7月のテーマ・パネリスト 朝まで生テレビ!トップページに戻る



ここひと月の株価上昇に「いよいよ景気回復か?」といった期待の声も挙っていますが、 経済に明るい兆しが見えれば、社会全体が明るくなるかといえば、どうも、それほど単純ではないようです。
長崎の12歳少年による幼児殺害事件は、世の中に大きな衝撃を与えました。
また、先日は小学6年生の少女が4人監禁されるという俄かには信じ難い事件が発生しました。
他にも「世田谷一家惨殺事件」「福岡の一家4人殺害事件」など、 未解決の凶悪犯罪も多く、近年の犯罪認知件数の急増や凶悪犯罪の増加、 検挙率の低下に象徴されるように、 日本の安全神話がまさに神話でしかなくなってしまっていることを現しています。
少年犯罪の増減については諸説ありますが、犯罪認知件数のおよそ半数が、 いわゆる「少年事件」であるという「事実」は深刻に受け止めなければならないでしょう。
少年の犯罪を考える時、「子供をどう“社会化”するか」という、「教育」の問題に立ち至ります。
「早稲田大学のレイプサークル事件」などは、 「教育」以前の話かもしれませんが、 子供が大人になり社会に出るために身に付ける「規範」や「道徳」、 「社会通念」が、今の青少年にははなはだ欠如しているのではないかと思わされる事件が、 これ以外にも多く起こっています。
戦後教育のあり方については、学校教育の問題が起こるたびに、「受験戦争」「校内 暴力」「学級崩壊」「学力低下」・・・キーワードは移り変わりながらも、その時々、 時代時代で問い直されてきました。
しかし、既に「学校教育」だけでは、いまの青少年の抱える問題には対処しきれないことは明白で、 ここに来て「家庭教育」「社会教育」の必要性が言われますが、 その具体的な諸策は試行錯誤の段階にあるようです。
むしろ、その「学校」「家庭」「地域社会」のそれぞれが、 崩壊、ないしはおおきな変質をし、相互の有機的な関係が一層希薄になってきていることが、 青少年たちの現状に大きな影響を与えているという指摘もあります。
時代の移り変わりの中で家族構成や、風俗、習慣などが大きく変化し、 それに伴って社会のありようが大きく変わるのは当然といえば、当然でしょう。
しかし、変化には常に混乱と不安が伴うものです。 今まさに日本社会は、その混乱と不安の中にあるのかもしれません。
そこで今回の「朝まで生テレビ!」では、主に最近の青少年が関わる事件を入り口に、 日本社会が漠然と抱く様々な不安を広範に取り上げて、 その根底にはどのような原因が潜んでいるのか、討論を通じて考えて行きたいと思います。





司会: 田原総一朗
進行: 渡辺 宜嗣 長野 智子
パネリスト: 池内 ひろ美(家族問題コンサルタント)
井尻 千男(拓殖大学日本文化研究所所長)
大谷 昭宏(ジャーナリスト)
長田 百合子(塾教育学院・メンタルケア部門代表)
勝谷 誠彦(コラムニスト)
喜入 克 (都立高校教員,「プロ教師の会」)
熊代 昭彦(自民党・衆議院議員)
西尾 幹二(ドイツ文学者,電気通信大学名誉教授)
藤井 誠二(ルポライター)
福島 瑞穂(社民党・衆議院議員)
宮崎 哲弥(評論家)
宮台 真司(東京都立大学助教授)
和田 秀樹(精神科医)


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