身長
170cm
出身地
福岡県福岡市
出身校
日本女子大学附属高等学校→
日本女子大学
入社年月日
2001年4月1日
星座
蠍座

2014/2/12    「2014年」

ソチオリンピック開幕、東京都知事選挙、そして記録的な関東の大雪…。
年明け早々、慌ただしく過ごしておりました。
少し前になりますが、新年の話題です。


実家の窓から、牡丹雪を臨む

お正月に、実家を訪ねた。
我々は、牛ロース1kg。
妹夫婦は、ワインとシャンパン。
それぞれに持ち寄って、今年は皆ですき焼きを囲む。

「あけましておめでとうございます」
「まあまあ、いらっしゃい」

去年の春に引っ越した、両親の新居。
磨かれた窓の先には、丘陵の緑がどこまでも広がる。
「カーテン、要らないね」
台所の母に話しかけると、「祝い箸、置いたかしら?」と別の返事。
食卓には、既に前菜やおせち料理が並んでいる。

では、いただきます―。
牛肉があっという間になくなると、さらに1kgが冷蔵庫に控えていた。
「お父さん、食べないの?」
来年古希を迎える父は、さっきから生麩ばかり食べている。
妹は3本目のワインの後、ぬうぬうと炬燵に向かう。

「この後、お雑煮はいかが?」と母。
肩で息をしながら、互いに顔を見合わせて「…ご馳走様でした」
お取り寄せの竿菓子と緑茶で、ようやく一息。

旅先での話とか、懐かしい話とか。
幼き日の妹が、パーマンセット(マントとヘルメット付きの玩具)を装着したまま、
ベランダから勢いよく飛び降りかけたこと。
片や姉は、滑り台から降りられず、日が暮れるまで立ちつくしていたこと。
古典落語の演目よろしく、ひところが語られる。

午後7時。
漆黒の窓には、やっぱりカーテンは要らない。
妹を起こし、帰り支度を始める我々に「お雑煮、持って帰ったら?」と母。
あと、お餅とお煮しめと…おせちも、きっとあなた作らないでしょ?
持参した紙袋が、来た時以上に膨れ上がる。

帰宅後。
あれだけ食べたのに、夜中になると少しお腹が空いた。
夜食にしようかと、持ち帰ったお雑煮を鍋で温める。

「お餅、何個?」
夫に問いかけながら、母の口癖だったことを思い出す。
父は3つ、私も3つ、妹は2つだったかな。
「ひとつでいいよ」という返事が、ずいぶんと遠くで聞こえた気がする。



(1月27日配信)   

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