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淺野 健一
[ 彫刻家 ]

2015.07.18

 

淺野健一(あさのけんいち)
[ 彫刻家 ]

右フック、左アッパー、そして、右ストレート!見事なコンビネーションパンチを繰り出す木の人形『武神一号機』。作ったのは、彫刻家・淺野健一。足元のペダルを踏むと、人形の体が回転し、手元のレバーを押すとパンチを繰り出す。電気は一切使わない、からくり人形の仕組みで出来ている。

「滑車に糸が巻いてあって、糸を引くことによって腕がねじれる。元の位置に戻るときはバネの力で戻るという仕組みです。」

リアルな動きを追い求めるあまり、淺野が始めたのがキックボクシング。

「全身が回転することでパンチが前に出るということを、自らやってみて確認しました。」

自分の分身のように操ることができるからくり人形。そこに込められたデザイン・コードとは…。

【ロボットアニメ】

「小さい頃から、ロボットアニメに憧れていました。実際に中に入って敵と戦うという妄想をしていたので、自分でも作ってみたいなと思いました。」

人形の目に仕込まれたカメラ。その映像が見られるゴーグルを着用すれば、コックピットでロボットを操縦するかのような感覚が味わえる。

そしてもう一つの作品、からくり人形『力人』は、力士をリアルに再現したもの。

「下から糸で人形を操ることで、人形が僕と一体化し、強くなった感覚になれるんです。世界中で言葉がわからなくても“面白いね”って、感動してくれるといいですね。」