最終回 2005/1/23
「永遠の切札」
 ジョーカーとの戦いで傷ついた睦月(北条隆博)は入院。一人剣崎(椿隆之)は次々と現れるダークローチと戦い続ける。キングフォームとなり、キングラウザーを鬼神のように叩きつける姿は何かに取り付かれたようだ。
「そいつらを倒すよりジョーカーを見つけて…」。
 凄惨な姿を見かねた虎太郎(竹財輝之助)の言葉も耳に入らないようだ。

 そのころ始(森本亮治)は剣崎が現れるのを待っていた。自分を封印できるのは、世界を救えるのは剣崎しかいない。しかし、そんな始も自らを抑えることができず、ジョーカーに変身すると、次々とダークローチを世に送り出していく。

 なおもボロボロになりながらも戦うブレイドキングフォーム。そんな彼の前にチベットへ行っていたはずの烏丸所長(山路和弘)が現れた。なんとかダークローチから烏丸を救い出したブレイドキングフォームだが、隙をつかれてラウザーを落としてしまう。危うしキングフォーム! と、そのときラウザーを手にし、変身を解除した剣崎を救い出したのは死んだと思われていた橘(天野浩成)だった。ギラファアンデッドと崖から飛び降りたギャレンは、すんでのところを烏丸に救われていた。

 精も根も尽き果てたという感じで倒れてしまった剣崎。しかし、ダークローチの勢いは衰えるどころか、ますます盛んになっていく。このままでは間違いなく世界は滅びてしまう。橘はスペードのバックルを手にすると、剣崎に代わって戦おうとするが、起き上がった剣崎がそんな橘を阻止する。
「オレは考えもなしに、ダークローチと戦っていたんじゃありません」。
 そんな剣崎の言葉に首をかしげる橘。しかし、剣崎の思いを察知した烏丸は…。

 かつて傷ついた始を剣崎が介抱した思い出の山小屋で再会した剣崎と始。改めて剣崎は始に人類を滅ぼしたいのか、と聞くが、始は自分の力ではどうしようもできない、と答える。そして剣崎はブレイドに、始はカリスに変身してついに激突する。
 しかし、ワイルドカリスとなった始に戦う意思はなかった。あえて剣崎=ブレイドに封印され、人類を滅亡から守ろうとしていたのだ。やはりそうだったのか…。
 始を友と認める剣崎もジョーカーを封印したくはない。しかし……。
「アンデッドはすべて封印した。お前が最後だ、ジョーカー」。
「おれたちは…戦うことでしかわかりあえない」。
 2人はキングフォーム、ジョーカーとなって激しくぶつかり合う。

 実は剣崎は自らを激しい戦いの場に追いやることで、人間を捨てアンデッド=ジョーカーになろうとしていた。そんな剣崎の思いを見抜いた烏丸は橘らに説明を続ける。確かに剣崎がジョーカーになれば、アンデッドが2体になり、世界は滅亡から救われる。これまではアンデッドを封印することで求めていた平和。それを剣崎は別の方法で達成しようとしている。烏丸の言葉に呆然となる橘らだったが、そんな彼らの前にも大量のダークローチが現れて…。

 なおも激しく戦うキングフォームとジョーカー。カードバトルという枠を超え、互いの肉体をぶつけ合う壮絶なものへと化していた。と、そのときキングフォームに変化が現れた。アンデッドレリーフが大きく膨れ上がり、苦しみ始めるキングフォーム。それと同時に橘らの前に現れたダークローチが一瞬にして姿を消した。ということは……。

 ジョーカーの前で変身を解除した剣崎。その腕からは緑色の血が流れていた。アンデッドへと変化した剣崎に声を失う始。これでアンデッドは2体となり、モノリスは最後の一体となるまで戦いを続けるよう命じる。
 しかし、剣崎はあえて戦いを拒否。自らが始や橘、すべての人たちの前から姿を消すことで、アンデッドに課せられた運命と戦うという。
「そして運命に勝ってみせる」。
 剣崎は力強くそう告げると、始の前から姿を消していく。
 橘、睦月、虎太郎、栞(江川有未)の前からも……。

 やがて世界にはこれまでのような平和が訪れた。ただ、剣崎はどこへ消えたのか誰にもわからない。主を失った剣崎の部屋に置かれた写真も、ただ黙って橘に笑いかけるだけだ。
 始は人間として遥香(山口香緒里)、天音(梶原ひかり)とハカランダで働いている。買物に出た帰り道、ふと目にしたベンチに剣崎の姿が。
「始」。
 微笑ながら声をかける剣崎に思わず駆け寄る始。しかし、それは幻でしかなかった。
 人間として行き続けろ。そう言い残して姿を消した剣崎。
 きっとどこかで運命と戦っている……。
 そんな思いを裏付けるように一本のわだちがどこまでも続いていた。
 
 
脚本 會川昇
監督 長石多可男
アクション監督 宮崎剛
特撮監督 佛田洋