取材・文:中村裕一
編集:辻義就
ゲスト:国吉伸洋 中山貴雄 萩野志保子

今回のインタビューは前編・後編のお得な2本仕立てです。

インタビューのゲストは国吉伸洋アナと中山貴雄アナ、実況研修を終えたばかりの萩野志保子アナを迎え、「プロ野球討論」マンスリーインタビューを行いました。

<ニューヒーロー、西武・松坂について>

 

国吉

彼はやはり精神力が普通じゃないと思う。あれだけ毎日騒がれてたら絶対つぶれちゃうと思うけど、そうならないところがすごい。それにインタビューするとめちゃめちゃいいやつなんだよね。だから彼がオープン戦で巨人打線に打たれた時は僕もガクーンときちゃったもの(笑)。

萩野

彼のどこにそんなに引かれるんですか?

国吉

性格が好きなんですよ。すごい人なつっこくていつもニコッとあいさつしてくれるし。

中山

こないだの巨人戦では巨人ファンも松坂を応援してるんですよね。チームの枠を越えてあれだけ応援される選手が出てきたというのはすごいと思います。

萩野

西武ナインの中では彼の存在はどうなんですか?

中山

実際、キャンプでも松坂が投球練習場に移動すると報道陣がみんなそこに行ってしまうんですよ。松井稼頭央なんかは「松坂はいいやつだからカワいそうだ」なんて言ってましたね。

国吉

清原・桑田以来の騒ぎかなぁ…。

萩野

ではこれからの彼はどうなると思いますか?

国吉

いや〜、一年目は5勝くらいでいいんじゃないかな。ふたケタ勝利に新人賞と、なればなったでいいけど、そうなって2年目以降ガターンとダメになった選手はこれまでたくさんいるからね。一年目からそんなにフル回転で活躍すると、絶対反動がくると思う。そりゃ並の18歳とは違うけど、まだプロ選手としての体が出来てないと思うからそれだけ大事にしてほしい。

中山

性格的にいえば彼は自分の言葉で自分に負荷をかけて、さらにそれを乗り越えてゆくっていう有言実行タイプですよね。選手ってあまり目標の数字を言わないんですけど、彼は「ふたケタ勝利」とはっきり言ってますし。

国吉

その意味では新しいヒーローかもしれない。確かに最近はそういうタイプの選手は野球界にいなかったですから。

萩野

公式戦でのイチロー選手との初対決はどうなるでしょう?

国吉

う〜ん…初球打ち、センター前ヒット…かな(笑)。

中山

僕は松坂が初球に何を投げるかが大いに気になりますね。ストレートなのかスライダーなのかはたまたチェンジアップなのか…。一球目ってこだわりあると思うんですよ。アナウンサーにとっての第一声のように。彼の持つダイナミックな部分がやはり初球に表われるんじゃないでしょうか。

萩野

ずばり何勝を挙げると思いますか?

国吉

高卒ルーキーであれば一年目は5勝くらいでいいんじゃないですかね。

中山

すばり12勝。そうなったら西武優勝ですよ(笑)。

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