7月4日
「監察官・羽生宗一〜毒ハブと呼ばれる男」

脚 本
安井国穂
監 督
吉田啓一郎
プロデューサー
佐藤凉一(テレビ朝日)
内堀雄三(ユニオン映画)
岩崎 文(ユニオン映画)
制 作
テレビ朝日
ユニオン映画

出演
羽生宗一     中村梅雀
戸川良子     戸田恵子
上原和也     渡辺 大
三池塔子     櫻井淳子
大下光男     田山涼成
北村浩二     伊嵜充則
大下和美     藤 真利子
光岡孝之     大鶴義丹
山岡警務部長  国広富之
橋爪管理官    春田純一
           ほか

 警視庁警務部監察官の羽生宗一(中村梅雀)は、警察組織の中でも恐れられている男。監察官とは、警察内部を監視する、いわば“警察の中の警察”だが、羽生は中でも、その容赦ない監察ぶりから“毒ハブ”とよばれていた。
 
 成城北署の留置場内で、看守に制圧された留置人が死亡する事件が発生した。羽生と監察官補佐・上原和也(渡辺大)は事情聴取のため、さっそく所轄署に向かう。死亡したのは痴漢容疑で逮捕拘留されていた香山守(永山たかし)で、香山は、深夜に「ここから出してくれ!」と騒ぎ出したため、看守係長・大下光男(田山涼成)の命令の下、看守の北村浩二(伊嵜充則)が首に腕をまわして制圧。気づいたときには、意識もなくなっており、まもなく死亡が確認されたという。
 大下は「北村は私の指示に従っただけ。すべての責任は私にあります」と真摯に話し、北村もまた、暴れる香山を抑えただけで頸動脈を絞めてはいないと主張。一見、正当な制圧だったように思われた。

 だが、留置場内の防犯カメラの映像を確認したところ、北村が香山を制圧した場所はちょうど死角になっており、制圧の詳細は確認できなかった。また、同房の留置人によると、香山はその日の午後、女性弁護士の接見を受けてから、様子がおかしくなっていたといい、制圧される直前、「あの女を呼べ」と暴れていたという。
 そこで羽生と上原は香山の弁護士・三池塔子(櫻井淳子)を訪ねるが、塔子は接見では香山を励ましただけだと説明。逆に、香山が痴漢を否認し続けていたことを告げ、警察の制圧に問題があったのではないかと羽生たちに問いかける。

 翌朝、事件は意外な展開を見せる。月島でひとりの女性の刺殺体が発見されたのだ。被害者は篠田美貴(川村亜紀)、香山を痴漢行為で訴えた女性だった…。いったいどういうことなのか…!?
 そんな中、塔子と香山の勤務先である芸能プロダクション社長・光岡孝之(大鶴義丹)が記者会見を開き、香山の痴漢は冤罪であり、制圧は行き過ぎだったとマスコミに訴えた。報道陣の追及をかわしたい山岡警務部長(国広富之)から、羽生は1週間以内に監察報告を出すよう言い渡されてしまう…。

 その矢先、監察官室デスク・戸川良子(戸田恵子)の調べで、3年前、香山が殺人容疑で逮捕起訴されていた過去が浮上した。殺されたのは、タレントの森末春菜。春菜は所属のプロダクションを辞め、実家の千葉に帰っていたが、それを翻意するためにやって来たのが、担当マネージャーの香山だった。香山には口論の末、春菜を崖から突き落としたという容疑がかけられていた。だが、塔子が徹底した聞き込みを行い、公判中に香山のアリバイを立証。その結果、香山は無罪となっていた。
 ということは、香山にとって塔子は無罪を勝ち取ってくれた恩人のはず。それなのに彼はなぜ塔子を“あの女”などとよんでいたのか…!?  疑問を抱いた羽生たちによる執念の調査により、留置場内の制圧死事件と3年前のタレント殺人事件の意外な真相が明らかになっていく――。