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1月17日 BUON ANNO NUOVO !
 
新年あけましておめでとうございます ( という時期でもありませんが…)。
みなさん快適にお過ごしですか?
私はというと、去年の暮れから習いだしたイタリア語にすっかりかぶれている今日この頃。
イタリア語教室に通い始めて最初も最初、数字を習い始めた折、とある事件がありました。今回はひとつ、そのお話を。

「1,2,3,4,5…」
日本人の私達は、数を示す時、人差し指、中指、薬指、小指、親指の順で指を立てていきますよね。
一方欧米では、親指から順番に、人差し指、中指、薬指、小指。
この習慣の違いは多くの方がご存じのことと思います。
しかし。実際に、この欧米式数の示し方の動作を、イタリア語教師に続いてトライしてみた私は愕然としました。
「UNO,DUE,TRE,QUATTRO,CINQUE…」
右利きの私。右手で、「ウーノ、ドゥエ、トゥレ、クヮットロ……!」
クヮットロ=4!
なんと、どうにもこうにも薬指だけがあがらない。
上げようとすると小指までついてきてしまう。
当たり前のようにこの動作をこなすイタリア人の教師は、私のぷるぷる震えている薬指に驚きを隠せない様子で失笑するばかり。
ならば、と試しに左手でトライしてみました。
「ウーノ、ドゥエ、トゥレ、クヮットロ……!」
不思議。利き手ではない左手だと、小指をきれいに閉じたまま、薬指が簡単に上がるではありませんか。

是非みなさんもトライしてみてください。きっと面白いから(笑)。
まず、右利きの人は右手で、左利きの人は左手で。
親指から人差し指、中指、薬指、の順でそれぞれの指を上げたままキープできますか?
日本人のあなたはおそらく薬指の時点でプルプル。ダメでしょう?
ところがどっこい。利き手と逆の手で同じことをしてみてください。
ほら、できた!

この一件で、「筋肉は教育されていくものなんだ」と実感した私。
イヤ本当。筋肉・神経系統って、習慣により教育されていくことで、動きを覚え、はたまた限定させられていくのですね。
幼児の頃からの習慣によって 「 数を示すときは人差しから 」 という教育をされてきた右手 ( 左利きの人は左手 ) の筋肉。逆に、あまり使わない左手 ( 左利きの人は右手 ) の筋肉は、習慣による教育を受けてきていないので、初めて出会った動きにピュアに順応できる。
だからきっと、日本文化の中で育っていようとも、まだ小さな子供は、利き手で親指から数を示す欧米式も難なくできてしまうことでしょう。筋肉が教育されてきた時間が少ないから。

なんだか、進化と退化って表と裏のような。
色んな不思議を考えるきっかけになる、私にとってはちょっとした事件でありました。

   
 
    
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