児童福祉

中井貴惠朗読公演「音語り あらしのよるに」
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 女優・中井貴惠さんの朗読とジャズピアニスト松本峰明さんの奏でるピアノの音色だけで創り出されるイメージの中で、聞き手が自分の感性で作品を完成させる「音語り」。そのシリーズの中から「あらしのよるに」を、小さな子どもを持ち、施設にこもりがちな母子生活支援施設で暮らす母子や児童養護施設で生活している児童を招待して開催しました。
 当日は良い天気に恵まれ、3歳未満の赤ちゃん15人を含む約150人が会場に集まりました。まずは松本さんが、普段は耳慣れないジャズの楽しさを知ってもらうため誰もが知っている「どんぐりころころ」ジャズバージョンを披露、ところどころに現れるお馴染みのフレーズがジャズ独特のリズムにのって踊り、思わず体を動かしたくなります。ジャズアレンジした「イッツ・ア・スモールワールド」の中に散りばめられた曲名を当てるゲームではみんなが大きな声で答えて全問正解しウォーミングアップは終了、いよいよお待ちかねの朗読公演「あらしのよるに」の始まりです。嵐の夜、真っ暗な小屋で出会ったオオカミのガブとヤギのメイの不思議な友情を中井さんが一人二役で演じ、松本さんのピアノが暗闇、稲妻、夜明けと刻々と変化する背景を奏でます。稲妻が「ゴロゴロゴロ!!」と落ちる場面では泣き出す赤ちゃんもいましたが、この公演はそんな赤ちゃんとお母さんが主賓です。会場の出入りも自由なので周りに気兼ねなくお母さんたちも赤ちゃんをあやしながら朗読に聞きっていました。
 一時間余りの短い時間でしたが参加した方たちがこのひと時を楽しみ、公演の余韻に浸りながら笑顔で帰って行くのを嬉しく見送りました。この会を開催するにあたり主催の労をとっていただいた千葉県児童福祉施設協議会・母子生活支援施設部会に深くお礼申しあげます。

日時:平成29年1月22日(日)
場所:千葉市民会館(千葉県千葉市)
主催:千葉県児童福祉施設協議会・母子生活支援施設部会
共催:テレビ朝日福祉文化事業団

児童が熱演!「第5回子どもキラット!楽演祭」開催
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 「子どもキラット!楽演祭」は「子どもたちに日頃の歌やダンスの練習成果を発表する場を設けてほしい」という児童養護施設の関係者からの要望で実現し、子どもたちの明るく健全な個性を育むことを目的として平成23年度から開催し、今年で5回目となります。
 今年度は、東京・埼玉・神奈川から13施設から総出演者数のべ279名が参加、見学者を含め約550名が、東京・虎ノ門のニッショーホールに集まり、幼児、小・中学生、高校生と職員が、歌やダンスなど14演目を熱演しました。司会は、テレビ朝日の森葉子アナウンサーと「高校生の海外生活体験の旅2016」に参加した男子高校生が担当しました。大舞台での初めての司会でしたが、森アナウンサーと共に楽しんで進行役を務めてくれました。スペシャルゲストの小島よしおさんや応援ゲストの卒園生も登場し、会場は笑顔と熱気にあふれました。
 当日、朝早くからリハーサルのために続々と子どもたちが集合してきました。どの施設もこの日を楽しみに練習を重ねてきただけに、本番開始はまだまだ先にも関わらず職員も子どもたちも皆真剣、立ち位置の確認や楽器の調整など舞台監督や照明・音響のスタッフとの打ち合わせに余念がありません。
 観客も集まりいよいよ本番、会場で出番を待つ子どもたちにも、舞台袖で待機する子どもたち、職員の方たちにも緊張が走ります。今年度はキッズゴスペルを皮切りに、バンド演奏、合唱、創作ダンス、日本舞踊、トーンチャイム演奏、ヒップホップダンス、ストリートダンスと多彩な演目が披露され、初参加の施設が和太鼓演奏をするなど一層バラエティーに富んだラインナップとなりました。どの発表も皆緊張しつつも楽しみながら、日頃の練習の成果を存分に発揮し、また、他施設の演目の鑑賞も刺激になったのではないかと思います。
 ここ数年のダンスブームでダンスの演目が多く、皆のダンスのレベルも格段にアップ、自分たちで振り付けを考えたというチームもありました。揃いのTシャツや趣向を凝らした衣装を着て舞台いっぱいに堂々と踊る皆の元気が会場にも伝わってきます。トーンチャイム、ハンドベルの演奏では忙しい体の動きとは裏腹に澄みきった豊かな音色が会場を包み、広い舞台をいっぱいに使って名曲のメドレーやユニークな合唱曲を歌う合唱やバンド演奏では会場全体に歌声が響きました。皆が思い思いのポーズを決めたり、トランペットやギターの演奏に合わせて歌いながら自由に体を動かすなどユニークな創作ダンスでは、演じている子どもたちも大人たちも存分に楽しんでいるようでした。かわいらしい少女の踊り、激しい獅子を表現する日本舞踊では着物や動きの美しさ、初参加の和太鼓演奏での圧巻の轟きに、日本の伝統芸能の良さを受け継いでくれていることを嬉しく思いました。
 スペシャルゲストのお笑い芸人、小島よしおさんが第1部の最後に登場すると子どもたちから大歓声があがりました。お決まりのネタ「そんなの関係ねぇ!」から「よしおのイチマンジャク」「ごぼうの歌」など次々と披露、間に「だいじょぶ だいじょぶ」「おっぱっぴー」「GO!GO!ごぼう」と次々とギャグを連発しながら子どもたちと絶妙な掛け合いをすると会場の興奮も絶調に達し、最後に子どもたちを舞台上に上げ「そんなの関係ねぇ!おっぱっぴー」とポーズを決めると会場は大爆笑の渦に包まれました。第2部では、応援ゲストの卒園生BANRIさんも抜群のテクニックのブレイクダンスで会場の皆にエールを送りました。
 エンディングはスペシャルゲストの小島よしおさんも交え、舞台にたくさんのちびっ子たちが集まって「幸せなら手をたたこう!」を全員で合唱。小島さんのリードで会場全員が手をたたいたり足をならしたりと最高に盛り上がり、最後の記念撮影でも興奮が冷めやらず、笑顔と元気に溢れた約4時間の「楽演祭」は楽しく終了しました。
 共催の東京都社会福祉協議会児童部会、後援・助成いただいた原田積善会、後援のテレビ朝日、施設関係者の方々はじめ、ご協力・ご尽力いただいた皆さまに感謝いたします。

≪参加施設へのアンケートから抜粋≫

★本格的なステージで発表ができる機会は他にはないのでとても貴重な
 体験で、参加した子どもたちはまた参加したいと言っている。
★大きな会場での発表は大きな目標で練習の活力となり、成功体験を通
 じて自信になっていると思う。
★どの施設もステージに立つ子どもたちが1人1人キラキラと輝い
 ていて感動した。子どもも職員も観客や出演の両者になることで、よ
 り空気が一体となっていた。
★演目がバラエティーに富んでいて観覧も楽しめた。高校生の司会が上
 手だった。
★子どもたちの達成感に満ちた姿を見られてよかった。
★当日の子どもたちは緊張してしまい練習の成果が出しきれなかった
 が、人の前で発表することでとても良い経験になった。
★どこの施設の出し物も大変楽しませてもらった。特に照明の効果が客
 席にまで届いていて好印象だった。
★昨年参加したときに他施設の児童との交流をする機会があり、そこで
 交流した児童同士が再会できるといった喜びもあった。
★初参加だったがとても楽しく参加できた。ゲストに子どもたちも興奮
 して一緒にネタをやったりと楽しんでいた。中には握手をしてもらえ
 たと嬉しそうにしている子どももいてとても良い時間になった。
★沢山の施設の発表を見られて楽しかった。自分たちの発表では2演目
 とも立派なステージ、演出の中で伸び伸び発表でき、皆の感想も満足
 そうだった。
★各施設一生懸命取り組んでいてとても感動した。
★施設文化祭の頃から参加しており年に一回の子どもたちが発表できる
 場があるという事はとてもよいと思っている。
★子どもたち全員が「子どもキラット!」を目標にしている。発表を含
 めて準備から当日を迎えるまでの間で子どもたちの沢山の成長を感じ
 られる。また、他施設の取り組み、発表を見られてよかった。毎年子
 どもたちが緊張したけど楽しかったという声を聞けることも嬉しい。

日時:平成28年11月20日(日)
場所:ニッショーホール(東京都港区)
主催:テレビ朝日福祉文化事業団
共催:(福)東京都社会福祉協議会児童部会
後援:(公財)原田積善会/テレビ朝日

~テレビ朝日に集合~「テレビ朝日見学と特別講座」
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 昨年度からテレビ局員が児童養護施設に赴き、わかりやすくテレビ局の仕事を説明することで、テレビやメディアについて子どもたちが考えたり、職業選択の一助となるように出前授業を始めましたが、大きな会場を持っていない施設や10人以上の対象となる児童が集まらない施設も多いため、今年度新たにテレビ朝日見学と出前授業の授業内容を組み合わせた「~テレビ朝日に集合~!児童養護施設で生活する児童のためのテレビ朝日見学と特別講座」を行いました。
 秋雨が続き天候が心配されましたが、久しぶりに太陽が顔を覗かせ汗ばむ陽気となった9月の最終日曜日、テレビ朝日2階のプレゼンルームに群馬県、埼玉県、東京都から4施設14人の参加者が集まりました。参加者は少し緊張した面持ちで施設毎に着席、全体説明の後の簡単な自己紹介も消え入るような小声になってしまう児童もいましたが、大型スクリーンに映し出された自分たちの生の映像を見ると皆恥ずかしがりながらも自然と素敵な笑顔になりました。
 館内見学に先立ちテレビ朝日の仕事を15分にまとめたDVDを鑑賞し、いよいよ約1時間の見学に出発です。テレビ朝日お客様フロント部担当者の先導でウェザーセンター・ニュースCG室などを見学した後、普段報道ニュース番組で使用されている第4スタジオへ。スタジオセットの配置が使い勝手よく工夫されている事や天井から無数に釣り下がっている照明の説明などを聞きました。番組で使用する小道具から大道具、スタジオセットまであらゆる物を作っているコーポレートデザインセンターでは、実際にドラマやバラエティー番組で使用された小道具に興味を持ち、手に取ったり重さを確かめてみたり。最後にニューススタジオをガラス越しに見学してから、64スタジオで気象予報士に扮した参加者と天気図を合成するクロマキーセットやニュース原稿読みを実体験し、盛りだくさんの館内見学は終了しました。
 後半の特別講座は、まず報道カメラマンの仕事に特化した「巨匠へのステップ講座」から開始しました。報道カメラマンの仕事をわかりやすく説明した映像と、現場のカメラマンならではの苦労話や心得、スクープ映像の裏話などテレビを見ているだけではわからない話に参加者たちは皆耳を傾けていました。続いて起立して発声練習、ニュース原稿を映像に合わせて読む練習などをし、最後に事前に用意してきた各自の好きな物についてインタビューする架空の番組「これが私の好きな物」のインタビュー番組制作を体験しました。4つの施設がそれぞれチームとなってインタビュアー、ゲスト、カメラマン、フロアディレクターの役割を決め、まずは机の前で練習をしてからチーム毎に本番を体験しました。ゲストを2人にしたチームや1分くらいで終わってしまうチームと番組の内容はまちまちでしたが、どのチームも練習の成果を披露、他のチームの分までフロアディレクターをやってくれたり照明を持ってくれたり、皆自分の役割を楽しんでいました。最後にカメラを担がせてもらい、参加者の中には「思ったより軽いよ」と感想を漏らす児童もいて「カメラマンに向いてるね」との講師の一言も。予定時間をオーバーし3時間半にも及んだ館内見学と特別講座ですが終了後も講師やスタッフと歓談する姿も見られ、皆疲れを見せずに帰路につきました。 
 館内見学の感想でスタジオの照明や美術の道具などテレビ局らしい部分に興味を持った参加者もいたようで、今後テレビを見る時に今日の体験を思い出し将来に向けての視野を広げてくれればと思います。
 学校単位と比べて参加者同士が初対面なうえ小学生から高校生までと幅広く、通常の見学や講座とは異なりましたが、事前準備をしてきてくれた参加施設の職員の方々、広報局お客様フロント部、報道局映像センター、OBの皆さんの協力を得て初回を無事終了することができました。協力していただいた皆様に心から感謝申し上げます。



















参加者の感想(抜粋)

Kさん 中3

  •  テレビ朝日の中を見て、とても広くて働いている人の大変さがわかりました。誰かのために働くことは大事だと、この経験を通してわかりました。しっかりコミュニケーションのとり方など知れたので、今後、がんばりたいと思います

Yさん 小6

  •  テレビ朝日に見学にいっていろんなことが学べました。自分がしらないことをしれて、いいきかいをいただきありがとうございました。

Hさん 担当職員

  •  職員含め日常では体験できない機会を頂けたことに感謝しております。これから生きていく上での学びとなることを願います。

Hさん 中3

  •  テレビ朝日の見学に招待してくれてありがとうございました。テレビ番組の作り方を一から学ぶことができました。Mステはすごい量のしょうめいを使っていてすごいと思いました。(特別講座では)人前であまり話をしたことがなかったのでとてもうれしかったです。

Hさん 中2

  •  普段体験できないところをたくさんしれてよかったです。ニュースの天気予報を言う体験もさせてもらってよかったです。最後に自分が持ってきたものを使ってインタビューの人と答える人にわかれる体験では早く終わってしまったけれど楽しくできました。

Tさん 担当職員

  •  テレビが大好きな子どもたちにとっては実際に撮影をしている場所やカメラ、照明などを間近で見ることが出来、とても貴重な経験になったことと思います。カメラに映る自分を見る事、アナウンサーになりきって原稿を読むこと、インタビュアーになって質問する事、子どもたちにとっては初めての素晴らしい経験になりました。帰宅後に楽しかったと話す様子や将来テレビのスタッフになろうかなという話をしていました。

Nさん 中3

  •  テレビ朝日の見学をとても楽しみにしていました。いつも見ているMステがこんなにもくふうされているとはおもっていませんでした。(館内見学で見た)スタッフの人たちもろうかを走るくらいいそがしそうにしててびっくりしました。たいへんそうでした。すごくたのしい最高の思い出になりました。

S君  高2

  •  将来、映像編集・照明・音響の知識を学び映像会社に就職することが目標なので、今回の局内見学を経験することで、それらの仕事を直に感じてこれからの目標をもっと明確にすることができました。アナウンサーレッスンで話し方を教えてもらったので1年後の入試の面接で役立てたいと思いました。一生にあるかないかわからない良い経験をさせてもらいました。ありがとうございました。

Oさん 担当職員

  •  未知な業界に足を運ばせて頂き、興味津々にお話を聞かせていただきました。このような見学は児童養護施設の子どもに限らず将来の職業選択に悩んでいる子どもたちにも是非参加してもらいたいと思いました。今回参加した子どもたちは、テレビ業界の仕事内容を詳しく知ることができ、新たな職業を知り、合う合わないを感じ、とても良い経験になったと思います。

Sさん 担当職員

  •  インタビュー体験の際は、カメラマンや照明の仕事についても学ぶことができ、テレビを放送する上で様々な職種の方が関わり、協力して作成されていることを改めて実感することができました。今回のテレビ朝日見学と特別講座を通じて子どもたちが将来就きたい仕事について考える大きなきっかけとなったと思います。

日時:平成28年9月25日(日)
場所:テレビ朝日(東京都港区)
主催:テレビ朝日福祉文化事業団
協力:テレビ朝日(広報局お客様フロント部 報道局映像センター)

第4回農村ホームステイ体験の旅 in 遠野
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 今年も児童養護施設で生活する小学校高学年と中学生を対象に、積極性・社会性・協調性などを養い、視野を広げる一助として今年で第4回目となる「農村ホームステイ体験の旅」を実施しました。農村でいろいろな事を体験してみたいと応募してきた児童の中から、小学校5年生1人、6年生2人、中学生7人の10人を書類・作文審査に加え、今年から面接を実施して選考しました。7月19日の事前説明会を経て、8月17日~8月21日、4泊5日の日程で、普段児童養護施設で集団生活をしている児童たちを岩手県遠野市で農業を営む10軒の農家(ホストファミリー)に1人ずつ預かっていただき、ホームステイをしながら、野菜作りや収穫、牛の飼育など農業を実際に体験してもらいました。
 初日、東京駅・銀の鈴に集合した子どもたちは、東北新幹線で新花巻に向け出発しました。子どもたちの中には、新幹線に乗るのが初めてという子もいて、一様に緊張した様子でした。新花巻駅からは観光バスで遠野市に向かいました。バスの中で、この日が13歳の誕生日の男の子に、誕生日プレゼントを贈り、みんなでハッピーバースデーの歌を歌ってお祝いをしました。男の子はこのサプライズにとても感激して、皆の緊張も少し和らいだようでした。地元のガイドさんに、昔の豪農の家
“曲り家”やカッパ伝説のカッパ淵などを案内してもらいました。台風7号が通過した直後だったために川が増水し、残念ながらカッパ淵には入ることができず、カッパを見つけることも(?)できませんでしたが、厳しい自然とともに生きる人々の暮らしの一端を垣間見ることができました。
 当日の夕方、いよいよホストファミリー10軒の皆さんとの対面式。バスの中では、元気におしゃべりしていた児童たちも、このときは、緊張した面持ちで、お世話になるホストファミリーの家に向かいました。
 2日目は朝から雨が降ってしまい農作業ができない子どももいましたが、3日目には雲一つない晴天に恵まれて、児童たちは、預かってくださったホストファミリーと朝早くから作業を行って、収穫した野菜の仕分けと袋詰め作業などの体験ができました。また、収穫した椎茸を使った料理をいただき、「椎茸がほんとうにおいしい」と言って何杯もおかわりして食べる子もいたということです。生活環境が変わって、調子が出ない子もいましたが、ホストファミリーに慣れてくると、元気に畑のお手伝いをしていました。アイガモ農法で田んぼにでるアイガモを、天敵から守るための囲いネットを設置する農家では、水草がたくさんついたネットの撤去作業をお手伝い。牛の出産に遭遇して、自然と涙が出てしまったという子は、生まれた牛の名づけ親になれたことがうれしくて「来年、遠野に戻ってきたい」と話していました。
 4日目は東日本大震災の被災地、陸前高田市を訪ねました。児童たちは、午前中に遠野をバスで出発して、小雨が降る中、「奇跡の一本松」を見学。その後、津波の中、高さ約15mの自社ビル煙突にしがみついて一命をとりとめた米沢祐一さんを訪問。特別にビルの屋上4Fのその場所にのぼらせてもらい、壮絶な体験をうかがい、津波の恐ろしさを実感しました。
 夕方遠野に戻り、サヨナラパ-ティーを行いました。ホストファミリーと一緒に、爆弾ゲームやバランスゲームなどをして楽しいひと時を過ごしました。飛び入りで、ホストファミリーと練習してきたダンスを披露する子がいたり、女の子5人がカラオケで自分たちの好きな歌を歌ったりして、例年になく会場は盛り上がりました。最後に児童たちに一人ずつ、遠野でのホームステイの感想とファミリーへのお礼などを綴った「感謝の手紙」を壇上で発表してもらいました。途中、思わず泣き出してしまう児童もいましたが、ホストファミリーと温かくて楽しい時間を過ごすことができた遠野での最後の夜となりました。
 4泊5日「農村ホームステイ体験の旅」の最終日。東京へと戻る児童たちが、ホストファミリーから頂いた野菜など、お土産の入った大きな荷物を持って、それぞれのホストファミリーと一緒に遠野駅に集まってきました。お別れの挨拶をして児童たちは名残惜しそうに電車に乗り込み、駅の改札から手を振るホストファミリーの皆さんに見送られ、遠野を後にしました。
 遠野でお世話になったホストファミリーの皆さんが、初めて会う児童に温かく接してくださり、気遣いや気苦労もあったと思いますが、最後まで児童たちを家族のように見守ってくださったことに感謝申し上げます。帰京後に、施設長や担当職員の方々に参加した子どもたちの様子を伺うと「遠野から戻っても、遠野での楽しかったことが忘れられない様子で話をしている」と聞くと嬉しく、今回の「農村ホームステイ体験の旅」の体験が、いつかどこかで、児童の将来に役立つことを願っています。














参加児童の感想文抜粋

中3男子

  •  ホームステイ体験で感じたこと、体験したことをこれからの生活に生かしていきたいと思います。将来の夢は、農業に関わる仕事をすること。農作業のお手伝いをして気づいたことは、「農作業は同じことを繰り返して地道に作業することが大切だ」ということです。毎日それを続けるためには、「体力や集中力がとても必要だ」と思いました。

中2男子

  •  遠野にきておどろいたのは、どこを見ても山にかこまれていることです。2日目に、きゅうりの収穫を手伝いました。3日目には朝ごはんを食べた後、ドジョウを取りに行きました。前の日にしかけたわなを回収してたくさんのドジョウを捕りました。夜は花火をしたりマシュマロを焼いて食べたりして楽しかったです。

中1男子

  •  今回のホームステイでいろいろなことを学びました。初めて新幹線に乗りました。箱根登山電車と違ってすごく静かでした。3日目に田んぼに行ってアイガモにえさをやったり、マキ積みをしました。頑張ったので、ご褒美に夜ごはんは馬刺しを頂きました。はじめて馬刺しを食べておいしかったです。4日目に陸前高田市にいって、実際に被災した人から津波の話を聞いて「津波が危険だ」と思いました。

小6男子

  •  東京駅・出発の時は、とても緊張していて、友達ができるか心配だったけど、行ってみたら仲良くできてよかったです。ホストファミリーの方もやさしくて、小さい子たちと一緒にゲームをして楽しかったです。農業体験では、最初「こんなの簡単だろう」と思っていましたが、思った以上に大変、体がクタクタになりました。農家の人たちは毎日こんなことをして大変だなと思いました。4日目に、バスで被災地に行きました。津波で助かった人の話を聞きました。3階建てのビルの上の煙突で1日を過ごしたと聞いて「よくあんな高い煙突の上で1日乗り切れたな。僕にはできない」と思いました。

小5男子

  •  キャベツやレタスの収穫をしました。大変だったのは、朝がはやいことでした。 レタスは、くきを切って収穫するので、くきを切るのもたいへんでした。ひくい所にあるので、立ったりすわったりが大変。農家さんの大変な作業を体験できてよかったなと思いました。

中3女子

  •  ホストファミリーは家族が9人の大家族で、牛やエミュー、ほかにはインコやモルモットもいる大きな農家でした。ホストファミリーから、「私たちは、あなたのことを家族だと思うからね」と最初に云われ、その一言が、とてもあたたかいと思いました。トマト畑で収穫をしているとき、少しの休み時間に吹いてきた風がとても心地よかったのを覚えています。4日目に、牛の赤ちゃんが生まれて、「小町」と名前をつけてホストファミリーが喜んでくれたので、私もうれしくなりました。

中2女子

  •  ホストファミリーに会った時、きんちょうして手が震えて、胸がドキドキしました。車に乗って、家に行き、夜ごはんのハンバーグをいっしょに作って、仲良くなれました。2日目は、朝4時30分におきて、しいたけハウスに行き収穫をしました。朝はやくおきたから、夜になるとすごくつかれましたが、楽しい会話ができたのでよかったです。4日目のさよならパーティーでは、みんなと「ひまわりの約束」「世界にひとつだけの花」を歌えてよかったです。

中1女子

  •  こんなに楽しい旅になるとは思いませんでした。友だちもいっぱい作れてよかったです。ハウスの中で、ホストファミリーとトマトやきゅうりを収穫が楽しくて何個も取ったのを覚えています。被災地に行って津波がきた場所では、足が震えるくらい怖かったです。津波が来たときは、まず避難することが大事だと思いました。

中1女子

  •  遠野に行って、自分を大きく成長させることができました。それは、被災地の陸前高田市に行ったり、農家の大変さや、収穫できる喜びなど、多くのことを学べました。 将来の夢が、看護師なので、陸前高田市に行って話を聞いたら、人のためになりたい、人を助けたい、という気持ちが強くなりました。

小6女子

  •  ホームステイをして、人生に役立ったことがたくさんありました。初めての農業体験でブルーベリーの収穫をさせてもらいました。とったばかりのブルーベリーからブルーベリージャムをつくりました。翌日朝ごはんで、パンに昨日つくったブルーベリーをぬって食べました。いつもたべているジャムと違って、おいしくてびっくりしました。

ホストファミリーの感想一部抜粋

  • ★少々消極的でおとなしい子でしたが、一度話してみると進路とか将来へ向けての考えがしっかりしていて、とても気遣いのできる良い子でした。
  • ★子どもと遊んでくれて、畑仕事も一生懸命手伝ってくれました。とても楽しい時間を過ごすことができて、子どももまた会いたがっているほどです。
  • ★サヨナラパーティーは、大変楽しかったです。各家庭で体験したことを子供たちが生き生きと話していて良かったなと思いました。
  • ★折り紙で‘ドラゴン’を折ってくれました。作り方を教わったりして一緒に折り紙をしたことが印象に残りました。お手伝いをよくやってくれて、気持ちよく過ごせました。
  • ★今年で4人目ですが、毎年どんな子がくるかのかなぁと楽しみです。仕事が大好きで、一生懸命働いでくれました。とてもやさしく、孫も仲良くでき、お互いに良い経験になったと思います。
  • ★サヨナラパーティーは、最後はみんな盛り上がって良い雰囲気が出せたのではないでしょうか。目立ちたがりやで、恥ずかしがり屋で、一生懸命がんばろうとしてハイテンションになっている子でした。
  • ★人見知りする傾向があると聞いていたが、はっきりと自分の意見の言える、受け答えのしっかりした子だと思いました。
  • ★とても、はきはきした、活発な生徒さんでした。施設でのしつけがよくされているんだなぁと思いました。食事のマナーなど我が家の子供たちにも色々と面倒をみてもらいました。
  • ★初めての土地で、知らない人に会うのはとても緊張したと思いますが挨拶もきちんとしてくれました。農作業でも、台所でも野菜等の調理をしてもらっても、とても丁寧で感心させられました。
  • ★素直な子どもだと思いました。今年で3人目でしたが、みんないい子でした。この先ずっと見守ってあげたいと思います。

日時:平成28年8月17日(水)~21日(日)
場所:遠野市(岩手県)
共催:テレビ朝日福祉文化事業団
   (福)東京都社会福祉協議会児童部会
後援:(公財)原田積善会

高校生の海外生活体験の旅 in  シアトル 2016
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 児童養護施設で暮らす高校生が海外生活を体験するプログラムを今年も実施しました。この企画は今年で16回目、シアトルでの実施は7回目です。書類選考・面接を実施した結果、男子3人・女子7人の計10人が審査を通過し参加しました。
 成田から飛行機に乗って約9時間半後、生まれて初めての海外ホームステイの旅に期待と不安を胸にシアトル空港に降りた10人でしたが、無事に入国審査を終え荷物を受け取ると、少し疲れた様子ではあるものの早速携帯を取出しWi-Fiを探したり自撮りをしたり。今どきの高校生の適応力に驚かされつつシアトルの真っ青な空とさわやかな空気に出迎えられ、シアトルでのホームステイが始まりました。
 マイクロソフトやボーイング社などの企業やワシントン大学の見学ツアー、シアトルマリナーズの大リーグ観戦、マウントレーニア山麓トレッキング体験、そして1家庭に1人ずつ預かっていただくホームステイがこのプログラムの重要な柱です。参加児童たちが自分の力で現地の生活に溶け込み、言葉の壁に四苦八苦しながら現地の色々な人と交流する力を自然に身につけてもらうためですが、ホームステイ初日の夜を過ごした翌朝には、「言葉が通じない」「言ってることが判らない」などと悲鳴を上げていた参加児童たち。どうなることやら・・と少し心配したものの、ホストファミリーと過ごした週末が明けると見違えるような明るい顔で「聞き取れるようになった」「コミュニケーションをとることができるようになった」「楽しい」と報告してくれました。その後もどんどんパワーアップ、「英語が話せるようになりたい」「異文化体験したい」という目標を軽々とクリアしていました。
 会話することを目的とした英語レッスン、地元のボランティアに参加したフードバンクでの食料回収と配布仕分け、アメリカの広大な自然に触れたマウントレーニア山麓での散策、大リーグ観戦などで日本とアメリカの違いを体感し、どのプログラムも思いきり楽しんだ10人。学年も性別も住んでいる地域も違う10人がホームルームや移動中に前の晩の出来事やホストファミリーの話をする様子はまるで昔からの友人のようで、この貴重な体験を共にした仲間としてずっと繋がり、心に残る友人となるのではないかと思います。
 ホストファミリーを招いてのさよならパーティーでは参加者たちが司会や進行、芸の披露など色々な役割をこなし、日本文化紹介のプレゼンテーションをした後、ホストファミリーに感謝の気持ちを込めたお礼の手紙を渡しました。感極まって泣いてしまう参加児童をファミリーが皆でハグしてくれる様子はこのプログラムの意義を感じさせ、胸が熱くなる光景でした。また、英語レッスンの先生から渡された英語授業の修了証を皆晴れやかな顔で受取っていました。
 始まった時には長く感じた7日間はあっという間に過ぎていきました。大きな冷蔵庫に圧倒され、甘すぎて大きすぎるお菓子に驚き、レストランでは食べ残しのお持ち帰りを経験。知らない人同士が陽気に言葉を交わすフレンドリーなアメリカの文化と日本の文化の違いを肌で感じ、皆がこの海外生活体験の旅を十分に楽しんでいました。お別れの朝には「7日間は短すぎる」「もっとシアトルにいたい」「シアトルにこのまま住む」と口を揃えて訴えていた参加者達。それは文化の違いや言葉の壁を感じさせないホストファミリーの温かい気持ちがあったからだと思います。特別なことだけをするのではなく、生活を共にし、ハグしてくれて、お弁当を持たせてくれ、家族と同じように気にかけてくれる気持ちが何よりも心地よく子どもたちを包み込んでくれました。勇気をもって新しい世界へ一歩を踏み出した彼ら、後押ししてくれた関係者に感謝しながら、この経験を人生の糧とし視野を広く持って今後の生活に生かしてくれることを願っています。


参加児童の感想文抜粋


Aくん  17歳

  • ●僕は将来は英語を使う仕事をしたいと考えておりますが、今回のアメリカ旅行でその思いをより一層深めることとなりました。ホームステイ先には7歳と3歳の子がいましたが、ご両親はその子供たちと同じような優しさで僕に接してくださり、とても嬉しく、安心できました。一番感じたのはいろいろな場面で接したアメリカの方々の優しさでした。声をかけてくれたり気を配ってくれたりすることが僕にとってとても過ごしやすいと感じられました。今回の海外生活体験の旅は僕にとってかけがえのない経験でした。

Mさん 16歳

  • ●野球の観戦は日本と全く異なり、観客でウェーブをしたりライブのようでした。野球観戦はホストファミリーも一緒で試合終了後にホストマザーがマリナーズのグッズをくれたときは思わず涙が出そうになりました。そして最終日逆ホームシックとなって日本に帰国してきました。私にとってこの体験は思い出でもあり、普段の日常生活でもありました。いざアメリカの地に足をつけてみると別に普通で文化や建物は違えど、住んで、暮らしているのは皆同じ人なんだと思わされた1週間でした。この思い出を絶対に忘れることはできません。

Rさん 18歳

  • ●私は、今回の企画に参加してよかったと心から思います。ファミリーが様々な場所に連れて行ってくれたので、そこでアメリカ文化に触れて、日本文化を見つめ直すことができました。トイレや自動販売機、食事やお菓子などどれをとっても日本は丁寧かつ細やかであり、それはあたりまえのことではなく、素晴らしい事なのだと改めてわかりました。この旅の中で私の常識はいくつも覆されました。また、日本を離れたことで日本について客観的に見ることができ、アメリカでは多様な考え方や価値観に触れて、私の視野はかなり広がりました。

Yくん 15歳

  • ●私は海外に出発する前とても不安でした。飛行機に乗り込んだとき不安と楽しみの気持ちが入り混じりました。ホストファミリーとの対面の時とても緊張しました。ホストファミリーはフレンドリーで驚きました。たくさんアメリカの観光が出来て良かったです。とても楽しくて面白くて良い思い出をたくさんつくることができました。土日は不安でしたが過ごしてみると内容の濃いものでした。私のつたない英語を聞き取っていただき、とてもアメリカ人の優しさが伝わりました。

Nさん 17歳

  • ●この1週間はすごく短かったけれど、本当に刺激のある1週間で楽しかったです。ホストファミリーとの対面は緊張したけれどとても優しくて、いろいろ話しかけて下さって本当に嬉しかったです。ホストファミリーとの1週間はとても大きなものになりました。別れがつらかったです。沢山泣いて涙腺がおかしくなるくらい悲しかったけれど、楽しかったし、一生涯の思い出として残るなと思っています。

Hさん 17歳

  • ●休日には、ホームステイ先の娘さんがショッピングに連れて行ってくれて、また翌日は私の誕生日をレストランでお祝いしてくれました。2日間ともすごく楽しい時間でした。このプログラムでは、メジャーリーグを見たりマウントレーニアに行ったり、ワシントン大学、飛行機の製造場所、マイクロソフト社見学など絶対にこの先経験できないことを沢山させてもらえました。一つ一つが新鮮で本当に楽しくて最高の時間でした。他の施設の子ともみんな話せて仲良くなれて楽しかったです。将来の自分に繋がる経験になりました。

Sさん 16歳

  • ●私の夢は国際協力関係の仕事をすることです。それを目指す中で生まれたこの海外生活体験に参加したい気持ちです。今回の旅でお世話になった人たちに恩返しをいつかしたいと思うことができました。ホストファミリーとは英語が話せるようになってからもう一度会いたいです。この旅で一緒に過ごした仲間を忘れません。これからは前進あるのみです。

Hくん 17歳

  • ●私は最初海外体験の旅にあまり参加したいと思いませんでした。自分は英語が全然できなく行っても何もできないと思いました。でもシアトルに行ってとても良かったと思っています。ホストファミリーの英語が全然聞き取れなくこのまま何もできないんだろうなと思い不安で押し潰されそうでした。しかしホストファミリーが翻訳アプリで通訳してくれたり、とても親切でその不安もなくなりました。色々あったけど、とても楽しく良い体験が出来ました。今回の経験で僕は何事にも挑戦してみることが大切だという事を学びました。

Kさん 16歳

  • ●アメリカの文化に私はとても感動しました。特に良い制度だと思ったのは、レストランで食べきれなくなった物を家に持ち帰れる制度です。アメリカの食べ物を無駄にしない習慣はすごく良いと思いました。またスーパーの袋は燃やせる紙袋だったり、家では生ごみや手を拭いた紙もリサイクルしたり、水を日本よりも大切にする意識が強いと思いました。このような資源を大切にする気持ちにとても感動しました。このように内側からみたアメリカの良い文化や習慣や生活などを知ることが出来て本当に嬉しく思います。私の年で簡単にできないことを体験し将来の選択肢も広がりました。この体験を大切にしていきます。

Mさん 17歳

  • ●私は、この海外生活体験の旅でたくさんのことを学びました。英語の話し方や何気なく過ごしている毎日の大切さ、恥ずかしがらず、怖がらず自分から挑戦することを学びました。私が思った以上に世界は小さく、とても広いと感じました。まだ知らない世界があると思うと、不安より期待の方が大きくなっていきます。自分の考えに留まるのではなく、もっと視野を広げることが重要だと思いました。「英語・異文化を学ぶ」だけじゃなく「人生を学ぶ」旅になったと思います。

日時:平成28年7月27日(水)~8月4日(木)
場所:アメリカ ワシントン州シアトル市
共催:テレビ朝日福祉文化事業団
   (福)東京都社会福祉協議会児童部会
後援:(公財)原田積善会

「江戸っ子杯東京都児童福祉施設競技大会2016 野球の部」開催
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7月27日(水)・28日(木)、三鷹市大沢総合グラウンドで「江戸っ子杯東京都児童福祉施設競技大会2016 野球の部」が開催されました。今年は8チーム111名の児童が参加し、1日目に8試合、2日目に準決勝2試合と決勝・3位決定戦の4試合、2日間で12試合の熱戦が繰り広げられました。審判員は、三鷹市軟式野球連盟の皆さんに全面協力して頂きました。開会式は、曇天の比較的涼しいスポーツ日和となり、元プロ野球選手で「グッドモーニング・火曜スポーツコーナー」でもお馴染みの里崎智也氏をお招きして行われ、里崎さんから選手たちに、「ルールを守って、最後まで諦めずにプレーしてください」とエールが送られました。始球式の後、特別に里崎さんと参加者有志の直接の真剣勝負の場面が設定されて、里崎さんが投げた球を見事にジャストミートして「プロの選手の球を打てた」と喜ぶ生徒もいたりするなど、開会式は、大変盛り上がりました。その後、里崎さんを囲んで、各チームごとに記念写真の撮影を行い、引き続き色紙や副賞品のバット、ボール、グローブセットに自筆のサインもして頂きました。大会1日目は2面のグラウンドを使って各参加チームがそれぞれ2試合づつ、予選の8試合を行いました。関東地方が梅雨明けした翌日には、10時から準決勝2試合、13時30分から決勝戦・3位決定戦が行われました。決勝戦は「ベトレヘム学園」と「調布学園」の熱戦となりました。灼熱の暑さにも負けずに、頑張る選手たちに大きな声援が送られ、試合は「ベトレヘム学園」がまず5点を先制する展開となりましたが、一昨年、昨年と、準優勝で、涙をのんできた「調布学園」が、今年こそは念願の初優勝を果たしたいとの気迫で、2回に大量得点6点を取り、一挙に逆転すると、続く3回にも7点を追加、さらに4回に2点を追加したところで15対5のコールドゲームとなりました。試合終了後、ベンチに集まってきた選手たちが向井監督の胴上げをして初優勝を祝福しました。3位決定戦は、「目黒若葉寮」と「精舎児童学園」で争われ、「目黒若葉寮」が6対2で勝利しました。閉会式では、テレビ朝日福祉文化事業団から優勝~4位までの各チームにトロフィー、最優秀選手賞の他、副賞としてバット、グローブセット、参加者全員にスポーツタオルを贈呈され、熱中症や事故などなく2日間にわたる大会が無事閉幕しました。

日時:平成28年7月27日(水)・28日(木)
場所:三鷹市大沢総合グラウンド
主催:東京都社会福祉協議会 児童部会
共催:テレビ朝日福祉文化事業団
後援・協力など:三鷹市・毎日新聞東京社会事業団・報知社会福祉事業団

第58回慈彩会展
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 慈彩会は自然を愛し美を愛する各界の有志で、日ごろから絵画・書・工芸などに親しむ方々が集い、"社会福祉施設に絵を贈る運動"として1958年(昭和33年)に発足しました。毎年1回日本橋三越本店で展覧会を行っており、今年も「第58回慈彩会展」として開催されました。出品作品はすべて作者から無償で提供され、社会福祉施設に寄贈されています。また希望者への販売も行われ、収益金は助成金として社会福祉活動に役立てられます。
 この展覧会には、毎回、常陸宮妃殿下からも御出品いただいており、また趣旨に賛同した専門家も多く参加しています。今回も常陸宮妃殿下の「新年歌会始の詠進お歌」(書)の特別御出品をはじめ、総計159点もの作品が出展されました。 洋画・水彩画・日本画・書・工芸・写真と多岐にわたる素晴らしい作品が会場に所狭しと飾られ、中には思わず笑いを誘うユニークな作品や、107歳の作者の「ちぎり絵」などもあり、見ごたえのあるものとなっていました。また、ご購入いただいた方の似顔絵をその場で描くサービスも行われ、来場者に好評でした。
 これまでに全国の福祉施設に贈呈された作品は、累計5301点で、延べ3674施設となりました。テレビ朝日福祉文化事業団は、今後も慈彩会展への後援・助成を通して社会福祉に役立てるよう取組んでまいります。


日時:平成28年7月13日(水)~18日(月)
場所:日本橋三越本店 本館7階ギャラリー(東京都中央区)
主催:慈彩会
後援:厚生労働省・東京都・日本民生文化協会・テレビ朝日福祉文化事業団・原田積善会
   第一生命保険株式会社・福祉新聞社

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