「素敵な宇宙船地球号」毎週日曜よる11時放送

[第542回] 9月28日 23:20〜23:50放送
「銀座グリーンプロジェクト 奇跡の空中庭園Vol.3」 〜密着200日!メイドイン銀座の米作り〜
↑予告動画がご覧いただけます。


 大都会のヒートアイランド現象を緩和するべく、2007年4月に立ち上げた「銀座グリーンプロジェクト」。2年目の今年、新たな仲間が加わり、銀座のビルの屋上に田んぼが作られることになりました。水の張った田んぼはその気化熱で温度が下がり、芝生などより高さがあり日陰が多いので、より冷却効果が期待されます。プロジェクトの立ち上げからお世話になっている屋上緑化の達人、眞崎建次さんが向かったのは白鶴酒造(銀座5丁目)。総務課次長の小田朝水さんは昨年、「銀座産のお酒を造れ」と特命を受け、プランター100個を使って、屋上での酒米作りを経験しました。収穫された「白鶴錦」からおよそ40リットルのお酒ができましたが、今年は倍の量のお酒を作るのが目標です。
 6月、いよいよ田んぼ作りが始まりました。眞崎さんが開発した、屋上緑化に適した土「ルーフソイル」5700キロが屋上に運び込まれ、ブロックの枠組みに水漏れを防ぐマットとビニールシートが施され、5つの田んぼができあがりました。余ったプランターで野菜作りにも挑戦、芝生も作りました。そして、白鶴酒造の社員や家族、プロジェクトの面々が集まり、総勢70人が大都会の田植えを楽しみました。今年は40キロの収穫を目指します。
 8月になり、野菜の出来は上々、稲の背丈も110センチまで伸びました。ところが、稲の葉を食い荒らす害虫が見つかったのです。無農薬栽培の田んぼによく発生する「イチモンジセセリ」という蝶の幼虫です。しかし、害虫がいるということは、生態系があるということ。小田さんは地道に世話を続けます。
 一方、昨年、緑化を始めた松屋銀座本店(銀座3丁目)の屋上菜園は今年、1.5倍の広さに拡張され、11種類の野菜が育てられました。収穫された野菜とハチミツを使ってホテル西洋銀座の総料理長がカレーを作り、銀座グリーンプロジェクトの成果報告会が開かれました。白鶴酒造の小田さんも田んぼの写真を見せて報告。こうしてプロジェクト2年目の夏も成功を収めました。
 ヒートアイランド現象に有効とされる屋上緑化ですが、中央区の調べでは、面積は1997年の1428平方メートルから2005年の1835平方メートルと、8年間で1.3倍にしか増えていません。日本一地価の高い銀座では、屋上にも所狭しと物が置かれ、なかなか緑化スペースが作れないのです。それでも、住民ボランティアが花壇の手入れをしたり、クラブのママさんがお店で使うハーブを屋上で育てたりするなど、頑張っている人たちもいます。イタリアンハーブいっぱいのレストランをオープンさせたブルガリ銀座タワー(銀座2丁目)やブラックベリーやブルーベリーなどのフルーツを育てるマロニエゲート(銀座2丁目)など、屋上の緑化は少しずつ増えています。
 9月、稲の花が咲き、銀座ミツバチプロジェクトのミツバチたちも蜜を求めてやってきました。番組で立ち上げた試みは確実に広がっています。銀座の建物の屋上や壁面全てが緑になり、風通しが良くなると、気温が最大2度下がると言われています。

ナレーター:室井 滋


  • 銀座グリーンプロジェクト
    普通の土に比べ、軽量で養分が高く、排水性に優れている。酸素の含有量が多いことから根が通常の1.5倍ほどに増加するため、10センチの厚さでも根が安定し、大規模な屋上緑化が可能となる。
  • ルーフソイル
    紙パルプ会館(銀座3丁目)の屋上でミツバチを育て、ハチミツを採取するプロジェクト。2006年から始まった。ミツバチが飛ぶ3キロ圏内には皇居や浜離宮、マロニエなどの街路樹などがある。2008年はすでに430キロ(昨年の1.5倍)のハチミツを採取。