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2月28日 ワールドプロレスリング実況三銃士の闘魂コラム#
        「前田復帰で塗り変わる!?勢力図」


毎年この時期になると新日本プロレスは
契約更改の時期を迎える。プロ野球の契約更改と一番大きく違うのは、
選手自身の意思で会社と契約を結ばないことも選択できる点だと思う。
(プロ野球はフリーエージェントの権利を行使するか
よほどのことがない限り、選手の意思で他球団に移ることはできない)
僕がプロレス担当になってからも数多くの選手が新日本から
離れていった。武藤敬司、小島聡、ケンドーカシン、長州力、佐々木健介・・・
そしてまた一人

今回の契約更改で「喧嘩ストロングスタイル」柴田勝頼が
契約を更新せず新日本を退団した。
本人は 「憧れて入った新日本と今の新日本にズレが生じている。
自分の信念を曲げてプロレスをしたいとは思わない」と語った。
過去2度の契約更改交渉では会社のビジョンが理解できずに保留。
3度目で柴田は退団を決意した。これまでも「プロレスは喧嘩」と
語りつづけていた武闘派が会社の方針に納得がいかなかったということなのだろう。

時を同じくして元新日本プロレス取締役の上井文彦氏がプロレスイベントを
立ち上げることを発表。スーパーバイザーの名前を見てぶっ飛んだ。
なんと前田日明である。スパークリング・フラッシュ、格闘王、
プロレス時代の呼び名は様々なれど二度とプロレスに関わる事はない、と
誰もが思っていた男。UWFを経てリングスを設立。
現在の総合格闘技ブームの礎を作った男。
そんな男を上井氏は引っ張り出したのである。
最初のイベントは3月、まだ何も発表されていないが
オールドプロレスファンには前田の名前だけで十分である。
柴田が新日本の退団を決意するのに上井氏の動きが影響したか?
今後の柴田の動きを見ていれば分かってくるはずだ。

2005年はプロレスの勢力図が大きく変わる1年になるだろう。
新日本を取り巻く環境も変わるはずだ。ノアも全日本も、
あのハッスルさえ変わるかもしれない。
それくらい上井氏が持ち込んだ前田日明という爆弾は
強烈だということだ。すべては弱肉強食の世界、弱いものから
喰われていく。今のプロレスファンも昔プロレスが好きだった
オールドファンも目を離してはいけない。
歴史の目撃者になるためには。

   
 
    
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