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12月6日 「声を荒らげる」は声を”あららげる”・・・アララ?

こんにちは!
ご無沙汰していました「日本語」の話。
これまでいろいろな「間違った日本語」について取り上げましたが、
今回は、ついに!

「間違った日本語が正しくなってしまったことば」を挙げてみます。

ことばはみんなが使って違和感がなくなった時に、
それが「正しいことば」として市民権を得ます。
時代とともに変化していく運命を持っています。

そんな運命を辿ったのが次の代表的なことば。
読みはこうです・・・よね?

●荒らげる        →  あらげる
●独壇場         →  どくだんじょう
●(手を)拱く       →  こまねく
●(語学に)堪能     →  たんのう

ところが、これは本来は間違った読み方なんです。
正しくはこう読みます。

○荒らげる   →   あららげる
○独擅場    →   どくせんじょう
○拱く      →   こまぬく
○堪能     →   かんのう

本来の正しい読み方が何かのきっかけで誤用され、
それが定着したため今は間違ったほうが正しくなっていることばです。
もちろん、アナウンサーも使っています。

「独擅場」に関しては漢字まで「擅」から「壇」に変わってしまいました。
あと、「堪能」は、優れているときには「かんのう」、
満足する意味では「たんのう」です。
だから本来ならば・・・・例えば、

「フランス語に堪能(かんのう)な彼がフランス料理を堪能(たんのう)した」
・・・って感じでしょうか?

このようなことばを一般的に「慣用読み」と言います。
実は、慣用読みは結構存在しているんですよ!
他にも・・・・

消耗(しょうこう) 杜撰(ずざん)  輸入(しゅにゅう)
漏洩(ろうせつ) 捏造(でつぞう) 口腔(こうこう) などなど・・・・

どれも今はこのような読み方はしません。
でも昔はみんなこう読んでいたんです。
人間社会と時間の流れが生み出した産物だな〜と思うとゾクゾクします。
「ことば」って本当に不思議で面白いなぁ。

みなさん、是非、
来たる忘年会などでのチョイネタにしてください!ってならないか。

番組HPでコラム書いています。お暇なら来てよネ。


http://www.tv-asahi.co.jp/super-j/

   
 
    
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