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#041 2003年7月19日放送
国  名:ニュージーランド
ニュージーランドで和牛の飼育に挑戦!
〜家庭崩壊の危機を乗り越えて〜


TV-Asahi
中澤さん一家プロフィール
中澤一也(43歳)
  昌子(45歳)
  磯城(19歳)
放 送 内 容
今回の地球家族は、ニュージーランドはネイピアで、和牛を育てている中澤一也さんとその家族。
南半球にあるニュージーランドは、酪農国で、野菜はもちろん羊や牛の飼育などで成り立っています。そのニュージーランドの北島の東側に位置するネイピアは木材の輸出が盛んな町。ティッシュペーパーの「ネピア」の名前の由来となった町でもあります。




この町で牛を育てているのは中澤さん一家。飼育しているのは全て和牛の血を引く和牛交配種と呼ばれる牛で、その数、800頭。ニュージーランドでは通常牛は草原に放して飼育します。広々とした放牧地でたっぷり運動をして育った肉は、引き締まった赤身が特徴です。中澤さんはそんなニュージーランドで、厩舎の中に牛を囲い、あまり運動させずに餌を与えるという、ニュージーランドの常識とは180度違う方法で牛を育てています。それは、日本式の霜降り肉を作り上げる方法なのです。




中澤さん一家がニュージーランドにやってきたのは、家族の危機が原因でした。中澤さん夫婦は結婚して間もなく、夫婦関係が悪くなってしまいました。その頃から磯城くんも学校を休みがちになり、家族は崩壊寸前に陥ってしまったのです。
このままではいけないと思った昌子さんは、教育環境の良い場所を、とニュージーランドに磯城くんを連れて留学しました。その間、中澤さんは一人日本に残り、家族離れ離れの生活が続いたのです。




ある日、ずっと心を痛めていた磯城くんが言いました。
「お金がなくても家族3人で暮らしたい。」
この一言で、3人のニュージーランド暮らしが始まりました。家族がもう一度一つになるために・・・。しかし、中澤さんが定職のない状態での生活は決して楽なものではありませんでした。
しかし、6年前、中澤さんは日本人オーナーの加藤牧場に就職することになりました。生活が安定すると共に、家族の絆も着実に深まっていきました。





放牧しか知らないニュージーランドの人々には、牛に餌を与えるためにわざわざ餌を運んでいくということは全く考えられないことでした。また、日本から持ち込んだ、スイッチ一つで餌が出る機械は。さらに現地の人々を驚かせたのです。
今では霜降り肉の美味しさは現地の人々も絶賛するほどですが、それまでの常識とはかけ離れた飼育方法を浸透させるにはたくさんの苦労があったのです。





中澤さんの、「日本で美味しい霜降り肉を安く提供したい。」という、かねてからの夢が叶う日がやってきました。自分の牧場の名前で、日本の市場に肉を売り出すことが決まったのです。
中澤さんはその売れ行きを見届けるために、日本にやってきました。確かに中澤さんの肉が売り場に並べられています。他の国産の焼肉用霜降り肉と比べると、中澤さんの肉は100グラムあたり300円程安くなっています。試食会も行われており、売れ行きは上々です。
日本の人たちに美味しく安い霜降り肉を・・・!
磯城くんも立派に成長し、現在では牧場になくてはならないスタッフの一人となりました。
中澤さんの夢はこれからが本番です。





TV-Asahi