テレビ朝日フィギュアスケート2009/2010
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グランプリシリーズ2009 女子シングル展望
オリンピックを楽しく滑るために

荒川静香さんが語る女子シングルの見どころ
世界を魅了したトリノ五輪の『トゥーランドット』から、4シーズン。
荒川さんに続いて、一番輝くメダルを得るのは誰か?
日本選手たちの調子はいかに? 選手としてではなく、
解説者として初めてのオリンピックイヤーを迎える荒川静香さんに、
激闘のシーズンの戦い方を教えてもらおう。

3)五輪シーズンのGPシリーズの過ごし方

 しかしオリンピックシーズンのGPシリーズは……選手にとって、ほんとうにメンタルコントロールが大変なもの。周りも「オリンピックシーズン!」と見構え、どうしてもその緊張感や期待は選手たちに伝わってしまいます。そんなときは、いかに自分のペースを保つかが、例年以上に大事。GP1試合で結果が出なかっただけで、「もうダメじゃないか?」と極端に言われてしまう。逆にちょっと良ければ「今シーズン、来たぞ」なんて騒がれてしまう!
 選手たちは雑念にとらわれることなく、「私はいつものシーズンと変わらない!」という姿勢を貫かなくてはいけない。そのことは、私自身も4年前、強く感じました。

 また今の日本、選手たちを取り巻く状況も、私の時代とはずいぶん変わっています。安藤美姫選手、浅田真央選手と二人もの世界チャンピオンがいて、他にもトップクラスのスケーターがそろうなか、みんなで高いモチベーションをもって競っている。だからこの4年、毎年毎年気を抜かないで競ってこられたのは、とてもいい環境だったと思います。そう考えれば、国内で本気になれる機会がない国の選手たちは、オリンピックに向けての調整は大変です。自分をとことん追い込んだ試合がたくさんできた選手たちの方が、オリンピックで戦うための精神力も備わっている。オリンピックで一気に「勝たなきゃいけない!」という緊張に入る選手と、「いつでも勝たなきゃいけない!」空気の中で滑ってきた選手とでは、強さも違います。その点では日本の選手層が厚いことは、彼女たちにとってとても有利なはず。今年はGPファイナルでオリンピック出場枠も一つ内定する可能性があるため、GPシリーズから激戦です。日本の選手たちはオリンピックに行くまでが大変ですが、あの場所に立てたら、あとは自分らしく楽しく滑ってほしいな─そう願っています。

荒川静香(あらかわ・しずか)
1981年生まれ。トリノ五輪金メダリスト。プリンスホテル所属。グランプリシリーズには、10シーズン連続で計23戦出場。2004年日本大会(NHK杯)で優勝。02年より3年連続ファイナルに進出し、04年には銀メダル獲得。現在はプロフィギュアスケーター、解説者として活躍中。今年もGPシリーズの特別解説を務める。