林亮太(はやしりょうた)
[ 色鉛筆画家 ]
路地裏を撮影した一枚の写真に見えて…実はこれ、色鉛筆で描かれた絵。
描いたのは、色鉛筆画家 林 亮太。色彩豊かな作品でありながら、使うのはわずか数色。
「基本的にはシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックを掛け合わせて作っていきます。単純に言ってしまえばカラーコピー機に入っているトナーの色ですね。」
どんな色でも作り出せるという林。もっとも得意とするのは、「水」の表現。
独自のテクニックがあるという。
「濃い色の上に明るい色って塗りにくいんですよ。そういう時は、濃く塗った色をナイフで削ってから色を塗っています。」
独特のテクニックで水面の反射までリアルに描く林の作品。
そこに込められたデザイン・コードとは…
【水は水色ではない】
「固定観念にとらわれず、描くものをじっくりと観察し本当の色は何かを見極めることで、リアルな風景を生み出すことができますね」
例えば、木々の緑は…
「実際、木の緑って結構茶色が入ってくすんでいることが多いんですよね。そのくすみに気がつき、描くことが大事ですね。」
観察に没頭するあまり、こんなものにまで愛着が。
「ブロック塀についている細かい汚れも、私にとっては描きたい題材の一つですね。」