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203gow
[ 編み師 ]

2014.10.18

 

203gow(にいまるさんごう)
[ 編み師 ]

藁から飛び出した“大粒の納豆”や、茶碗に付いた“米粒”、木を切るための“糸ノコ”…
なんとこれらは全て毛糸で編み込まれた作品。生み出したのは、編み師203gow。編み続けること20年、ネット上に公開したところ海外からの反響も大きいという彼女の作品は、自称「へんなあみもの」。

「1日中、とにかくずっと編み物をしているんですよ。ここまできたら、好きとかの問題じゃないですよね…呼吸をしているのと同じなんです。編むテーマとしては、セーターやマフラーなど実用的なものは編まないんです。私が編んだ物の中で“糸ノコ”が個人的に好きです。編み物なので持った時にぐったりするところもポイントです。作品を見てみんな笑ってくれるので、その辺が面白いですね。」

常識破りの編み物アート。そこに込められたデザイン・コードとは…。

【愛着】

「物にもう少し愛着を持ってもらいたいんです。カチッとした金属製品のようなものでも、編むものにしてみると可愛らしさが出ると思うんです。毛糸は暖かく柔らかさが出るのでキャラクターっぽくも見えますよね。実物に似せるためには糸の色も単色じゃなくて、3色くらい入れているんです。遠巻きに見ても実物と同じように見せるために、グラデーションをつけているんです。」

編み物の概念を覆す203gow。彼女が目指すものとは…

「私とは全然違う分野の人とコラボしていきたいですね。毛糸ロケットを宇宙に飛ばすとか、夢は大きく持たないとね。」