2月17日 「ぽっかや診療所事件カルテ〜望郷の岬・奥松島に立つ女〜」
[脚本]
坂田義和
[監督]
畠山典久
[演出協力]
中山史郎
[プロデューサー]
森山浩一(ABC)
津川英子(ABC)
木村正人(松竹芸能)
高林純平(松竹芸能)
[制作]
ABC
松竹芸能
[出演]
安野勝次 ・・・ 西郷輝彦
野島平太 ・・・ 火野正平
花村久枝 ・・・ 河合美智子
新井正造 ・・・ 長門裕之
藤原里美 ・・・ 喜多嶋舞
新井幸一 ・・・ 石橋保
戸村晴彦 ・・・ 綱島郷太郎
藤原清志 ・・・ 吉満涼太
宮入信吉 ・・・ 三角八廊
村田民代 ・・・ 大島蓉子
    ほか
  ぽっかや先生こと医師の安野勝次(西郷輝彦)が、宮城県東松島市奥松島に診療所を開設して2年。温かい人柄と温泉治療で住民から慕われ、平穏な日々を送っている。ところが、その平穏をかきみだす出来事が起きる。
 東京で勤務医の藤原清志(吉満涼太)が殺害され、容疑者として新井幸一(石橋保)が指名手配された。幸一は、奥松島で民宿を経営する正造(長門裕之)の1人息子。15年前、正造と大喧嘩して故郷を飛び出した。正造は偏屈で町一番の嫌われ者。また大の医者嫌いで、安野の診療所に来たことがない。所轄の刑事宮入(三角八廊)らが、客を装って正造の民宿に入り、張り込みを開始する。
 仙台から医師の戸村晴彦(綱島郷太郎)が診療所を訪れた。晴彦は安野の札幌時代の知り合いで、診療所の看護師久枝(河合美智子)の元恋人。現在晴彦は父の戸村総合病院を継いでいるが、開業医の仕事に飽き足らず、最先端の医療技術を身に付けるため上京したいと久枝に打ち明ける。「一緒に東京に来てほしい。」と言われ、久枝は複雑な心境に。
 正造の民宿に藤原里美(喜多嶋舞)が現れる。里美は殺された清志の妻。正造はそのことを知り冷静さをなくす。里美の目的は何か。
 幸一の殺人の動機が判明する。安野と親しい駐在の野島平太(火野正平)によると、15年前、正造の妻清子(藤井佳代子)がくも膜下出血で、戸村総合病院に搬送された。手術は成功したが、鎮静剤の過剰投与によって清子は急死。それを投与した医師が清志だった。このため幸一の犯行は亡き母の復讐との見方が浮上。しかし、疑問は残る。病院は医療ミスを隠蔽することなく、清志は謝罪し慰謝料も支払っている。なぜ、いまになって清志に復讐したのか。
 幸一の遺体が秋保大滝で見つかる。県警は捜査に追い詰められての自殺とみたが、安野は遺体の傷を見て首を傾げる。また、彼の腕の銀製ブレスレットが黒ずんでいた。幸一は前日、秋保温泉に投宿している。銀製品は温泉につかると成分によっては黒く変色する。銀製品を見につけている人間が、その程度のことを知らないはずはない。また、幸一は子どもの頃、血をとても怖がった。そんな人間が、刃物を使って人殺しをするだろうか。幸一の死が自殺でないとしたら、誰に、なぜ、幸一は殺されたのか。安野にはもう1つ気になることがあった。里美が幸一の死亡後もまだ松島にいる。幸一を殺したのは里美とも考えられる。動機は夫の復讐か。
 そんな中、晴彦が刺され、病院に収容された。しかし、深夜のため、すぐにオペができる医師がいない。安野が代わってメスを握った。晴彦を刺したのは誰か、安野には心あたりがあった。安野は、一連の事件の鍵がやはり15年間の医療ミスにあるとにらむ。彼を死なせてはいけない。安野は全力で手術台に向かった。
2007/2/24 「法医学教室の事件ファイル24」