64

本城 直季
[ 写真家 ]

2015.06.27

 

本城直季(ほんじょうなおき)
[ 写真家 ]

整然と並ぶのは、ミニチュアハウス…ではなく、実際の風景を写した写真。撮影したのは、本城直季。「写真界の芥川賞」といわれる、“木村伊兵衛写真賞”を2006年に受賞、本城の作品はニューヨークのメトロポリタン美術館にも収蔵されている。

ミニチュア模型のように撮影する方法とは…。

「遠くのものを見た時は、ボケたりしないで全部はっきり見えていますが、近くのものを見ている瞬間は、周りはボケて見えているんです。」

写真の一部を意図的にぼかすことで、ミニチュア模型のように錯覚して見えるのだという。また被写体にもポイントがある。

「鉄道や車の要素を入れた方が、ミニチュアらしく見えると思います。」

現実の風景を非現実に変えてしまう本城の写真。そこに込められたデザイン・コードとは…。

【街を愛でる】

「小さいものを愛でたいというか、街を愛でてみるという思いですね。人というのは、自分の手の中に物を持ちたいという願望がすごく強いと思うんです。」

子どもがおもちゃをコレクションするように、様々な町の風景を集めて自分だけの宝物として楽しみたいという本城。今後コレクションに加えたい風景とは…。

「世界中の街を撮ってみたいというのがありますね。国によって街づくりとかも違ったりするので、そういう写真を収集してみたいというのもあります。」