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鈴木 千恵
[ 下駄アーティスト ]

2014.06.07

 

鈴木千恵(すずきちえ)
[ 下駄アーティスト ]

鳥の羽を素材として用いた下駄「鳳凰」や、つるし雛を直接取り付けた高下駄「ひなまつり」など斬新なデザインを生み出す、下駄アーティスト・鈴木千恵。

「以前、靴の会社で企画デザインを担当していて、ある時、履物に絵を描くことの出来る『下駄』に魅了されました。下駄作りでは、伝統を生かしながらも現代に合わせて自分の表現を入れていこうと思っています。」

新たな下駄作りに挑む鈴木にとって、ターニングポイントとなった「シンデレラ」という下駄。そこに秘められたデザイン・コードとは…

【履かなくてもいい下駄】

「実際に履かなくても、見るだけで楽しんで貰えればいいかなあと思って作りました。
本体は通常の木ではなく、透明のアクリル素材…ガラスの靴に似ているし、片方の下駄しか作らなかったことから、シンデレラという名前にしました。」

下駄の概念を覆し、履かなくてもいい「見て楽しむ下駄」を生み出した鈴木。
本体を緑の芝にして、小さな動物や花々を飾りつけた下駄「ちきゅう」や、一面にラインストーンを貼り付け、渋谷の若い女性が履いているイメージを表現した下駄「渋谷」など、鈴木は下駄が持つ無限の可能性に挑み続ける。

「私の夢は、下駄を世界の人に見てもらって、楽しんでもらうことです。」