高雄球六
高雄球六 元ブラック球団。巨人に対し、具体的にどのような恨みを抱いていたかは不明だが、かなりの負のムードを撒き散らす悪人面で登場する。石人形をぶち壊しまくるという特訓を重ねた「殺人X打法」を特技とし、ブラック球団在籍中はバッティングピッチャーを数知れず半殺しにした、別名「カミソリの竜」。対アストロ球団戦への登場パフォーマンスに際しては、平和台球場上空をのんびり飛んでいたワシを打球で叩き殺すという殺し屋資質をいきなり発揮し、客席にいた女子を「キャーッ」とドン引きさせる非道ぶり。だが、球一の三段ドロップを二球連続空振りしたことへの焦りでテンションが上がると血の気が引き、同時に背中の真ん中に顔の半分ほどの大きさのボール型のアザが表れ、本人も周囲もビックリ。「きみをアストロ超人としてむかえる!」と掌を返したシュウロに誘われる。その調子の良過ぎるスカウトを一応拒んだものの、体の中のアストロの血が騒いだのか、肩を壊した球一の最後の一球となった棒ダマを見送り、ブラック球団を捨てることに。 対ロッテ戦中、瀕死の重傷を負った球一の前にざんぎりカットのマントを翻し現れ、「大ぼら野郎が!」「ウェスタン野郎〜っ!」という無責任な野次をモノともせずアストロの窮地を「コホーテクすい星打法」なる秘技で颯爽と救い、一瞬にしてヒーローに変身。人相も善人面になり、以後人が変わったかのようにクリーン野球を提唱し始める。とはいえ、対ビクトリー球団用に縄文杉でバットを作ったのはいささか考えものである。言わずもがな、縄文杉は日本が誇る世界遺産である(弁解するなら、連載当時は世界遺産認定前)。