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4月6日 4月からも引き続き、担当は「ザ・スクープ」

 
◎ 4月からも引き続き、担当は「ザ・スクープ」
 
季節は春。東京ではすでに桜の花もどっかへ吹っ飛んじゃって初夏を思わせる暖かさ。今年は四季が前倒しになってきていますが、それでも4月は新年度の始まりなのです。
テレビ朝日アナウンス部にも新人3人が入ってきました。詳しい紹介はまたアナウンス部のホームーページに掲載されることでしょう。お楽しみに。
そして、私は入社18年目に突入。長いですよねえ。担当は引き続き 「 ザ・スクープ 」 です。

進行の鳥越俊太郎さんと長野智子さんとともに

○ ぜひご覧ください!
 
ところで、皆さんは3月16日放送の 【 検証!指紋のワナ 第2弾〜ある日突然、犯人に…実験が暴いた「えん罪」のからくり 】 をご覧になりましたか?まだの方でも、現在 「 ザ・スクープ 」 の動画配信でご覧いただけますので、ぜひとも… ( ザ・スクープのページへ )。
 
簡単に要約しますと…
一人の男性がいきなり警察に逮捕されます。それも、窃盗と家宅侵入の容疑で。
何も覚えがないこの人が警察に無実を訴えますが、聞き入れてもらえない。被害の現場から指紋が見つかったからというのです。この男性が自分の記憶をたどってみると、それより3年前に被害宅でエアコンの取り付け工事を行っていたことが確認されました。きっとそのときについた指紋が今も残っていたに違いないと訴えますが、警察・検察はそれを認めず、結局、裁判所に起訴。この男性は保釈されるまで、5ヶ月に渡って警察署〜拘置所に拘留されたのです。
公判は続き、結局今年3月12日、判決は無罪。
その後、3月25日に検察が控訴を断念したので、無罪が確定しました。
 
つまり、無実の人が誤った捜査のために逮捕され、無罪と証明されるまで二年半もの人生の時間を奪われたのです。それにもかかわらず、問題は警察・検察がこの無実の罪を着せられた男性に対して「ごめんなさい」といまだに謝っていないことなんです。

○ 最近トシなのか涙もろい
 
無実の罪を着せられた愛知県在住の青山崇さんへのインタビューは2月24日でした。わたしは3時間近くお話を伺いましたが、途中あまりにも辛く痛い内容だったので、涙があふれてきました。青山さんも目に涙を浮かべていましたが、私の方がむしろ泣いていました。
以前は取材中に涙をこぼすことは余りありませんでした。クールな取材に自信を持っていたはずなのに、最近年とったせいなのか、何故か涙もろくなりました。
大阪の池田小事件の取材でも、被害児童のお葬式に行って号泣していました。
堅いことをいうと、冷静さを失ってどうする?という、ジャーナリストとしていかがなものかという考え方もありますが、自分ではこれが自然な人間としての反応が出てきてしまっているのかなあとも思っています。
 
警察官も検察官も一人一人をみれば家族がいたり、周囲の人たちの中で日々暮らしているはずなのに、組織になるとどうして人間としての対応ができなくなるのかと思います。もちろん全員がそうだというつもりはなく、一部だけだと信じたいですが…

本番中です

○ 個人的なことですが…
 
青山さんの話の中で一番涙腺に訴えたのは、家族との関係の話でした。青山さん自身がいかに厳しい取調べを受けていたのかというくだりよりも、ようやく保釈され、拘置所の通用口の外で奥様と抱き合った場面や、子供たちに数ヶ月ぶりに会った瞬間の話を伺った時でした。普通の家族が突然引き裂かれる怖さを実感しました。
実は個人的なことですが、インタビューの前日2月23日、我が家に長女が誕生しました。新しい生命の誕生を目の当たりにした直後だけに、青山さんの家族の話は、かなりゆるくなっていた涙腺にこたえたことは否定できません。

○ 引き続きよろしくお願いします
 
とにかく、ちょっとだけ人生経験がふくらんできた、ここのところ涙もろいおじさんになってきた私ですが、まだまだ若いものには負けません。( この言い方がおじさんだが… ) 引き続き、「 ザ・スクープ 」 の取材にご期待ください。

セットをバックにワンショット

本番を終わってVサイン

   
 
    
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