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2010年3月8日

#43「舞妓はん誕生 〜試練の365日!白塗りの下の涙〜」 編集後記



あどけない少女の表情が切り替わる瞬間が2度あります。
それは、髪を結い上げたとき。
そして、男衆(おとこし)と呼ばれる着付け師に、帯をきつく締め上げられたとき。
アイドルやディズニーランドの話をしているかわいらしい女の子が、
自分よりも年上に見えるような気品と落ち着きを備えて置屋を出てゆきます。
舞妓さんたちは、わずか15歳で自分の生きる道を選択し、仕込みさんとして修行を経てきました。




10代といえば、一番遊びたい盛り。
今ドキの女の子がなぜ、こんな厳しい修行を乗り越えられるのか…。
1年の取材を通して、その答えを千花さんたちから教えてもらったような気がします。
憧れを追い求めた先にあるもの。
夢と現実のギャップ。
喪失感。
15歳の少女が立ち向かうには大きな大きな壁。その様子を間近で取材しながら、改めて「夢」を持っていることの強さ。叶えるためなら苦労を厭わないという覚悟を感じました。
「誰に頼まれたわけじゃない。自分で選んだ道だから」
大きな壁を突破した千花さんが放ったことばです。
舞妓の顔に切り替わるあの瞬間には、少女たちのそんな底知れぬ芯の強さが透けて見えます。
けれど、舞妓さんだって普通の少女。そこには等身大の迷いや悩みもあります。
立ち止まるべきか。進むべきか。

道のり長い未来、新たな夢や目標を模索しています。




本当の厳しさは、叶ってしまった夢の先…にあるのかもしれません。
その「夢の先」も応援し続けていきますが、ひとまず。
1年間ありがとうございました。


(ディレクター 安藤 永里子)