを考案することに。

多摩川の深さは3メートル、潮が引くと漁を始める。同行した浅田や田中さんにも漁の場所は秘密。しじみ採りは漁の権利を持った人のみが許され、密漁を防ぐため漁場は公にしていないのだ。腰巻漁は、重さ10キロある爪のついたカゴを水中に入れて引きながら、川底を掘り起こしてしじみを採っていくもの。貝同士が擦れて傷が付くと苦味が出てしまうため、丁寧な手作業が求められるという。大変な労力がかかるにも関わらず、環境に大きな変化が訪れ、収穫量が激減。それでも漁師として7代目を受け継いだ鈴木さんは、心折れることなく漁を続けている。

しじみ漁に加え、自粛が続いたのを受け、鈴木さん夫婦が営む店の経営も厳しいという。しかし鈴木さんは、来年に開催予定の東京オリンピックを見据え、「いろんな国の人が来て、おいしい食材を食べて欲しい」と前向き。その思いを受け、田中さんが立ち上がる!32歳にして、洗練された和の技術を買われ国際線の機内食を監修している田中さんが考えた、外国人も喜ぶしじみ料理。それはおでん!外国人にもなじみのある食材を使い、具材の彩りを良くし、しじみを使っただしにも一工夫を。これだけでも大満足なのに、しじみを始めいろいろな具材のうま味が染み込んだおでんだしを使って締めの一品も!心も体もぽかぽか温かな料理に、試食した鈴木さん一家も花丸の笑顔に!

  • 鈴木弘次さん

    鈴木弘次さん

  • 竹の子

    竹の子

  • 「江戸前しじみおでん」

    「江戸前しじみおでん」

  • 「しじみ煮麺」

    「しじみ煮麺」