イラクへの自衛隊派遣とともに、今国会の大きなテーマのひとつが「年金改革」で
す。いよいよその年金改革法案が国会に上程されました。「最後の大改革」と言われ
ていますが、果してその実態はどのようなものなのでしょうか?
昨年の総選挙においても有権者の一番の関心が「年金問題」であったことは、記憶に
新しいところです。しかし、この年金改革、5年に一度見直しを行ってきて、その都
度、修正が施されてきましたが、どうも、制度そのものへの疑念や不安は、払拭され
るどころか、むしろ強まっているように感じられます。その証左として、読売新聞の
本年1月29日の紙面によれば、世論調査の結果として、97年以降からの5回の調査のう
ち、もっとも高い64%の人が年金制度に不信を抱いていると回答しています。この
ような、不信感が国民全体の「将来不安」に結びついている事は、明らかです。
年金制度の崩壊が疑われる原因のひとつとして、最近「少子高齢化問題」がクローズ
アップされますが、はたして、問題の本質はそこにあるのでしょうか?むしろ、いま
の年金制度自体に何かムリやごまかしがあるのではないでしょうか?抜本的改革がう
たわれながらも、常に痛みを先送りする政治判断は、これまでもたびたび行われてき
たことです。やはり、いま年金を受け取る世代のために、将来の世代に大きなツケを
回すやり方は、考え直すべきなのではないでしょうか?
また、年金改革はそれひとつではなく、税制、福祉、社会保障、医療など、社会の諸
制度との関係、バランスで考えられなければなりません。60年、100年、先を見据え
た安定した制度作りが求められるところですが、果して今回の年金改正案はその要請
にこたえることが出来るのでしょうか?
今回の朝まで生テレビでは、この年金改革を中心に、「将来不安」とその解消のため
に社会制度はどのように改められて行くべきかを、徹底討論します。 |