5月のテーマ・パネリスト ntitle2.gif (1328bytes)
『激論! "歴史教科書問題"とは何か!?』
歴史認識、ことに近代の戦争をめぐる認識については、常に日本とアジア各国との間で重要な問題として双方に認識されてきました。
具体的に教科書を舞台に歴史認識が外交問題化したのは、1980年代初めの中曽根内閣時代までさかのぼります。
以来、歴史認識の問題は、閣僚の発言などを巡ってもたびたび取りざたされ、散発的ではありますが、常に問題化してきました。
しかし、今回の局面は、問題の多くを指摘されている教科書が、新しい歴史教科書をつくる会のそれであるという面において「歴史認識の問題」が、ひとつの重大な局面にさしかかったこと意味するのではないでしょうか?
戦後50年を機にそれまでの歴史教育に貫かれていた「思想」を見直そうという機運が盛り上がりました。
そのような動きの中核を担ってきたのが「新しい歴史教科書をつくる会」です。
今回問題になっている『つくる会』の「教科書」こそが、戦後の歴史観を改めようとする人々の活動の一つの大きな成果なのです。
この教科書をどう扱うか、国内の歴史を見直していこうという人々と、中国、韓国をはじめアジアの近隣諸国との板ばさみにあって日本政府は苦慮しています。
もちろん、日本政府の言い分としては、国定教科書制度を採用していない日本にとって、表現の自由を保証した憲法との兼ね合いから、教科書検定制度が国内制度として合理的に行われており、決してこの教科書の見解が政府の公式な歴史観ではないことを強調しています。
しかし、国の“認めた”教科書であることには間違いなく、韓国政府は、過去の「村山談話」や「小渕・金共同宣言」の主旨から、教科書の内容がかけ離れるとし、駐日大使の一時召還や、さらには教科書の内容の具体的な点を再修正意見として日本政府に提出、改正を要求してきています。
これは、「内政干渉」なのでしょうか?それとも教科書検定の「近隣諸国条項」がなおざりにされたということなでしょうか?
いづれにしろ、この問題が、21世紀、日本がアジアの国々とどの様に付き合ってゆくのか?という課題の試金石ともなることでしょう。
この問題を、発展的に解決できなければ、これから先の日本は、世界どころかアジアでさえ名誉ある地位を築くことはできないでしょう。
その意味からすれば、いま歴史認識だけではなく、日本と言う国の外交力も問われているといえます。
そこで、今回の朝まで生テレビでは、この「歴史教科書」の問題をテーマに、これからの日本のアジア外交のあり方などを討論したいと思います。



=Panelist=

司会進行 :田原総一朗

進 行 : 渡辺宜嗣・丸川珠代

パネリスト:

下村 博文(自民党・衆議院議員)
高市 早苗(自民党・衆議院議員)
仙谷 由人(民主党・衆議院議員)
福島 瑞穂社民党・参議院議員)


上杉 聰(「日本の戦争責任資料センター」事務局長)
姜 尚 中(東京大学教授)
黄 栄 植(「韓国日報」特派員)
黄 文 雄(文明史研究家)
高嶋 伸欣 (琉球大学教授<教育学>)
西尾 幹二 (「新しい歴史教科書をつくる会」会長)
西岡 力(「現代コリア」編集長)
秦 郁彦(日本大学教授<日本現代史>)
藤岡 信勝(「新しい歴史教科書をつくる会」理事,東京大学教授)
和田 春樹(東京大学名誉教授)


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