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1月17日 笑いっぱなしの2時間16分!『THE有頂天HOTEL』!!!


年越し。
およそ2週間前のこと。
我が家では、午後11時55分から掘りごたつに家族4人が集まり、
年越しそばを食べはじめる。
しかも無言で。
ベラベラ話をしながら年越しをすると幸せが逃げるという迷信(?)を
父がしきりに言うからである。
たぶんはたから見たら変な家族である・・・。

この映画の舞台も、年越しを2時間前に控えた高級ホテル「アバンティ」。
ホテルは、威信をかけた年越しカウントダウンパーティーの準備に大わらわ。
てきぱきと仕事をこなす副支配人に役所広司、
能天気な総支配人に伊東四朗、
アシスタントマネージャーに戸田恵子、
国会議員の元愛人で今は客室係に松たか子、
歌手を目指すベルボーイに香取慎吾、
職人・筆耕係にオダギリジョー、
とホテルの従業員だけを見ても日本映画界で主役をはっている名俳優さんばかり!

さらに、ホテルを訪れる訳あり宿泊客も
これでもか!というぐらいゴージャス!!!
副支配人の別れた妻に原田美枝子、
その元妻の現夫でマン・オブ・ザ・イヤー受賞者に角野卓造、
中高年に絶大なる人気の演歌歌手に西田敏行、
事故にあった大富豪に津川雅彦、
汚職でマスコミに追いかけられる国会議員に佐藤浩市、
芸能プロのへんてこ社長に唐沢寿明、
その芸能プロでぞんざいに扱われているシンガーにYOU・・・
まだまだこの他にも書ききれないぐらいの豪華キャストなんです!!!

さぁ、この豪華キャストを三谷監督はどう活かすのか!?
群像劇といっても、この人数は出しすぎじゃないの!?三谷さん!?
と、ちょっと、ほ〜んのちょっと思っていた私。
と・こ・ろ・が!!!
甘かった。私が甘かった。
三谷監督は、余すところなくこの名俳優陣を使いこなし、
消化不良に陥ることなくこの映画を完結させたのである。
あっぱれ!

今回特に注目されているのが、ワンカットワンシーン(いわゆる長回し)。
溝口健二監督や相米慎二監督も使っていた技法であるが、
舞台演出出身の三谷監督ならではの味がこの映画に出ていた。
舞台は、究極のワンシーンワンカット。
個人的に、ワンシーンでうまれる間や出演者の距離、空気は
その時にしか生まれない“生もの”なので、大好き!
この映画でも、奥行きのあるホテルのセットを縦横無尽にカメラが動き、
まるで自分が映画に入り込んでそこに立っているかのような錯覚をおこす。
ワンシーンワンカットの場面は、
役者がカメラのフレームから外れても、その役者の気配であったり動きが感じられる。
そしてまた、その役者がカメラのフレームに入ってくる。
日常生活に近いとっても自然な演出。

さて、内容であるが
劇中にタイトルの「有頂天」という言葉が出てくるなんていうナンセンスなことはない。
ただ、地位やお金を持って「有頂天」になっている人のみっともなさを描く。
世の中すべてお金という価値基準で
「勝ち組」「負け組」を決める現代の一部の潮流を嘲笑うかのように、
「有頂天」になっている人がこの映画ではとことんみっともない。
その反対に、夢に破れ挫折したけれども懸命に今を生きている人物は、
自分に自信はないけれども、すっきり爽やかに美しく描かれている。

人生捨てたもんじゃない。
小さくても夢があり希望があれば…。

そして、みな平等に年を越し、新たな一年が始まる。
それぞれの信じた道を歩き出す勇気を胸に。

年越しで生まれ変わるなんてことは大げさだけれども、
去年の自分よりは少し成長し新しくなった自分がいることを信じられる、
そんな映画でした。
作品データ

『THE 有頂天ホテル』
監督/脚本 : 三谷幸喜
製作: 亀山千広、島谷能成
音楽: 本間勇輔
出演: 役所広司、松たか子、佐藤浩市、香取慎吾、篠原涼子、オダギリジョーほか

配給: 東宝 /2005/日本
※1/14公開/全国東宝洋画系ロードショー
『THE有頂天ホテル』
 http://www.uchoten.com/
 
   
 
    
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