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#001 2002年10月5日放送
国  名:ドイツ
ドイツパンに魅せられた家族の挑戦
〜マイスターへの道〜

TV-Asahi
大堀さん一家プロフィール
大堀 道 敏(33)
   日奈子(33)
   風 吾(4ヶ月)
1997年結婚
放 送 内 容
ドイツはヨーロッパで最もパンを食べる国。
ドイツパンは、ライ麦で作るため、ちょっと酸っぱいのが特徴で、一度食べたら病みつきになるという、中世から伝わる伝統の味なのです。
そんなドイツパンの味に魅せられてドイツに渡った家族が大堀さん一家。
地元名古屋の友人のパン屋でドイツパンに出会い、その味に魅せられた大堀道敏さんは、どうせやるなら本場に行こうと思い、それまで勤めていた商社を5年前に辞め、夫婦でドイツへと渡りました。ドイツ語も離せない状態で、もちろん仕事のあてもありませんでした。そんな無謀ともいえる渡独でしたが、現在はベルリンのバックハウス社パン工場に勤め、1DK(75F)家賃8万円の部屋に4ヶ月になる風吾くんと共に暮らしています。

大堀さんが働くパン工場は午後7時から午前4時までが勤務時間で、一晩に50種類のパンを約一万個製造しています。総重量は3000kgにもなるそうです。
大堀さんの夢はマイスターとして自分のお店を持つこと。
自分のパンの味を求めて日夜努力を続けています。

そんなある日、大堀さんにチャンスがやってきました。
バックハウス社では年に一度工場や販売店のスタッフ全員を集めたパーティが行われるのですが、この時振舞われるパンを、見込みのある新人に作らせチャンスを与えるのが習わし。今回は大堀さんに白羽の矢が立ったのです。
それからというもの、大堀さんは朝方家に帰ると休む間もなく、パン作りの練習に励みました。それをそっと見守る妻の日奈子さん・・・

そしてパーティ前日、大堀さんは、3000個のパンを作る作業に一人で挑みます。
なかなか思うように行かず、何度も作り直す大堀さん。そんな彼の頑張りを見て、同僚達も手伝ってくれました。そして、何とか朝までに3000個のパンを焼き上げます。あとはライプ社長の判定を待つのみとなりました。パーティーは滞りなく進んでいきますが、大堀さんは不安いっぱいで落ち着きません。

やがて社長がマイクを手に現れました。
大堀夫妻を自分のもとに呼びました。そして、こう言ったのです。
「今日出されたパンを作ったのは、日本から来てくれた優秀なパン職人の大堀が作ったものです。私は大変おいしかったと思いますが、皆さんはいかがでしたか?」満面に笑みを浮かべた大堀夫妻を、バックハウス社のスタッフの暖かい拍手が包みました。
大堀さんのマイスターへの道は今始まったばかりです。
TV-Asahi