全国的にも珍しい取り組みで注目を集める、横浜市栄区にある公田町団地。全体の5分の1弱にあたる約200戸の世帯では「センサー」が住民の安否を見守っている。数個の感度抜群のセンサーが取り付けられた住居では、夜中ちょっと寝返りを打っただけでも『動いた』
とセンサーが感知。団地内のセンターサーバーに送られ、担当者が異常がないかチェックするというシステムになっている。取材に協力してくださった庄司寅雄さん(77)は「万が一の時にこれがあると思うと安心感はある」と話してくれた。この運用を始めてから(2010年〜)多い時で月4,5回の救急搬送がある一方で、何日もたってから孤独死が発見されるようなケースは発生していないという。「脳トレ」と称して麻雀の会を開くなど、孤立させないための様々な取り組みが功を奏している。ただし皆が皆、最初から喜んで受け入れたわけではないようで、自分には必要ない、余計なお世話、と最初は思う人が少なくないそうだ。
選択的孤立も確かにある。煩わしい世間との関わりを自ら断つ人もいる。「孤独」ではなく、やや中立的に「孤立」という言葉を使うようになってきた背景もここにある。ただやはり、幸せな孤立は稀なのかもしれない…公田町団地で暮らす人々の笑顔を見てそう思った。
さて、今日は親に電話しよう。
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