野老朝雄(ところ あさお)
[ アーティスト ]
黒と白の曲線で描かれた模様。実は、どう組み合わせても模様が繫がるように作られている。生み出したのは、アーティスト野老朝雄。
「大きく分けると正方形と正三角形のパーツがあります。よくわからない生き物っぽいものに見えてくるような模様がすごく好きですね。」
からくりは、四角形と三角形の辺の同じ位置に黒のポイントを5つ作るだけ。これだけで不思議な模様が無限に生み出される。組み合わせ次第で様々な表情を見せる野老の作品。そこに込められたデザイン・コードとは…
【単純を極める】
「すごく単純な事を極めるっていうことが大切ですね。算数など、初歩の幾何学を使用して制作しています。」
円の配置を工夫しただけで鮮やかな蝶を生み出した作品や、点と線をひたすら繋げることで生み出したあじさい畑“HYDRANGEA”、他にも地下通路の地面や、マフラー・お皿・バッグにまで、野老が生み出す模様は様々なデザインに用いられている。野老を模様作りへとかき立てているものとは…
「200年2000生き続ける図形って何だろうかと考えますね。次の世代に、“何か遺伝子のようなものがどういう風に残せるのか”ということをすごく思っています。」