STORY

最終話「青・春・銀・河」

 コアスイッチは破壊され、賢吾(高橋龍輝)はプレゼンターのもとへ旅立つことなく消え去ってしまった。勝ち誇る我望(鶴見辰吾)は残されたフォーゼ・ドライバーを怒りに満ちた弦太朗(福士蒼汰)に投げつける。
「君の親友とやらの形見だ。…今度目障りな動きをしたら容赦はしない」。
 やがてレオ・ゾディアーツによって破壊されたラビットハッチは大爆発。弦太朗らはボロボロになったライダー部の旗をつかんで間一髪脱出すると、ただただ炎を見つめるだけだった…。

 賢吾も、そして賢吾が生まれた場所であり、部室であるラビットハッチをも失った弦太朗たち。初めてと言っていい敗北感に言葉も失い、誰もがぼう然としているその時、ユウキ(清水富美加)が賢吾から託された手紙を読み上げる。
 部員一人一人へ温かいメッセージを送る賢吾。誰もが涙してその言葉を噛みしめていたが、最後に意外な言葉を耳にする。
「もし俺が我望に消されても彼を恨まないでくれ。我望の絶望に光を与えてくれ…」。
 我望を恨むな。その言葉に弦太朗らは涙をふいて改めて立ち上がる。

 天ノ川学園高校、始業式の日。我望は理事長室からマイクで生徒や教師たちに別れのメッセージを送る。地球の代表として宇宙の果てへ、プレゼンターに会うために旅立つこと。学園はその目的を達成するための道具であり、生徒たちはモルモットに過ぎなかったこと…。すべてをさらけ出した理事長のメッセージに学園が騒然となるなか、弦太朗たちはいよいよ最後の戦いに臨む。
 しかし、弦太朗は流星(吉沢亮)と2人だけで我望を止めに行くという。残ったメンバーには、ある計画が弦太朗から告げられる。その計画とは…。

 ダークネビュラが空に浮かび、その中空にサジタリウス・ノヴァが漂っていたその時、フォーゼとメテオが現れた。ダスタードをバイクで蹴散らしたフォーゼとメテオ。メテオはレオ・ゾディアーツを、そしてフォーゼはサジタリウス・ノヴァに立ち向かう。

「仮面ライダーフォーゼ、最後のタイマンはらせてもらうぜ!」。

 サジタリウス・ノヴァに押されながらも、ひたすら攻撃を繰り出すフォーゼ。
 一方、メテオも強靭な精神力でレオに対抗。ついにメテオストームとなってパワー全開、ついにはレオ・ゾディアーツを、立神(横山一敏)を粉砕する。
「…若造が」。
 髪を振り乱した立神の肉体は光のチリとなって霧散していく。

 コズミックステイツにチェンジしたフォーゼはサジタリウス・ノヴァを圧倒。そして、ワープを試みると、そろって天ノ川学園高校の体育館へと移動する。
 そこではユウキの司会で我望光明理事長からの卒業式が行われる。変身を解除した弦太朗が生身のまま、サジタリウス・ノヴァと戦う中、学園への感謝、そんな学園を作った我望理事長への感謝の言葉を口にするライダー部員たち。

 若者たちの絆の力に、サジタリウス・ノヴァも対抗する術を失っていた。
「今日、天高はあんたの支配から卒業する!」。
 弦太朗はライダー部のかけ声とともに、再びフォーゼに変身。これまでにない青春のパワーを込めたドリルキックをお見舞いし、サジタリウス・ノヴァを粉砕する。

 敗れたサジタリウス・ノヴァは変身を解除。我望もついには敗北を認め、ダチになってくれ、という弦太朗と友情のシルシをかわす。
 しかし、超進化を続けてきた我望の身体は限界に達していた。我望は苦しみながらも弦太朗たちにプレゼンターに会ってくれ、と自分の夢を託すと、ふらつきながら体育館を後にする。
 弦太朗たちはそんな我望の背中に深々と頭を下げるのだった。

 その夜、子供のころのように一人星空を見上げる我望。自分が宇宙からの声に応えることは出来なかったが、生徒たちが必ず…。その思いを空へと伝えると、静かに消え去っていった…。

 翌朝、悲しみを振り切ろうと賢吾の手紙を橋の上から捨てようとする弦太朗。が、その手を止める男がいた。
「人からもらった手紙はちゃんと読め」。
 賢吾だった。しかも、それは弦太朗と賢吾が初めて出会ったときのセリフだった。
 賢吾によると、我望が消え去る前にアクエリアス・ゾディアーツとなりコアスイッチを再生。そのおかげで賢吾の肉体も復活したようだ。しかも、頭痛もなくなっており、人間になっている可能性も…。

 天ノ川学園高校も残った教職員たちで継続していくことが決定。流星は昴星高校へと帰るが、蘭(ほのかりん)とハル(荒木次元)を加えた新生仮面ライダー部がスタートすることになった。
「次は宇宙人とダチになるぞー!」。
 そんな弦太朗の叫びとともに雄叫びをあげるライダー部員たち。その声は遠くで彼らを待つプレゼンターにも届くかのように、いつまでも果てしなく響き渡るのだった。

  • 写真
  • 写真
  • 写真
  • 写真
  • 写真
  • 写真
  • 写真
  • 写真
脚本:中島かずき
監督:坂本浩一
アクション監督:宮崎剛
(ジャパンアクションエンタープライズ)