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ヤノベ ケンジ
[ 現代美術作家 ]

2015.02.14

 

ヤノベケンジ(やのべ けんじ)
[ 現代美術作家 ]

全長およそ7メートルの火を吐く巨大ロボット。その名も、ジャイアント・トらやん。生み出したのは、数々の大型機械彫刻を手掛ける現代美術作家 ヤノベケンジ。ヤノベの創作の原点は、大阪万博跡地の近くに引っ越した6歳の時。

「大阪万博跡地で見た光景は“廃墟”みたいな物でした。でも、そこで“物悲しい”とか“残念”という感情はなく“自分で1から何を作っても良いんじゃないか”というイマジネーションをもらったんです。今は現代社会から希望を生み出すことをテーマに制作しているのですが、子どもの顔が“どれだけ可愛く作れるか”、“どれだけ見る人に愛おしく思ってもらえるか”ということを大事にしています。」

子どもの愛らしい顔にこだわるヤノベの作品。そこに込められたデザイン・コードとは…

【本質に迫る美意識】

「本質に迫る美意識ですよね。極端に言えば赤ちゃんの可愛さ。母親や父親が赤ちゃんを“可愛い”と感じるような要素、そこに繫がるようなものを、なんとかこの手で作ってやろうと思っています。作品『Sun Child』は、子どもが希望の太陽を片手に凛として立っている大型モニュメント。僕の故郷である大阪府茨木市の阪急南茨木駅前に常設しています。」

見る者の心に迫る美を追求し、独特の作品を生み出すヤノベ。目指すのは芸術の枠を超えたエンターテインメント。

「映画や遊園地でもなく、ゲームの世界や漫画の世界でもない、新しいメディアとして自分の作品を作っているつもりです。」