introduction

あなたが死んでも、スマホ・PCは生きている…
不都合な記録、削除(=dele)いたします。

主演を務めるのは、山田孝之菅田将暉
2人を支える紅一点のレギュラー出演者に、麻生久美子
彼らが2018年夏、
完全オリジナルドラマの原案・脚本に初挑戦するベストセラー作家・本多孝好が紡ぐ
“誰も目にしたことがない物語”に挑む!

本作の主人公・坂上圭司(山田)真柴祐太郎(菅田)が生業とするのは、
クライアントの依頼を受け、死後に不都合なデジタル記録を
すべて“内密に”抹消する仕事。

しかし、2人は任務を遂行しようとするたび、様々な問題に巻き込まれ、
クライアントの人生とそこに隠された真相をひも解かねばならぬ状況へ追い込まれていくことに…。

そう、本作が扱うのはほかでもない、
《日本ドラマ史上初の題材》にして《今もっともタイムリーな題材》=「デジタル遺品」だ。
デジタルデバイスに個人の人となりが詳細に残ってしまう現代。
誰もが一度は、こう考えたことがあるのではないだろうか。
「自分が突然死んでしまったとき、
誰にも見られたくないデータは一体どう処理したらいいのか」
と――。
そんな、すべての人にとって大きな懸念材料となっている題材を基盤に、
『dele』は多彩な人間ドラマ1話完結型形式で創出していく。

多彩な物語を描くにあたり、今回は映像界で活躍する最高のスタッフも集結した。
原案を手掛けた本多とともに各話の脚本を担当するのは…
直木賞作家の金城一紀をはじめ、瀧本智行、青島武、渡辺雄介、徳永富彦といった錚々たる顔ぶれ。
 瀧本は監督としても参加し、常廣丈太とともにメガホンを取る。
また音楽は、アニメから映画まで数多くの話題作を手掛ける岩崎太整と、
ドラマの劇伴を手掛けるのは今回初となる世界的トラックメイカー・DJ MITSU THE BEATSが担当。
撮影にも、共に高い評価を受けている新鋭・今村圭佑など、
このプロジェクトでなければ実現不可能なチーム編成となっている。

出演者・スタッフともに、規格外のメンバーが一堂に会した『dele』。
今もっとも見るべき
“最先端のエンターテインメント作品”が、ついに幕を開ける――。

山田孝之(坂上圭司・役) コメント

 オファーを受けたとき惹かれたのは、デジタル遺品を題材にするということ。そして、菅田くんとの共演でした。誰もが気にかけているデジタル遺品ですが、現在その解決策があるとするならば、“信頼できる人間に頼む”という、実にアナログな方法くらいしか思い浮かびません。しかしその現実を知らせることは、とても意義のあることだと考えます。菅田くんとは過去3回共演しましたが、いつかガッツリ共演してみたいと思っていたので、今回の設定はとても嬉しく思いました。まさか連続ドラマで実現するとは予想外でしたが。
 このドラマの面白い点は、毎回脚本家の方が違うというところです。回によってそれぞれ描写や表現方法に違いも出てきます。それをひとりの人間として演じることは、難しい作業ではありますが、やり甲斐もあります。僕が演じる圭司は、決して悪い人ではないのですが、まあ、性格はよくないかなと思います。“他人から見たらムカつく人”を演じるのは面白くもあり、難しくもあります。セリフは少し大変です。圭司は知識が豊富なので、説明セリフやカタカナの用語が多いんです。しかも、パソコンを触りながら話すので、ついつい画面に出てきた文字を読みたくなっちゃうんですよ。実は第1話の台本を読んだときに、絶対に大変な思いをすることは分かっていたので、ゆっくりしゃべろうと考えていたんです。でも、圭司として言葉を発したとき、「やっぱり、この人はゆっくりしゃべる人じゃない。抑揚無く早口でしゃべらなきゃ、らしくないな」と。まあ、それを実践すると、NGが多く出るわけですが。演じる側としては大変ですけど、そこがまた面白いところでもありますね。
 撮影では日々、“残るもの”を作ってきている、という感覚があります。文字にしちゃうと何だかなぁ…という感じですけど、この作品に携わる全員の“熱意”がちゃんと伝わると思います。また皆さんには、耳から入ってきたセリフをしっかりと心で受け止めてほしいです。というのも、劇中でごく普通に話している言葉の中に、伝えたいことがたくさんあると感じたからです。「この人はそうなんだ」ではなく、自分だったら、自分の周りだったら…と考えてほしいです。今回の作品では特にそう感じています。

菅田将暉(真柴祐太郎・役) コメント

 祐太郎は「dele. LIFE」で働き始める前まで、ちゃんとした職があるわけではなく、ふらふらとしていた男。そんな“たゆたっている感じの人間”が居場所を見つけていく過程を、日々の撮影で実感しています。今回は衣装など、ビジュアルにもこだわりました。特殊にしたいわけではないですけど、何か記憶に残るものにしたくて…。 髪型など、祐太郎の長所である“自由な感じ”を意識しています。また、彼が抱く素朴な疑問は、視聴者目線に近い感覚。そういう素直な感じは、大切にして演じています。
 この現場は“みんなで一緒に作っている感覚”があって、すごく楽しいです。みんな、本当に楽しそうに撮影している、それがすべてなんじゃないかな。“よりよいもの、面白いものを楽しんで作ろう”というベースは、作品にも絶対に出ているはず。その点、全員が様々な観点から意見を言い合える今回の現場は、すごく理想的な形だと思います。山田さんから受ける刺激も大きいです。山田さんはお芝居の最中はもちろん、意外と撮影合間に話す内容にヒントがたくさんある方。リハーサルをやってみて「ここはどうしようかな」と考えているとき、山田さんと話をすると、腑に落ちることがよくあります。
 今っていろいろ白黒つけることが増えたけれど、一見悪く見える人も、実はそうでもなかったりする。それも含めて“人間”なんです。そういう視点が一話ごとの物語の結末にも表れていて、僕はすごく好きです。この作品で描かれる人間像に、きっと見てる方は驚き、考えさせられ、答えを見つけたくなるはず! そういう刺激が随所にあるドラマだと思います。

麻生久美子(坂上舞・役) コメント

『時効警察』からもう11年も経ったという事実に驚きましたが、また金曜ナイトドラマに帰って来られて、すごく嬉しいです。最初にお話をいただいたときにとても面白い企画だったのと、主演のお二人に惹かれて、是非やらせていただきたいと思いました。
 山田孝之さんは以前、映画で一瞬ご一緒したことはありましたが、ちゃんとお芝居をするのは今回が初めてです。山田さんの作られる独特の空気感に最初は少し緊張しましたが、それ故に、なんて良い雰囲気の現場なんだろうとワクワクもしました。山田さんの圭司、ずっと見ていたい(早口の台詞をずっと聞いていたい)くらいとても魅力的です。
 菅田将暉さんは以前ドラマで、姉弟役でご一緒させていただいたことがあります。今回もまた、とても面白く、また実在感のあるお芝居をされていて見ていてとても楽しいです。そして、場を盛り上げてくれるムードメーカーでもあり、すごく気遣いのできる方なので、現場の居心地がとても良いです。
 お二人とも個性豊かな俳優さんなので、日々いい刺激をもらってます。
 今回の私の舞という役は山田さん演じる圭司の姉で、敏腕の弁護士なので、説明台詞も多く撮影は大変ですが、とてもやりがいを感じています。このまま最後まで走っていけたらと思います。

山田兼司(テレビ朝日プロデューサー) コメント

 小説家である本多孝好さんに初めて連続ドラマの原案・脚本に挑んでいただき、2年以上の歳月をかけて作り上げてきた「dele」が発表できること、本当に感慨深いです。企画立ち上げ初期の段階で本多さんと共に考えた、坂上圭司と真柴祐太郎という二人の主役の理想のキャストがまさに山田孝之さんと菅田将暉さんでした。今、最も旬なお二人にかなり早い時期に出演を快諾していただけたことで、圭司と祐太郎という役柄は山田さんと菅田さんにしか演じることができない特別な生きたキャラクターとして、本多さんと時間をかけてじっくりと当て書きで育てていくことができました。これは、今までの連続ドラマの作り方ではなかなか実現しない贅沢な試みができたと感じています。
そして、「依頼人が遺したデジタルデバイスのデータを秘密裏に消去する」という1話完結の物語を描くに当たり、一堂に会すること自体があり得ない最高の作家陣に集まっていただくことができました。一つ一つが短編映画のような濃密で多彩なドラマをラインナップすることができましたので、楽しみにしていただければと思います。
また、撮影、音楽、各話のゲストキャストなど、あらゆる点で“deleでしか実現しない”ともいえる、ワクワクして頂けるような挑戦的な座組みを作ることもできました。特に各話のゲストキャストには、驚くような方々に次々と出演して頂きますので、のちの発表を期待してお待ちください。
「もし自分が死んだら、デジタルデバイスに残したデータをどうすればよいか?」誰もが一度は考えざるを得ない、今最もタイムリーなテーマを、山田孝之さんと菅田将暉さんという、今最も共演が期待されるコンビで描く連続ドラマ「dele」。キャスト&スタッフ全員が強い“熱”と“こだわり”を持って臨んでいます。7月の金曜ナイトドラマで起こる“事件”を、皆様に目撃していただきたいと思います。