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能登 夫妻
[ デザイナー ]

2015.09.26

 

能登夫妻(のとふさい)
[ デザイナー ]

ブラインドの柄がプリントされたTシャツ。胸から垂れた紐を引っ張るとTシャツのすそが引き上げられ、まるでブラインドが引き上げられているによう見える。生み出したのは、デザイナー・能登大次(のとひろつぐ)、能登美代(のとみよ)の二人。能登夫妻。

様々な仕掛けが施された、遊び心あふれるTシャツを制作。白いタスキがかかったTシャツは、後ろにショルダーバッグがプリントされバッグを肩にかけているように見える。
「正直に言うと、実用性は低いデザインなんです。だから、普通の人は作らなかったのかな。でも、飲み会の場とかに着ていくと、話のネタになってすごく活躍するんですよ。」

夫妻は3年前に埼玉県から岡山県に移住し、畑仕事の合間にデザインをするという生活を送っている。
「岡山県に来て新しいライフスタイルになったことで、このゆっくりとしたライフスタイルの中からアイディアが生まれて来る感じはしますね。」
のどかなスローライフの中から生まれてくる作品。そこに込められたデザイン・コードとは…。

【良いと思った人だけに売れればいい】

「万人に売れるものを作りたいわけではなくて、自分が“作りたい”って思ったものを作り、それが“良い!”と思った人にだけ売れればいいと思っています。例えば、このステッカーは、漫画の吹き出しの中に“38,39,40,41,42、……… 話しかけないで!わかんなくなっちゃうからー!!”と書かれていて、時計の横に貼ると、時計が必死で時間を測っているみたいに見えて面白いかなと思って作りました。」

ありふれた日用品が愛着のあるキャラクターに変わる作品。実用的ではないものだが、根強いファンが多いという。
「買った方がメッセージをくれるんですけども、“まさにこういうものが欲しかったんです”という方が多くて、とてもうれしいですね。」