改善に向かうかに見られた日中関係は、結局小泉首相の国会発言などが引き金となり、再び悪化の方向へと向かってしまいました。首脳会談の土壇場キャンセルの原因が、総理の「靖国参拝」であることが指摘されています。小泉政権は、名実ともにいまや世界の超大国となった中国と、今後どのように付き合っていくつもりなのでしょうか?
一方、北朝鮮がプルトニュウム型核爆弾を開発し、近々核実験を行おうとしていると言う情報が伝えられています。「6カ国協議」というテーブルがあるにもかかわらず、北朝鮮がこのような行動に出るというのは、やはり挑発的行為であると言わざるを得ないでしょう。この状況が最悪の事態を迎えることになる場合、わが国には何ができるのでしょうか?それとも何もできないのでしょうか?
小泉政権はこの4月26日で発足以来丸4年を終え、5年目に入りました。この間の外交政策で、やはり特筆されるべきは「日朝首脳会談」と国交正常化交渉の再開であり、「9・11」以降の日米同盟の再確認、一層の強化であったことは、間違いありません。しかし、北朝鮮問題をはじめ、歴史認識をめぐる中国、韓国との関係などの東アジア外交、そして、国連常任理事国入りなど、対米関係以外の小泉外交は、いまや完全に行詰ってしまった感があります。果たして、この危機を打開する秘策があるのでしょうか?小泉総理の外交姿勢ばかりでなく、国家観が問い直されているとも言えます。
今月の「朝まで生テレビ!」は、この小泉外交4年間の功罪を再検証し、日本の東アジア外交がどうあるべきか?そして目前に迫る危機にいかに対応すべきか?を徹底討論します。 |