♯05「危機対応力」



フルタの方程式6月号が放送された翌日、正しく言えば同じ日、
テレビ朝日が福岡ヤフードームから中継したソフトバンク−巨人戦は、ゲスト解説・フルタ、実況・シミズでお送りしました。

そして、今回は、なんと!!
放送席から「フルタの方程式」を繰り広げたのです!!
シミズの方程式を読んでくれているようなマニアックな皆さんの中にはいないと思いますが、念のため、見逃してしまった方のために説明をしておきます。

今回は「フルタの方程式」と題して、古田さんに配球解説をしてもらいました。
バックスクリーンの、ピッチャーキャッチャーの真後ろに無人カメラを置き、高さ・コースを9分割した枠に、古田さんがタッチペンで自由に書き込めます。
このタッチペンシステム、例えば、1球目を表す(1)というマークを書き込みたい場合は、まず画面外にある(1)マークにペンで触れておいて、書き込みたい場所をペンでタッチすれば、画面上に(1)マークが現れます。
同じように、画面上のマークを消したい場合は、
画面外の消しゴムマークに触れてから消したい部分に触れれば消えます。
分かりますか??
古田さんは試合開始前に入念なシミュレーションを重ね、操作方法を完全にマスターしていました!!

しかし!それでも!!やってきたのです!!!
「アクシデント」というアイツが!!!!
放送が始まり、「フルタの方程式」解説も順調に回数を重ねていました。
そして何度目かの配球解説スタートのとき、事件は起きたのです。

古田さんが何かを書き込もうとタッチペンで画面に触れたとき、なんと、画面上の9分割の枠が消えたのです!
直前の配球解説が終わったとき、
そこで書き込んだマークを消していたためペンが消しゴム機能になったままだったからです。

だからと言って、大基本の9分割枠まで消さなくても・・。
恐るべし消しゴム機能。なんと従順なタッチペン。


さすがの古田さんも慌てていました。
「うわっ!」という声を押し殺しつつ、しかしペンを持つ右手は、
あわあわしていました。
シミズはその時。ここはオレの出番だとばかりに手元にあった予備のタッチペンを握りしめ、
実況を続けながら修復作業にとりかかりました。
でも、どこをタッチしても画面が反応しない!!
なんでだ!!なんでだ!!

ふと自分の右手を見ると、
そこに握られていたのはタッチペンではなく、普通のボールペンでした。
もっと言えば、3色ボールペンでした。色なんて、今求められていないのに。
結局は落ち着きを取り戻した古田さんが見事な修復作業を完了し、
何事もなかったかのように中継は続いていったのです。

シミズ、福岡の思い出が増えました。