24 金谷
島田の川越遺跡から県道381号を通って川を渡りきる少し手前で振り向いて撮ったのが右上の写真。何となく背景の山の形が広重の作品と似ていました。でも、左上の絵の中、山裾に描かれている集落が金谷宿だそうなので、実際は振り向かないで前を見た方が正しい構図になります。 前回の「島田」と同じく、まるでアリの行列のように小さく大名行列を描き、大井川を越すのがいかに大変かを強調しています。
25 日坂
「日坂」のタイトルは「佐夜中山」この絵が描かれた場所のこと。現在は「小夜の中山」と言われています。そして細い道の真ん中にある大きな石が伝説の「夜泣き石」です。
曲亭馬琴の「石言遺響」に書かれたり、色々なストーリーに広がっていますが、大まかに言うと…
国道1号沿いの「名物子育飴 ドライブイン 小泉屋」(1751年・宝暦元年創業)横の石段を上った所に祀られていました。子育飴とは、お乳がなくて困った和尚さんが水飴を作ったことに由来しているそうです。
石には字が彫られていましたが、伝説を聞いた弘法大師が指で刻んだという話もあります。
26 掛川
広重の絵のタイトルは「秋葉山遠望」 掛川の大池橋から見える秋葉山(あきはさん)【赤石山脈最南端・天竜川の上流にある山】を右側に、秋葉山本宮秋葉神社(あきはじんじゃ)詣をする旅人と僧侶が橋の上ですれ違う様を描いています。実際にはここから絵の様に山は見えませんが、もともとこの橋を渡ったところに大きな鳥居が建っていて、ここは東海道から秋葉街道が分岐する場所だそうです。 凧が揚がっていたり、糸が切れて飛んでいってしまっていたり…これはこの地方に伝わる【横須賀凧】でしょうか?
27 袋井
当時の袋井の東の宿入口はとってものどかな風景です。大きな木の前に出茶屋が店を出している。枝に長い紐でやかんがぶらさがっていて、店の女性が火を見ている一方、駕篭かきが煙草に火をつけている。かまどからは白い煙がモクモクと昇っている。奥には田園が広がっていますが、現在は右上のように住宅地です。