♯08「油断と落胆」




不意をつかれた落選でした・・・。
もうちょっと、固唾をのんで待ちたかった・・・。

10月2日、2016年オリンピック開催地が決まる深夜、古田さんは東京タワーのイベントで司会をしていました。
もちろんシミズも駆けつけました。
各局の生中継カメラがスタンバイする中、フルタの方程式スタッフ3名+シミズは、通称「デジ」と呼ばれる小さなカメラを持って、盛り上がる参加者のど真ん中へ飛び込んでいきました。
東京オリンピック開催決定の喜びを分かち合おうと、
会場はスシ詰め状態。
我々は汗だくになりながら、撮影を敢行していました。

一次投票でシカゴが落選し、会場の興奮が一気に高まります。
「このあと約30分後に二次投票です。」というアナウンスが流れ、一瞬会場の雰囲気が緩みます。
シミズは東京決定の瞬間を楽しみにしつつも、
「この状態で30分待ってたら倒れるんじゃないか・・。」
という、今思えば無駄な心配をしていました。
無駄としか言いようがない。

その時でした!!
モニターに映し出されたコペンハーゲンで、
IOCのロゲ会長が何かを発表している風。
ざわざわざわざわ。
「ん?これ発表してんじゃね??」
「でもさすがに早すぎじゃね??」
我々の近くにいた人たちが口々に言い出します。


「あっ、東京が落選してしまいました・・・。」
古田さんの声が、油断していた会場に響きました。

「えー!!えー??」

何とも言えない落選の瞬間。
東京にオリンピックが来ない落胆に、心の準備ができていない状況での非情な通告という状況が重なり、
カッコのつかない溜息が東京タワーに充満しました。
上から2番目の写真は、そのときのシミズです。油断と落胆が伝わりますか?
本当に残念でした・・・。

古田さん、オリンピック招致に向けたたくさんの活動、ひとまずお疲れ様でした。
でもやっぱり、シミズは日本でオリンピックが見たいです。