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金谷 美帆
[ ビーズ作家 ]

2017.06.17

 

金谷美帆(かなや みほ)
[ ビーズ作家 ]

色鮮やかな蝶が描かれた屏風(びょうぶ)。よく見ると、すべてビーズで作られている。
生み出したのは “日本の美”をテーマに、ビーズを使って作品を作るビーズ作家、金谷美帆。

「この屏風の作品はビーズを60万粒くらい使っています。すべて手作業で作っているので2年くらいかかりました。」

作る前に、方眼紙の1マスを一つのビーズに見立てた図面を作成。それを元にビーズを糸に通していくと、複雑な柄が表現できるという。豊富な色合いで秋の紅葉を描いた着物も、すべてビーズで織り上げた。

「完成に3年ぐらいかかった作品です。ビーズを糸に通す時は、黄色のビーズを3粒、黒いビーズを2粒と1粒ずつ数えています。1粒でも足りないとその箇所のビーズは全て外して、もう一度やり直します。」

1日10時間以上かけて作る金谷。その作品に込められたデザイン・コードとは…

【ビーズは子育てと一緒】

「自分の子供を産み育てるように、時間とお金をかけて作品を作り出しています。」

およそ3年かけて作った「六曲屏風『鎌倉』」は、特に思い入れの強い作品だという。

「作品を作った時は30代半ばで、子供を作るか、作品を作るか選択をしなければいけない時期だったんです。“ビーズの方が多くの人を感動させられるのではないか”と思って、ビーズを選びました。」

ビーズ作品を通して、今思うことは…

「頑張れば頑張るほど、ご覧になった方が笑顔になって下さったり感動して下さったりするので、絶対にビーズは裏切らないですね。」