挑戦者 No.1への階段毎週土曜よる8時51分から:ナビゲーター吉瀬美智子

10月24日の放送

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#28 山口 千尋 /靴職人

「右足と左足だけでも随分違いますし、人の数だけ、もしくはかける2倍
靴の数があるんだろうなと…」
靴の本場・イギリスで修業を積み、日本人で初めて一流の靴職人として世界的に名誉のある「マスタークラフツメン」の称号を与えられた、オーダーメイド靴の第一人者。

26歳で勤めていた会社を辞め、靴作りの真髄を学ぶためイギリスで4年間修業。帰国後、コツコツと靴のデザインをしていた彼のもとにメーカーから製作の依頼が舞い込みます。ところが…。

「物を見せた時はみんな“いいね”と言って、値段の所に話がたどり着いた時に全部アウトになった。」
彼が丹精をこめて作り上げた靴は値段が高いという理由で、店頭に並ぶ事すら無かったのです。その時彼が考えたこと…。

「それならば、“売る”という仕事を自分でやろう。」

彼はマンションの一室に小さなギャラリーを開き、そこで納得のゆく靴作りを続けながら、靴の販売も自ら行いました。
「靴を作る時、いつも同じ場所に針が当たるんで、そこが穴みたいに掘れてしまって…。釘を打つ時も自分の指を叩いているのを分かっていて、叩いているんですよね。」

一足一足丁寧に作られる彼の靴は人づてに評判となり、最初の年は10足に満たなかった注文は年々倍増。今では30万円を超える靴に年間300足もの注文が殺到するまでとなり、日本におけるオーダーメイド靴の地位を確立したのです。

「“自分は誰の為に仕事をしているのか”という目標を持って仕事が出来る。
それがオーダーメイドに拘っている理由の一つ。」

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