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黒田
[ 手芸作家 ]

2016.06.18

 

黒田 翼(くろだ つばさ)
[ 手芸作家 ]

毛糸の〝ぽんぽん″で作られた熊のブローチ。
作ったのは…若い女性を中心に人気の手芸作家、黒田翼。
2月に出した〝ぽんぽん″の作品集がベストセラーになるなど、いま注目を集めている。
作品の特徴でもある、複雑な模様の作り方とは…

「模様になるように数色の毛糸を巻いていきます。順番を考えて層にしていき、ハサミを入れて広げると、模様のある丸いぽんぽんが出来上がります。元々その色の毛糸を使っていて、あとから色を付けることはないですね。」

出来上がった〝ぽんぽん″をハサミでカットし、動物の顔に仕上げていく。

「丸いぽんぽんの段階で何となく表情があり、そこから動物の顔の形を発掘していく感じですかね。」

あらゆるものを〝ぽんぽん″で再現する黒田。
その作品に込められた、デザイン・コードとは…

【ぽんぽんパワー】

「丸いものって人の目をくぎ付けにするパワーがあるんですよね。」

〝ぽんぽん″にすることでどんなモチーフもかわいく見えるという黒田。
動物だけでなく、なんとパンや野菜まで〝ぽんぽん″で作る。

「普段ブロッコリーを見てかわいいなと思わないかもしれないですけど、毛糸でできていると“ブロッコリーかわいい!”ってなりますよね。」

リアルな作品には決して出せない魅力が〝ぽんぽん″にはあるという。

「いびつなものや崩れているものでも、自分の手で作るとかわいいと思えるんです。そういうところを知ってもらえたらいいですね。」